他人ごとではなく"自分ごと"として、いざというときの備えを。
《はじめに》大規模な停電。実際になにが起こるの??
・冷蔵庫
・水道
【一戸建ての場合】
単純に「停電」のみの場合は、一戸建ての場合は水道は基本的には停まりません。
大規模停電に襲われ、浄水場の自家発電機にもトラブルが生じるとお水も停まってしまいますが、基本的には「水圧」を使って水を引き込んでいるので、先のような最悪のトラブルが重なる場合を除いては比較的安心です。
【マンションの場合】
一方、マンションは電動で水を汲み上げているので停電時に水が停まりやすいと言われますが、最近は自家発電機を備えていたり、貯水槽を最上階に置くことでそういったリスクを極力回避しようとしているケースがあります。
また、おおよそ5F建て以下の場合は、水圧を利用した給水方法を取っている場合もあり、一概に「マンション=停電時は断水」とは言い切れません。
お住まいのマンションがどんな方式をとっているのか、自家発電機の有無などについて、事前に確かめておくと安心です。
・ウォーターサーバー
便利に活用する方の多い「ウォーターサーバー」も、稼働しない可能性があります。
給水時にコックを手でひねったり押したりして出すタイプの、比較的アナログなスタイルのウォーターサーバーであれば、セットしたボトルから水自体は出すことができる場合が多いです。しかし、同様の給水タイプでも、ボトルをサーバーの下部に設置して、そこから給水口まで水を電動でくみ上げるタイプに関しては、停電時には水のくみ上げが停止してしまいますので使用できなくなります。
また、お湯や水のボタンが電子式のタイプのものも、電気が停まってしまえば当然使用不可となります。
【ウォーターボトルの水は直接使える?】
とはいえ、「ストックしているウォーターボトルの水自体は直接使うことができるんでしょう?」と思う方も多いですよね。この点に関しては、実は注意が必要なんです。
もちろん、ボトルを開封してそのまま飲用とすることは可能なのですが、サーバーを通さない場合は、開封後1~2日で使い切ることが推奨されている場合が多いんです。
業者によって異なるものの、1本10L以上のボトルという場合、一人暮らしや少人数の家族だと期限内に使い切れなくなって無駄になってしまうことも…。
ユーザーの方は、ご家庭でお使いのサーバーの形式を確認したり、ボトルの容量が小さめのサーバーに見直すなど、事前の対策が可能ですよ。
・コンロ
また、表示モニター等にも電気を使っているので、そういった点も要注意。自宅のコンロはどういったタイプなのか、ぜひ事前に把握しておきましょう。
キッチンの備え|今すぐ始められる、毎日のプラスワン対策
・「冷凍庫」はいっぱいに&お水を隙間に!
【冷凍庫の隙間が多い場合は・・・】
・寝る前に、やかんに水を汲み置きする。
【水道水の汲み置き保存について】
・備蓄した食料を、お試しで、実際に食べてみる。
・アルファ米のご飯は、味がなくてもOKなのは自分だけで、他の家族は「わかめご飯」タイプなど味付けが必要。
・缶詰パンは、おいしいけれど水分が欲しくなる。
・エネルギー摂取に便利な羊かんやお菓子類は、味は問題ないが災害時でも対応できる歯磨き方法が必須。
・火でご飯を炊く術を身に付けておく。
【「ポリ袋」でご飯を炊く方法】
【「フライパン」でご飯を炊く方法】
料理テクニック①|災害に直面したら、どう実践すべき?
・「冷蔵庫→冷凍庫→レトルト」の順番で食材を使っていく
②冷蔵庫よりは低温を保ちやすい「冷凍庫」
③温度に左右されにくい「レトルト」「防災食」「常温保存品」
・野菜は皮をむいてから洗う
・調理器具の洗い物を、極力控える
・包丁 → キッチンばさみ、ピーラー(まな板が不要)
・まな板 → 牛乳の空きパック
・おろし金 → おろし金にアルミホイルを巻いてからおろす (ショウガやニンニクに有効)
・鍋 → 湯せんを活用する
・フライパン → アルミホイルを敷くor食材を包んで調理
・皿 → ラップを敷いた上に食材を盛り付ける
・手 → 使い捨てビニル手袋を使用して手洗いを省く
・切る → 手でちぎる(野菜やウインナー、ベーコンなど)
湯せんを行う時は、使用する袋に注意!
先ほどのアイディアの中の一つ、鍋で「湯せん」を実践する場合ですが、食材を入れる袋は必ず食品用の「高密度ポリエチレン製」の袋を選びましょう。耐熱温度が110℃であれば、熱湯の中に入れても耐えることができます。
ただし、高温の鍋肌に触れてしまうと溶けてしまう可能性があるため、鍋の底にお皿を敷き、側面には触れないようにするなど、注意しましょう。
料理テクニック②|日頃からアイディアレシピを活用しよう
調理方法に慣れることができるのはもちろんのこと、毎日の食卓に活用することで時短にもなり、扱いやすい食材の把握やストックにもつながります。
料理テクニック②-1: 常備食材で「お腹にたまるご飯」を作ろう
1. だしパックdeオイルおにぎり♪
具がなくても、だしパックで栄養が摂れる!
2. 塩昆布おかかdeオイルおにぎり
冷凍→自然解凍OK!普段から備えられる♪
3. さんまと梅の炊き込みご飯
缶詰を活用!非常時に酸味が嬉しい♪
4. 焼き鳥缶と瓶詰メンマの炊き込みご飯
おつまみもいざというときは立派な食材に!
5. トマトとさば缶の水漬けパスタ
水漬けしたパスタで、節水&省エネ!
6. “洗い物無し”で作れる、ツナトマトパスタ
ソースをポリ袋で調理できて、超お手軽◎
7. さば缶とたっぷり野菜のスープ
さばのクセなし。野菜たっぷり、ホッとする温かさが、心を癒してくれるはず。
8. たった5分で作れる!ゆで卵
少ない水で、加熱時間も少ない◎
料理テクニック②-2:ポリ袋で「野菜たっぷりの副菜」を作ろう
冷蔵庫や戸棚の中にあるものを組み合わせるだけなので、日頃から作りなれておくと安心&レパートリーが広がり一石二鳥ですね。
先日の大型台風で、緊張感のあるニュースの報道が続いています。近年、自然災害による被害が増えており、「自分だけは大丈夫」と思っていた方も、「どこに暮らしていようとも、いつわが身に降りかかってきてもおかしくない」と、防災を"自分ごと"として捉えなければならない状況にあります。
実際、これまでに起こった自然災害で、身近に感じていた地域、また、繋がりのある人が被災したという方も少なくないのではないでしょうか。
だからこそ、不安を募らせるのではなく、前を向いて、今すぐ取り組みたいのが、「いざというときの備え」です。