自分はアピールするのは苦手だから仕事で成果を出そうと黙々と頑張るのもよいでしょう。でも結果が同じという時、人はどちらを評価し共に働きたいと思うでしょうか。成果を出すことは大切ですが、社会人としてうまくやっていくためにはそれだけでは難しいと感じさせられる場面が多いですよね。
アピールの苦手意識はどこから来るのか
仕事においてアピールというとどんなイメージを持つでしょう。アピールが苦手という方の多くは、ずるい・下品など、なんとなくマイナスの意識が働くのではないでしょうか。陰で頑張ることを良しとする日本人ならではの美徳かもしれません。でも伝えるべきことはきちんと伝えたいものですよね。
一言でアピールといってもいろんな方法があります。良いアピールの仕方を覚えることで「アピール=マイナスイメージ」を払拭できれば、気持ちよく自分の働きについて伝えることができるはずです。
アピール上手さんはどんなアピールしているの?
いくら自分がやった仕事であっても、その結果に対して「私が一人で寝る時間も惜しんでやったんです」「この仕事は私だからできたんです」と言ったなら、上司や同僚はどう思うでしょうか…。やはり、上手なアピールの仕方というものがあります。
アピールは何かをやり遂げた時にだけするものではありません。日常の仕事を報告する際や、普段に交わす会話の中においても可能です。例えば、今月決まった額の売り上げ目標のあるAさんとBさんで比べてみましょう。
いつ報告するか
Aさんは、月末ギリギリで報告をしました。一方Bさんはその月の10日前後で一度中間報告をします。
どんな報告をするか
月末に報告をするAさんは出来た、出来ないという結果のみ。一方Bさんは、このままいくと目標を達成出来そうか、出来なそうかという予測と対応策について相談をします。
相手が喜ぶポイントを押さえている
例えばBさんは、目標達成が難しい場合の対応策として、「今月の売り上げ目標に後一歩なのでイベントを仕掛けたいのですが、方法について2、3迷っているんです。ご意見いただけませんか?」と声をかけました。これなら報告と同時に仕事のできる上司の意見を参考にしたいというニュアンスも伝わります。
自分の頑張りを盛り込む事を忘れない
さらに、イベントを仕掛けようとしている事と自分なりにいくつか案を考えていることなど自分の頑張りを上手に盛り込んでいますよね。
アピールが苦手なら報告を
それでもやっぱりアピールは苦手という思いが捨てきれない時は、「報告」と捉えてみましょう。仕事は結果だけでなく、中間報告として経過や予測を伝える事も必要です。
報告の中身を精査しよう
そして、目標に行かないと予想される時には「目標に届きません」と報告するのではなく、「目標に到達するためにこんな手を打ちたい」と具体的かつ前向きな姿勢を見せることがポイントです。
さらに、上司が今どんな情報を求めているか、質問に的確に答えているかなど、報告すべき内容の質を上げましょう。自分が言いたい事の全てを言うのではなく、上司が欲しいと思う情報を伝えることが大切です。
頑張っているからこそ伝える努力もしてみよう
自分のしている事の全てを伝えるのはとても難しいですね。1から10まで全てを報告すべきかというとそれも違うでしょう。でも結果を出せばよい、あるいは誰かがみてくれている、と思うだけでは自分が期待したほどの評価が得られないのも事実です。
アピールとは結果について主張するばかりではありません。アドバイスや教えを請う事によっても仕事に対する熱意ややる気をアピールする事は可能です。仕事において密に報告することをまずは心がけましょう。
おわりに
仕事は結果が全てとはいえ、アピール上手さんがそばにいれば辛いものです。自分はアピール下手だと諦めるのではなく質の良い報告を重ねましょう。相手が求めていることに対して的確に答える、この積み重ねがアピール上手さんに直結します。
仕事は懸命に取り組めば取り組むほど、評価が欲しくなるのは当然です。ならば、仕事と同じくらいアピールまたは報告にも力を入れてみませんか?
誰よりも仕事に励み成果を出しているにもかかわらず、なんとなく報われないという思いを抱えている方はいませんか?そして、世渡り上手あるいはアピール上手で可愛がられている人のことをうらやましく思ってはいないでしょうか。