そんな時、短く端的に、要点を押さえて説明されると、分かりやすいですよね。そして、もし自分が説明する側であるならば、同じように分かりやすく伝えたいと思うのではないでしょうか。
“分かりやすく”って、難しいよね。
「しっかりと伝える、説明する」のは、いざやろうとすると難しいものですよね。そして、難しい割に機会が多いと思いませんか?どうしたらしっかり伝えることができるのか、ポイントはどこか、知っておきたいところです。
分かりにくいのはなぜか
分かりやすく、の前に、分かりにくい説明とはどんなものかについて考えてみましょう。何かについて説明を受ける時、長々と多くの情報を伝えられても「結局何が言いたいの…?」と思うことありますよね。話が長かったという印象しか残らない、なんてことも…。
分かりやすさには、説明全体の長さと、一文ごとの長さが大きく関係します。話が長ければ長いほど、伝えられる多くの情報の中に結論や目的が埋もれ、大切なポイントが見えづらくなるのです。
かといって、単に短ければいいという問題でもありません。必要な情報を盛り込みながら、どんな伝え方をすればしっかり伝わるのか、そのポイントを以下に見ていきましょう。
ポイント1〜話の構図〜
1 まずは結論
私たちは、起承転結の流れで話をすることが多く、結論が一番最後になりがちです。ですがそれでは、聞き手を引き付けた上で「短く伝える」ことはできないでしょう。まずは結論を先に述べます。
例えば「生活リズムを整える方法」について説明する場合、「結論から言うと、生活リズムを整えるには朝日を浴びることが重要です。」と、まずは生活リズムを整えるためには朝日が重要である、という結論を伝えます
2 根拠
その後に、なぜそうなのか、という根拠を述べます。「なぜなら、私たちの体内時計はほぼ24時間。太陽の強い光を浴びることによってリセットされ、新しい24時間が始まるからです。」と、いった具合です。
3 具体例(根拠の補足)
その後に、具体例を挙げて根拠を補足します。「私は以前、夜遅くまで活動し、次の日時間があるときは寝たいだけ寝る、という生活をしていました。ですが、抜けない疲労感やだるさに悩まされ生活リズムを見直すようにしました。」
「そこで取り入れたのが、早起きしてカーテンを開けること。光による刺激とは強いものです。今では朝日を浴びるとともに朝食をとり、新しい24時間をスタートさせています。」のように自身のことを織り交ぜると良いでしょう。
さらに聞き手の要望によって、生活リズムと睡眠、体と心の健康との関係等について補足すると、より話に引きつけることができるでしょう。
4 まとめの結論
一番最後にもう一度結論を言い、まとめましょう。「だから、生活リズムは大切。朝日を浴びて一日をスタートさせましょう。」といった具合です。
ポイント2〜話しかた〜
話し方として、一文を短くすることを意識しましょう。語尾をしっかり言い切ることや、「結論から言うと〜です。」などのフレーズを用いると伝わりやすくなります。
また、「〜について話します。」とか「理由は四点です。まず一点めは~」など、今から話す内容はこれだよ、と先に示すことや、具体的な数字を上げると聞き手は聞く準備ができるため、伝わりやすいでしょう。
ポイント3〜聞き手の要望に応える〜
「生活リズムを整える方法」について説明する場合、体内リズムが乱れることの弊害や朝食の効果を細かく伝える必要はないでしょう。多すぎる情報は聞き手を混乱させ、本当に伝えたいことが見えずらくなってしまいます。
分かりやすいかどうかは聞き手の判断です。自分が話したいこと、伝えるべきと思っていること全てを盛り込むのではなく、相手が何を求めているか、を強く意識しましょう。
おわりに
説明を求められると、自分の知識全てを盛り込みたくなりますが、まずは何を求められているのか、聞き手の要望を把握し、構図を立てるよう意識しましょう。「まずは結論」と覚えておくだけでも効果的です。
自分が思いついた順で話したり脱線しすぎるのは、説明が長く分かりずらいものになる要因です。日ごろから、一文を短く言い切るよう心掛けると良いでしょう。
説明上手は話し上手でもあります。話題が豊富であることだけが話し上手ではありませんよね。聞き手に寄り添い、わかりやすく伝えられることこそ、真の話し上手と言えそうです。
仕事関係や家族、子どもに対して等、誰かに何かを説明して伝えるというのは、日頃よくあることですね。反対に、自分が説明を受けることも少なくないでしょう。