犬と暮らすことを考えているあなたへ
犬のための時間やお金は十分にありますか?
散歩やしつけなど、犬にはしっかりと時間を掛けて接してあげなくてはかわいそう。さらに、エサ代はもちろん、ワクチンを何度も打ったり、健康診断、さらには急なケガや病気の治療費など、実は意外とお金は掛かるもの。犬に掛けてあげられる時間とお金は十分にありますか?
家族にアレルギーの人はいませんか?
家族の一員として迎え入れるのだから、自分以外の家族の理解はもちろん必要。たとえば動物が原因で起こるアレルギーもあります。アレルギー持ちの人や少しでも気になる場合は、事前に専門医に相談するようにしましょう。
犬にもそれぞれに性格があり、個性があります。
お友達の家のワンちゃんを見ていて、こんな子が欲しいなと思っても、犬にはそれぞれ性格があります。犬種によっても個体によっても、その個性はさまざま。イメージしていた犬と違うと思っても遅いのです。理解しておきましょう。
犬の寿命は人よりも短いです。
犬は10年以上生きる生き物ではありますが、人間よりは寿命は短いです。「ペットロス」という言葉もあるほど、犬とのお別れはつらいもの。いつかはその日が来るということを覚悟して下さい。
愛犬との出会いにはこんな方法があります。
①ペットショップ
気軽に通うことができるので、可愛い犬にも出会いやすいペットショップ。ペットショップにいるのは基本的に赤ちゃんの犬なので、小さな頃から育てることができます。比較的価格が高かったり、業者によって悪い環境で育てられている犬もいたりすることもあるので見極めが肝心です。
②ブリーダー
犬を育てているブリーダーさんから直接受け入れることもできます。どんな環境で育てられているのか直接確認することもでき、健康チェックも行われているので安心。実際にブリーダーさんの元に訪問して、犬を選ぶこともできますよ。
③里親
元の飼い主さんがさまざまな事情で飼えなくなってしまった犬を引き取る、里親制度。飼い主さんから直接譲り受けるケースと、保健所から引き取るケースがあります。生体代は掛かりませんが、犬によってはワクチンや治療が必要な場合も。
④保護施設
県や市、またはNPO団体などによって運営されている動物保護施設は、さまざまな理由から保護が必要となったペットたちが集まって来ています。飼い主に捨てられたことから人間に不信感を持っている犬などもおり、初めてだとなかなか育てにくい子も。譲渡には審査があるため、誰でも譲り受けられるわけではありません。
家族に迎え入れると決めたら、しておきたい準備は?
犬と一緒に暮らす基礎知識を身につけよう。
犬は大切なひとつの命。その命を守っていくためには、やはり育てるための知識を身につけなければいけません。迎える犬種の食事の管理方法や罹りやすい病気、しつけの仕方などは一通り身につけておきましょう。
必要なものを準備しましょう。
犬がお家にやってくるなら、やはりそろえておかなくてはいけないものがたくさん!エサを食べる食器や犬用のトイレなど、初日から使うものもあるので、事前にしっかりと準備しておくことをおすすめします。
ご近所にあいさつしてみよう。
犬が苦手な人や鳴き声でご近所に迷惑を掛けることがあるかもしれません。犬を飼い始める前には、あらかじめご近所の皆さんにご挨拶しておくとあまり角が立ちません。
家族のライフスタイルを改めて把握しよう。
犬の寝起きの時間はもちろん、お散歩に行く時間やエサをあげる時間など、あなたとその家族はちゃんと守ることはできますか?もう一度家族のライフスタイルを把握して、スケジューリングや担当を決めていきましょう。
犬を飼う上で心配なこともいっぱいです。
「病気になったらどうしよう」
元気なうちはいいですが、年老いてくるに従ってどうしても病気は増えるもの。最近ではペット用の保険もありますが、やはり人間よりも多くの治療費が掛かります。健康診断を定期的に行い、ワクチンなどはしっかりと接種し伝染病を防ぎましょう。
「仕事が忙しくて、寂しい思いをさせてしまうかも」
本来は群れで行動する犬は、ひとりでいることが苦手な動物。飼い主と長く離れていると寂しさからストレスがたまり、うつ病になることもあるんだそう。おもちゃを与えてあげたり、疲れ果てるまで思いっきり遊んであげることで、犬の寂しさを埋めてあげて下さい。
「多頭飼いの方がいいのかな?」
ひとりでは寂しい思いをさせてしまうから、仲間を増やしてあげたほうが良いのでしょうか?群れで暮らしていた犬は、多頭飼いすることで自然とルールを覚えます。しかし、もともと1匹で飼われていた犬は、後から犬を増やしてしまうことで愛情が減りストレスを感じてしまうことも。徐々に様子を見ながら増やしてあげるのが良いようです。
お家に迎え入れてからすること。
ゆっくりと休ませてあげましょう。
お迎えの初日は初めての環境に戸惑いがち。トイレのトレーニングは必要ですが、ストレスがたまってしまう犬も多いので、ゆっくりと休ませてあげましょう。まずは、ここが安心できる環境だとわかってもらうことが大切です。
可愛いからと言って、遊びすぎてはいけません。
待ちに待ったお迎え!でも、どんなにかわいいからといって、初日から遊びすぎてはいけません。疲れてしまうのはもちろん、慣れない環境のストレスから、体調を崩してしまう犬もいるんです。自由にさせて、あたたかく見守ってあげましょう。
一週間以内で行わなくてはいけないこと。
遅くても一週間以内には、動物病院で健康診断と寄生虫検査、ワクチンの摂取を行うことが必要です。前もって動物病院の予約や、家族のスケジュールを把握しておきましょう。
犬のためにも“しつけ”はきちんと。
しつけは犬のためにも必ず行わなくてはいけないこと。人間社会で暮らして行くために、そして飼い主との信頼関係を築く上でも大切なことです。子犬のうちはおトイレ訓練や外の環境に慣らす訓練を。3ヶ月を過ぎた頃からは、「お手」や「伏せ」などの基本的なしつけを行っていきましょう。
休日にはたくさん一緒に遊びましょう。
いつもよりも遠くにお散歩へ。
お休みの日にはいつもより遠くにお散歩に行ってみるのもいいですね。いつもと違う景色に触れることで犬の好奇心も刺激され、日頃のストレスの発散にもつながります。初めて会う新しい犬と触れ合うことで、社会性も育まれるんです。
一緒にお出かけできるところへ。
最近では犬と一緒にお出掛けできる施設も増えてきました。一緒に新しい場所を訪れることで、犬とのコミュニケーションが生まれ、もっと仲良くなることができますよ。
犬を飼い始めて気づいた大切なこと・大変なこと。
大変なことは、たくさんあります。
「臭い、抜け毛…」
犬種によって差はありますが、犬には抜け毛がつきもの。どうしてもお部屋は汚れてしまいます。また、動物なので臭いがするのは当然。お世話やお部屋の掃除をこまめにしてあげなくてはいけないのです。
「どんなに可愛い犬でも思い通りにはならない」
子犬は可愛いけれど、エネルギーが有り余っていることも多いんです。ソファーなどのインテリアを食いちぎったり、ケーブルや充電コードなども噛みちぎってしまうことも。必ずしも思い通りにはならないということを、肝に命じておきましょう。
犬は大切なことを教えてくれます。
「見返りを求めないピュアな愛情」
犬は飼い主に絶対的な信頼を寄せてくれます。さみしい時そっと寄り添ってくれたり、お気に入りのおもちゃをプレゼントしてくれたり…。見返りを求めない純粋な愛情に気づかせてくれます。
「家族の大切さ」
それまでは当たり前だと思っていた家族も、犬という新しい家族が現れることでその大切さに改めて気づかされる人も多いようです。まっすぐな瞳で信頼を寄せてくれる犬は、いつしかなくてはならない存在に。愛情や感謝の気持ちを伝えてあげましょう。
きっとあなたのかけがえのない存在に…
犬を飼う前に知っておきたい心構え。そして、犬を迎えるために必要なことをご紹介しました。しっかりと心構えを持って迎え入れた犬は、きっとあなたの大切な家族、そしてかけがえのない存在になってくれるはずです。
ころころと可愛い、子犬たち。でも、いつまでも小さいままではありません。ワンちゃんを迎えたら、家族の一員としてきちんと向き合ってコミュニケーションをし、最期まで面倒を見なければいけませんよね。犬を迎える前に考えたいこと・心構えをまとめました。