いつも元気で前向きな人と話をすると「自分もそんな心構えでいたい」と思ったり、雰囲気やライフスタイルが素敵な人を見かけると、「あの人素敵だな」とか「自分もあんな風になりたいな」と思いますよね。

誰かのことを素敵だな、と思えるのは自分もそうありたいと思っているからですよね。同時に、今の自分はそんな理想とは少し違う、ということも意味しているのかもしれません。

近しい相手ならともかく、知り合いでもなく話しをしたことさえない相手に対して「素敵だな」という印象を抱くのは、一体どうしてなのでしょうか。

それは、その人が着ている洋服やヘア、メイクや立ち姿を含む全体の雰囲気など、目に見える多くの情報があるからです。それらの目に見える多くの情報が、自分の好みや思い描く理想の姿に近いということではないでしょうか。

「人は見かけによらぬもの」ということわざにもあるように、人の性格や能力について、外見だけで判断するなんて到底できません。と同時に外見と性格や能力とのギャップは、その人の大きな魅力にもなります。

ですが、目に見える多くの情報はある程度その人らしさを映し出すものではないでしょうか。なぜなら洋服もヘアもメイクにしても、数あるものの中から本人がそれを選び出しているからです。

目に見える情報がその人の雰囲気を作り出し、見る人にはそれを選んだ理由をおのずと想像させます。例えばいつもスポーティーなファッションの人ならスポーツ好き、エレガントであれば女性らしい清楚な人といったイメージを抱きませんか？

それは、もし周りに「こんなイメージを抱いてほしい」という希望があるなら、それにのっとった服選びやもの選びをすることで、周りにある程度理想通りのイメージを植えつけることが可能、ということです。

後になってその人が自分の抱いたイメージとは違うことが分かったとしても、目に見える情報が作り出すイメージってとても大きいものですよね。

例えば、寝癖がついていたりアイロンのかかっていないシャツを着たビジネスマンには、なんとなくだらしのない印象を、いつもパリッとしたシャツを着こなすビジネスマンには几帳面で仕事の出来る印象を持つのではないでしょうか。

どちらの人物も仕事のスキルは似たり寄ったりだとすれば、初めから周囲に好印象を与えるほうが仕事も進めやすいですよね。なぜなら仕事の出来と見た目のギャップの差を埋めながら信頼を得るまでには、ある程度の時間がかかるからです。

「仕事ができそう、任せられそう」という印象を与えたい場合、挨拶することや仕事そのものをしっかりこなすことはもちろんですが、まずはいつも身ぎれいであることが大きなポイントとなるはずです。

ロングさんはショートヘアにしてみたり、憧れの人が行きつけにしているショップで服を買ってみるetc...　服装、髪型など、今すぐにでも変えられるものを変えていくことで、立ち居振る舞いにも変化を起こせるでしょう。目に見える部分を変えることは、内面をも変えていく力があるのです。

誰かのことを「素敵だな」と思う時、そう思うだけで終わらせず、どうしたら自分もそんな風に素敵になれるのか、あるいはどんな自分になりたいのか、1歩踏み込んで分析してみましょう。

「こんな自分になりたい」とイメージを膨らませてみると、前向きであるとか、いつも笑顔でいるといった心のありようと同様に、理想とする立ち姿のイメージも思い浮かんでくるはずです。

自らのの理想像をイメージすることは「こんな生き方がしたい」という人生の指針を再確認することにもつながるでしょう。そして、「～したい」と思うだけでなく、そんな理想に近づく近道を自分で切り開くことは、自分を変えるために必要な力なのかもしれません。