お金の使い方は、あなたの生き方を映す鏡
「節約する」「貯める」を重視して、お金をセーブすることはもちろん、長持ちしそうなもの・お得に感じるものを買うということも、珍しくないですよね。
お金の役割を改めて見つめ直してみると―― 物質的豊かさだけではない、時を重ねるほどに自分の心を満たしてくれるような“素敵な意義”を見つけることができますよ。
そこで、今回は「人生を豊かにしてくれるお金の使い方」をご提案。
そして不思議なことに、使った瞬間よりも、むしろ時間が経つほどに「いい買い物をした」「素敵なことにお金を使えた」と満足感が増してくるのです。
まさに、お金の使い方は、あなたの生き方を映し出す鏡。さぁ、より心満たされる、自分らしいお金の使い方に向き合ってみましょう。
*「人生経験」を深める為の、お金の使い方
1.手作り、レッスン料、美味しいものなど..「体験」に
たくさんのモノの中から、自分好みのモノを買う「買い物」って、その行為自体が楽しいことですよね。
人間は欲しいものを手に入れた瞬間がもっとも心が満たされた状態になり、所有後は、その幸福感が下降線をたどるのだそう。逆説的に言えば“買い物をしたい”衝動に駆られるとき、あなたの心が満たされていない可能性がある、ということでもあります。
でも大事にしていきたいのは、欲に流されず、自分にとって“良い選択”をしたお金の使い方。
「好きなモノに囲まれた暮らし」に捉われず、「楽しい体験で心満たす暮らし」も大切に
落ち着いた年代に近づきつつある私たち。必要なモノはあらかた揃っている暮らしをされているなら、ちょっと勇気を出して、「モノのお買い物」ではなく、「体験のお買い物」へとシフトしていきませんか。
「モノのお買い物」で得られた幸福感は下降線をたどりやすい一方、「体験」で得られた満足度は、時間の経過とともに上昇していく傾向があります。
確かに、「あの場所は本当に素敵だったね」「あそこで食べたお料理をもう一度食べに行きたいね」など、思い出話に花が咲いてワクワクが蘇ることって、ありますよね。
さらに、もう一つ注目すべき点―― それは、あなたという人間は「買ってきたモノ」ではなく、「体験」の積み重ねでできているということ。その積み重ねはあなたの「アイデンティティ」の一部となり、あなたの人間性にまさにダイレクトに影響を与えるものとなるのです。
大人になった今だからこそ、ハンドメイドや栽培、DIYといった“一からものを作ってみる体験”をしたり、プロから習う体験(習い事)、美味しいものに舌鼓を打ったり、旅をしたり―― 自分自身を内側から豊かにしてくれることにお金を費やしてみましょう。
コロナ禍にある今ですが、オンライン上での観劇やヨガレッスンなどもあり、やる気次第で幅広い体験にアクセスできます。
*「社会貢献性」を意識した、お金の使い方
2.長く続いてほしい「大切にしたいお店」への支援として
多くのものが、コンビニやネット、全国にチェーン展開するお店などで、手軽に手に入る時代。でも、「お金=お店を支援する手段」として捉え、“どこで買うか”にこだわってみてはいかがでしょう。
例えば、1冊の本はどこで買っても内容は同じですが、便利さ優先で無感情にポチッと購入するのではなく、コンセプトに共感できる書店、長く続いてほしい書店から買うようにしてみる。
あるいは、たまたまそこにあるお店でパンやをコーヒー買うのではなく、働く人たちを応援したいと思える、こだわりが詰まったパン屋やロースターで注文する。
それもまた、有意義なお金の使い方になります。
自分のお金は、そのお店を応援する為に使う。「思いに共感するお店」「大切にしたいお店」の為に、お金を選挙での一票を投じるように使ってみる、ということです。作家さんの作品を買う時も、取り扱い店舗・ギャラリーにマージンが発生するものなので、そういった視点を持つことも大切。
自分が得られるメリットだけでなく、そのお店やオーナーさん、働く人、卸しを行っている人―― “お金の循環の仕組み”を考える癖をつけて、間接的でも、どんなことができるのかを想像できるようになるといいですね。
3.クラウドファンディング・ふるさと納税を通して、地域の良さを守る
個人や企業が自らの取り組みを実現するためにインターネットを通じて人々から資金を調達する「クラウドファンディング」や、ふるさとや全国の自治体に寄付ができる「ふるさと納税」を、実際に行ったことがあるという方も多いのではないでしょうか。
クラウドファンディングなら、「未来を面白くしてくれる」「あなたの大切にしたいものを守ってくれる」取り組みに。
ふるさと納税なら、「大事にしたい場所」「いつか行きたい憧れの場所」へ。
お金があなたからの「エール」として届き、社会を変える大きな力へ繋がります。その積み重ねが、やがて自分自身の未来や大事なものをよりよくする―― そう思うと、地域の良さを守るためにお金を使うことって、ワクワクしますよね。
どちらも「返礼品」や「リターン」が用意されている場合が多く、それに惹かれて…というのが大きなモチベーションかもしれませんが、得られる充実感は、きっとそれ以上。素敵なプレゼントをあなたの未来にもたらしてくれるかもしれません。
*「自分の生き方」を表現する、お金の使い方
4.あなたが「毎日使うもの」こそ、こだわり抜く
例えば、いつもおしゃれな眼鏡をしている方にとって、眼鏡はその方のトレードマークになりますよね。
それと同じように、毎日あなたが身につけている“お気に入りのもの”は、あなたが自分らしく振舞うのに欠かせない、自分の一部のようになり得るもの。また、他の人にとっては、先の例のとおり、あなたのトレードマーク、アイコンになっていくことでしょう。
いつも身につけたいものこそ、「良いもの」「心から大切にしたいもの」にこだわり、普段から触れることで、心も満たされ振舞いも変わり、暮らしの質も日々の満足度も上がるはず。
5.次の世代へと「引き継げるもの」に
お店でアンティークアイテムを目にすると、心躍る人も多いはず。どんな時代を過ごしてきたのか、そしてその時々の持ち主の日常や感情に思いを馳せながら、今自分が身に着けることは、運命的な何かを感じずにはいられないものですよね。
そんなアンティークアイテムを、あなたが遺すと考えたら― なんだかワクワクしませんか?
「着物」や「帯」、「ジュエリー」や「時計」「バッグ」など…上質で長く使える物を、「自分」だけではなく「次世代へのプレゼント」という部分も意識しながら選んでみてはいかがでしょう?
ただし、特に「我が子」や「孫」など、身近な特定の人に引き継いでいきたいと思う場合には、思いばかりを押しつけることにならないようにご注意を…。
よく知る人から思い入れがあるものを受け取ると、時代や好みに合わなくても処分しにくく扱いにも困るもの。ジュエリーなら「時代に左右されない超シンプルデザインのピアス」や、「受け取ってからリフォームがしやすいもの」。バッグなら、現時点で既に「不朽のデザインとなっているハイブランドのバッグ」を選ぶなど、遺し方にもセンスを感じさせたいものですね。
豊かなお金の使い方は、あなたの生き方を輝かせる。
「お金を使う」ことは、ともすると「うしろめたさ」や「罪悪感」を伴いがち。でも、自分の価値観に合うことに自信をもって投資できることでそういった思いを手放せると同時に、「今」が充実し、よりよい人生へとつながっていくはず。
さぁ、今のあなたを大切にし、未来へ種まきするように。
大切で有限な「お金」の「豊かな使い方」を、実践してみてくださいね。
せっかく人気の洋服を買ったのに、タグ付きでクローゼットに入ったまま。そして、気づけば次の一着が欲しくなって…。
そのように、後々になって考えると「本当に買って良かったのかな・・?」と疑問符が付くようなお買い物をしてしまったこと、ありませんか。