毎月頑張って働いたお金を手にした時、その中で生活をやりくりし、さらに自分のために何に・どう使おうかと考えるだけでも楽しくなってきますよね。新しいバッグや洋服、車や旅行など、欲しいものや行きたいところがたくさん思い浮かぶのではないでしょうか。

あるいは、食費や衣服代・交際費や交通費などを削ってでも手にしたいものがある、という人もいるかもしれません。たとえ同じ額のお金を持っていても、人それぞれ使い方は違いますよね。

どんな使い方であっても、心が満たされるならそれは素敵なことです。でも、食べることや寝ることなど、健全な生活を送るのに必要な部分を削ったがために体を壊してしまっては、せっかく手にしたものを十分に楽しむことができません。また、人とのつながりも生きていく上では必要なものです。

そこで、改めてお金の使い方について考えてみませんか？

「コンフォート原則」というのは、『毎日長時間使うもの』にお金をかけることで、日々の充実感や満足感をより高める、という考え方です。

普段あまり使わない高価なブランド品を購入したり、数日の旅行のために使うことも、気持ちを満たし経験値を上げるために素晴らしいことです。けれど、日々の暮らしの満足度を高め、より長く継続させるために、コンフォート原則を試してみませんか？

生活において長時間使うものとはなんでしょうか。普段意識していないものが多いかもしれません。まずは、1日の暮らしを思い描きながら書き出してみましょう。

睡眠は時間の差こそあれ、誰もが毎日必ず行います。シーツ、枕、毛布、パジャマなど、質感や肌触りに関して自分にはこれだ！と思うものにお金をかけてみませんか？

さらに、自分に合ったベットマットに変えることで、良質な睡眠がとれ、体の疲れはもちろん、気力の充実、ストレスの解消にもつながるでしょう。

1日の中で多くを占める仕事時間。その間中履き続ける「靴」も毎日長時間使うもの、ですよね。お求めやすい価格のものを早いローテーションで履きつぶしているという方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、履き心地や歩き心地が良くないと、いずれ膝や腰にも影響が出てきます。さらに、良い靴がしっかり磨かれていると、周りに与える印象もアップします。

たとえばパソコンを使う仕事であれば、キーボードやマウスは重要なアイテムです。タッチしやすいものを使うことによって、作業効率が格段に上がるでしょう。

コンフォート原則は「毎日長時間使うもの」にお金をかけることでより満足につながる、という考え方ですが、長時間でなくとも毎日数回、必ず使うものについても、同じ考え方が当てはまりそうです。

洗顔やお風呂に入ったあと手にするタオル。肌触りがゴワゴワだったり、水分を吸収しにくいものを使ってはいませんか？ふわふわで吸収性のより高いものに変えることで、毎日の洗顔やお風呂タイムがもっと楽しみになりそうです。

毎食使うお茶碗とお箸。手に馴染むもの、持ちやすいものなど、色々と持ち比べてみると自分に合うものがきっと見つかるでしょう。さらにお気に入りの質感やデザインのものを選ぶと、いつものご飯がより美味しく感じられるはず。

けれど、あえてそこにお金をかけて自分の目でしっかり選び取ることによって、小さな幸せが積み重なって大きな満足感を生み出すことにつながるのではないでしょうか。大きなものを買う幸せもあります。けれど、普段使いの小さなものが生み出す幸せにも、目を向けてみませんか？