自分をしっかりもち自立したフランス女性の素敵さ
フランス女性の衣食住---「衣」について
フランス女性は服をたくさん持っていない?
フランス女性はおしゃれだから、さぞかし家にはたくさんのワードローブがあるのではと思いきや、意外や意外。彼女たちのクローゼットにあるのは10着だと言われています。同じ洋服を2日続けて着る場合もあるし、同じアイテムを何度も着まわします。「量より質」。じっくり考えて買い物し、基本的には倹約家です。数少ない良質な洋服を大事に愛着を持って着続けるのです。
パリに住んでフランス女性の暮らし方を目の当たりにしたアメリカ人著者ジェニファー・L・スコットの書いた『フランス人は10着しか服を持たない』。ここに詳しいことが述べられています。流行に流されず自分のスタイルを大事にするフランス女性。興味深い1冊です。
フランス女性の衣食住---「食」について
食事を心から楽しんで、できるだけ体に良い食べ物を
食べたいものを我慢してダイエットすることはフランス人にはありません。食べる喜びを心から味わいながら食事をします。それが心にも体にも栄養となることを知っているから。美味しいものを食べるのは人生の喜びと考える人が多いのです。
ただ食べ過ぎず適量を常に心がけて、できるだけ体にいいものを取り入れます。フランスの食卓に欠かせないのは豊富な野菜や果物と乳製品です。
1日のスタート、大事な朝食
昨晩の残りのタルト、焼いたバゲットにジャムを塗ったもの、ミルクティーやコーヒーが普段の朝食です。香ばしいパンやコーヒーの香りで始まるプチ・デジュネ(朝食)は彼女たちにとって大事なもので幸せな時間でもあります。
クロワッサンは週末だけ
ちなみにバターたっぷりのクロワッサンは、フランス人にとっては週末の朝食として食べるちょっぴり贅沢なパンのイメージ。普段はバゲットなどで手軽にすますのが一般的です。
スーパーよりマルシェで買い物
フランス人は市場(マルシェ)が大好き。新鮮で体にいいものを、食べ切れる分量だけ自分の目で確かめながらあれこれ選びます。そして自炊派が多いのです。世界に誇る農産国フランスのマルシェは野菜や果物が新鮮で種類も豊富。値段もリーズナブルで旬のものに出会えます。また世界一のBIO大国でもあるフランスでは、オーガニックのマルシェも人気です。
フランス女性の衣食住---「住」について
広さよりセンス!
フランスの都会に住む彼らも日本と同様、狭く家賃の高い住宅事情に悩まされています。フランス人がみんな豪奢な邸宅やアパルトマンに住んでいるわけではありません。でも狭いながらも照明使いやインテリアを考え、自分らしいテイストを入れて居心地のよい素敵な空間を作るセンスに長けています。
DIYを楽しむ
フランス人は簡単なDIYで自分の家や部屋も居心地よくチェンジします。壁をペイントしたり本棚を作ったり日曜大工が大好き。
古い家具を大事に使う
代々受け継がれてきたもの、古いものを大事にしています。それを現代の生活にうまくミックスさせて使っています。古いからといって簡単に捨てたりしないのがフランス人流。
フランス女性の美容について
ジムに行くより、よく歩きよく動く!
無理して嫌いなジムに通うフランス人はいません。それよりも街を歩いたり階段を登ったりメトロで移動したりと、とにかく歩いて体を動かすことを日常的にしています。エレベーターを使わずにアパルトマンの階段も歩いて自分の部屋まで。そんな心がけが太らない秘密でもあるようです。
まめに水分補給
ジュースではなく水をたくさん飲む傾向があります。ペリエは食事と一緒に飲むことが多いですし、ボルビックやエビアンなどフランス産のミネラル成分たっぷりの天然水は日本でもお馴染みですね。ペリエなど炭酸水には便秘解消や血行促進、デトックス効果もあり、ダイエット目的で飲む女性も多いようです。
フランスでは水道水が鉱水で飲みにくく、またこうしたミネラルウォーターや炭酸水がとても安い値段で買えるというのも一般的に普及している理由のひとつかもしれません。
メイクよりボディケアにこだわる
フランス女性はメイクは5分で終わらせますが、ボディケアには熱心です。小さな頃から母親に体のメンテナンスをすること、自分のボディを慈しむことを教えられるからです。ゴマージュや保湿など自宅でできるホームケアが人気です。
「香水をつけない女に未来はない」byココ・シャネル
メイクはとてもナチュラル、ヘアスタイルは朝起き抜けのようなラフで無造作を好むフランス女性ですが「香り」にだけはこだわりがあります。フランス人にとって香水は大事な体の一部のように欠かせない馴染んだもので、それぞれの女性に自分だけの香りがあり、洋服を楽しむように香りを楽しみます。
生粋のパリジェンヌでありながら東京・神楽坂に住むドラ・トーザン著『フランス人は年をとるほど美しい』。フランス女性の美容に触れた記事がとても興味深い1冊です。この本のテーマは「成熟することで美しくなる」。日本人はどこにいても「いくつですか?」と年齢ばかり聞いてくる傾向があるとか。そろそろそういうのはやめて、結婚しててもシングルでも、もっと自由に、自分らしく生きて、人生を楽しみましょうと提案しています。
フランス女性のライフスタイル
家族の時間を大事に、働きすぎない
フランス人も仕事には情熱的です。でも決して働きすぎません。家族や友人と過ごす時間を、ことのほか大事にします。友人を家に呼んでしょっちゅう食事やホームパーティをします。労働時間は日本人の半分なのに生活水準は同じレベルと言われています。これは私たち日本人がちょっと考えなければいけない課題ですね。
本を読む、教養を身につける
カフェやメトロ、図書館、自宅で、フランス女性はとにかく読書好き。読むものは詩集や哲学書、歴史ものまで幅広く、読書で教養や知性を磨きます。パーティなどで必ず「最近どんな本を読みましたか?」と聞かれるのもフランスならではかもしれません。また本だけでなく映画、アート、音楽にも敏感で展覧会や美術館にもよく足を運びます。こうした教養こそ人としての魅力だと考えるフランス人が多いのです。
旅やプチ・バカンスへ行く
フランス人が好きな旅、バカンス。なにも長期休暇で海外へ行くだけがバカンスではありません。週末、ちょっと自然や海のある郊外や田舎に出かけるプチ・バカンスも大好きなのです。できるだけお金をかけずに日常を離れ、知らない土地や地元の人々に触れあったり、ひっそり佇むレストランを見つけたり、そんなささやかな時間を心から楽しんでリフレッシュするのです。
いつまでもロマンスを忘れない
結婚していてもシングルでもひとりの女性として、ロマンスや恋愛は人生でとても大事なものです。フランス女性はたとえ結婚して子供がいても女であることを忘れません。ときには子供をベビーシッターなどに預けて、夫婦だけで食事に出かけたりパーティーに行ったりとカップルでの時間を楽しみます。
フランス女性・・・仕事を持ち、家庭を持ち、育児に追われ忙しく立ち回る日常のなかでも、全体的にどことなく素敵な雰囲気を醸し出して見えるのはなぜなのでしょう。
彼女たちは基本的に自立し、自分のスタイルを持ち、自信を持っています。そして人生を喜びで満たすことがちょっとだけ上手。「女」に生まれてきたことも心から楽しんでいます。そんな彼女たちのライフスタイルを追いながら素敵なワケを考えていきたいと思います。