わたしたちは子供の頃からその質問に、ひとつの答えを選ぶように言われます。たとえば、バレリーナとパイロットは同時にはなれないと大人たちに笑われるように。
「マルチ・ポテンシャライト」とは
「マルチ・ポテンシャライト」の長所
アイデアの統合力
幅広いことに興味を持つ「マルチ・ポテンシャライト」は、2つ以上の分野を結びつけ、それまでにないサービスを生み出す力に長けています。 様々な経歴を持つ「マルチ・ポテンシャライト」は、広い技能と経験を持っているからこそ、それらの多くが交差しやすいのです。
素早い学習能力
「マルチ・ポテンシャライト」は、何かに興味を持つとのめり込み、手当たり次第に吸収しようとします。そして、新しいことを始めて初心者であることにも慣れているので、何をするにも覚えが早いのが長所です。
高い適応力
幅広い能力を持ち合わせており、それらの能力を人からの求めに応じて発揮させられることも「マルチ・ポテンシャライト」の長所です。適応力により、目まぐるしいスピードで変わっていく世界のニーズにも応えることができます。
「マルチ・ポテンシャライト」の強みを生かす方法
自分が「マルチ・ポテンシャライト」であると悟ったなら、自分のため、そして周りの人のために、自身の強みを生かすために取り組んでほしい、いくつかのことがあります。
自分の内なる好奇心を大切にする
人生の多くの機会において何かの専門家になれと言われる場面は多くあります。自身が「スペシャリスト」であると悟っている場合はもちろんそれを追求すべきですが、「マルチ・ポテンシャライト」である場合は人生やキャリアを自分の好奇心や情熱に従い、自分がやりたいと思ったことに目をつむるのをやめましょう。
スペシャリストとペアでチームを組む
「スペシャリスト」と「マルチ・ポテンシャライト」はチームとして最高の組み合わせです。「スペシャリスト」がアイデアを奥深く追求して実行段階に移し、「マルチ・ポテンシャライト」がそのプロジェクトに幅広い知識を持ち込むことで、アイデアに多様性がもたらされ、より深いアイデアになります。
追求するものはひとつであるべきという考え方を捨てる
とはいえ、周囲からは「中途半端だ」という声を聞くことがあるかもしれません、自身でも旺盛な好奇心に負い目を感じてしまったり、何かに秀でることができないのではと不安に思うことがあるかもしれません。
けれど、レオナル・ド・ダヴィンチのように絵画・彫刻・音楽・地学など幅広い分野で功績を残すなど、やりたいことを絞らずに成功している例もたくさんあります。やりたいことはひとつであるべきという考え方に、自分を当てはめる必要はありません。
マルチ・ポテンシャルな自分を肯定する
社会では、ひとつのことを突き詰めて貫くことが美学とされがちですが、幅広く興味を持ち、没頭できる自分をぜひ肯定してあげてください。
没頭したひとつひとつのことは長い目で見れば一輪ずつ咲いた花のよう。やがて美しいブーケとなってあなたの人生を素敵で豊かなものにしてくれます。
「マルチ・ポテンシャライト(multipotentialite)」とは、キャリアコーチとして活躍するエミリー・ワプニックさんがTEDでプレゼンテーションをしたことから話題になった「いくつもの潜在能力を持ったひと」という造語です。