クエン酸の正体は果物などの酸味成分
市販の精製された物は絞った柑橘類から抽出するのではなく、でんぷん粕や廃蜜などを黒麹で発酵させて作る方法が一般的なようです。
クエン酸は体でどんな働きをしているの？
人間は体の細胞の中にある「ミトコンドリア」によって体を動かすエネルギーを作ります。そのための働きに「クエン酸回路」と呼ばれる化学反応があり、その中でクエン酸は中心的な役割をする成分です。
ミネラルの吸収を助けてくれる働きも
また、クエン酸はミネラルの吸収を助ける働きがあります。汗をたくさんかいた時に必要な塩分やミネラルを含んだ「経口補水液」にもクエン酸が加えられていますね。
食用とそうでないクエン酸、種類とその違いは？
クエン酸は食品添加物にも使われていますが、市販のクエン酸ならどれでも食べられるわけではありません。「食用」の物は食品衛生法の基準を満たして製造された物ですが、「お掃除用」のクエン酸は食用に必要な基準などを満たしていないので食べた場合の安全が保証されていないのです。この他、「医薬品」として販売されているクエン酸もあり、こちらは薬事法の基準を満たしているので純度が高く、食用に使っても問題ありません。
掃除の時、クエン酸はどんな風に汚れに効果的？
トイレ掃除に大活躍するクエン酸
お掃除でクエン酸が活躍するのは、アルカリ性汚れ。クエン酸は酸性なので、トイレでは、尿石や黄ばみなどアルカリ性の汚れを中和し落としてくれます。消臭効果もあるのでトイレ掃除全体で大活躍してくれますね。
お風呂掃除は、汚れに合わせた部分使いで
お風呂場の場合、皮脂や老廃物による湯垢汚れには重曹が効果的ですが、蛇口などのパーツの曇りや水垢、鏡のウロコ汚れにはクエン酸を使ってみて下さい。
キッチンで使う食洗機のお手入れにもパワーを発揮！
また、クエン酸は食洗機の洗浄でもパワーを発揮してくれます。月に1回程度、大さじ3杯ほどのクエン酸を洗剤投入口から入れてクリーニングモードまたは通常運転で回すだけ！定期的に行うことで、食洗機の寿命がグッと伸びるそうです。
クエン酸を使わない方がいい物もあります。
クエン酸を使う時、注意したいのが酸に弱い素材。大理石や鉄鍋などではクエン酸は使わないようにしましょう。物によっては腐食したりサビの原因となる事もあります。
アルミ鍋には黒ずみ落としとして使えるクエン酸
アルミ鍋も基本的にはクエン酸を避けた方が良いのですが、使い込んで黒ずみが出てきた時はクエン酸を入れたお湯、またはレモンの切れ端やりんごの皮を入れたお湯で煮込むと、黒ずみが落ちてキレイになります。
ドリンクやお料理にクエン酸を使うメリット
クエン酸は柑橘類などの食品に含まれる酸味成分ですが、精製されたクエン酸をドリンクや料理に使うメリットもあります。精製されたクエン酸には香りがないので、赤じそジュースなど、酸で赤みを発色させたい時や、酢などの香りを付けずに発色を促す事ができます。
クエン酸を使ったレシピ
青じそジュースにさっぱりした酸味をプラス
しそジュースというと赤じそを使った物が多いですが、こちらは青じそを使ったレシピです。赤じそは夏場だけしか出回りませんが、大葉は通年手に入りますのでしそジュースが好きな方はこちらもぜひお試し下さい。
自家製の乳酸飲料風ドリンク
牛乳に柑橘類の果汁とクエン酸を加えて、乳酸飲料風のドリンクを作る事もできます。このレシピは柚子果汁でちょっぴり和風の味わいです。
さっぱり風味の夏みかんマーマレード
甘いジャムにクエン酸…？と言うと不思議な感じがしますが、ジャムのとろみは果物に含まれる食物繊維と砂糖の糖分、そして適度な酸度がないと上手くゲル化しません。おいしそうなとろみにクエン酸が一役買っているのですね。
安心して使える「クエン酸」は日常生活に大活躍！
クエン酸はお掃除だけでなく、そのままお風呂に入れたり重曹と合わせてバスボムにしたり…入浴剤としても使えます。また、食用のクエン酸は、酸を足すために必要な少量のレモン汁の代わりにも。便利なパワーを秘めた「クエン酸」をぜひ日常に取り入れてみて下さい。
クエン酸とは柑橘類などに多く含まれる酸味を感じさせる成分です。みかんの仲間を食べた時に「酸っぱい」と感じるのはクエン酸の働きなのですね。