シンプルでエコな暮らし
おうち編
寒くても大丈夫!暖房にはセントラルヒーティングを使う
写真奥の壁に、白いチューブが通っているのが見えるでしょうか?
このチューブや窓の下の柵のようなものが「セントラルヒーティング」です。
こちらは温水暖房機で、ヒートポンプなどの熱源装置を利用したもので賄われています。1室だけでなく、玄関やトイレ、お風呂場など家中暖かく保つことできるんです。
日本では石油やガスを使ってお部屋を温めるところも多いかもしれませんが、お湯で温めるセントラルヒーティングには暖房代もそこまでかからず、環境への負荷も少ないそうです。
他の北欧諸国・デンマークやアイスランドでも、セントラルヒーティングを多く見かけました。
温度は室内を25度以上に保て、外が大雪であっても、室内ではTシャツにショートパンツ、という身なりの方も多いです。
インテリアの邪魔になりにくいため、お部屋づくりをしたい方にはおすすめの暖房器具かもしれません。
日本の一般住宅にも導入可能ですので、興味のある方は是非導入してみてはいかがでしょうか?
また、おうちによっては、セントラルヒーティングと暖炉を併用するご家庭もありますよ。
日本にも欲しい法律かも…?
お家の改装はセルフで!
スウェーデンではインテリアに興味・関心のある方が多く、
スーパーなどの雑誌コーナーでも「インテリア雑誌」「DIY雑誌」「住宅雑誌」は日本5倍ほど多く並んでいます。
お家のインテリアや壁、家具などあらゆるもので自分の感性にピンとこないものがあれば、すぐにDIYやリノベーションを行います。
大掛かりな場合は業者の方にお願いすることもあるものの、壁紙の変更や家具のリメイクなどは週末を利用して自分たちで行うことが多いようです。
街中のインテリア系雑貨ショップやスーパーマーケット、ホームセンターに足を運んでみると、日本以上に本格的なアイテムがずらりと並んでいますよ。
ライフスタイル編
古いものを取り入れる
スウェーデンのお家では、
アンティークの食器、雑貨、寝具…など、かなり年季の入ったものが利用されていることもしばしば。
歴史も思い出も大事にしながら毎日を過ごしているのです。
特にメジャーなのが、
「親の代から受け継いだ食器を使う」
というトレンド。
毎日使うもの1つ取っても思い出や歴史が感じられ、なんだか温かな気分になりそうです。
要らなくなったものは、セカンドハンドショップに渡す
不要なもので、まだ使えそうなものがある場合は、ゴミ箱に捨てるのではなく、皆さん真っ先にセカンドハンドショップに行くそうです。
街を歩いていると、アンティークショップやセカンドハンドショップがかなり多く並んでおり、
「古いからといってゴミにしない」「無駄にしない」という方が多くいらっしゃるのだなぁと感じられます。
休日に営業していないショップの場合は、いつも休日になると店の前に山のような不用品の山ができているほど。利用者の多さを伺えます。
ちなみに、不用品をショップに渡す際は金銭のやりとりが発生せず、売り上げは社会福祉に役立てられるそうです。
「ここに来ると、掘り出しものアイテムがたくさんあるんだ!」
と語る方も多い、セカンドハンドショップ。
何件か行ってみましたが、取り扱いは
家具、洋服、食器、絵本…など、ありとあらゆるものがあり、見ているだけでも楽しかったですよ。
土曜日=お菓子の日。
スウェーデンには、"Lördagsgodis"(ルーダスゴーディス)という言葉があります。
「土曜日のお菓子」という意味で、「子どもたちはお菓子を食べ過ぎないように!」と、1週間のご褒美として土曜日だけお菓子を食べる、という習慣があります。
もちろん、何曜日にお菓子を食べてもOKなのですが、この習慣を守る家庭が多いようです。
スーパーでも、「もうすぐ土曜日だから、お菓子は我慢しようね」とお菓子を欲しがる子どもを諭しているママやパパを結構見かけます。
土曜日まで頑張ったご褒美のお菓子、いい響きです。
1週間頑張って我慢した分、土曜日に食べるお菓子は格別なのでしょうね。
夏休みは5週間満喫!
スウェーデン人にとって、長期休みはマスト!
勤務先問わず、多くの人が夏休みを5週間ほど取得することで有名です。
「僕?夏休みのために働いているよ!」
「夏休みのためなら、どんな仕事でも頑張る!」
という方も多くいらっしゃいます。
長期連休前の私たちのようですね。
もちろん、夏休みシーズンになると誰も彼もが休みを取るため、いろいろな公共機関や施設に影響が出てしまうのですが、
「自分も休みをとったのだから、別に問題ないよ♪」
という方が多いようです。
この休みの間、南の島へ出かけたり、別荘で自然を満喫したりとそれぞれ思い思いの休日を楽しむんです。
日本ではなかなかこのような長期休暇は取りにくいことが多いため、とても憧れます…!
皆が休みを取って公共機関やお店に影響が生じてもパニックが起こらないスウェーデン、素敵ですね!
「サマーハウス」
ある統計によると、スウェーデン人の20%(5人に1人)が、「サマーハウス」と呼ばれる別荘を所有しています。
自然の多い島や、田舎に所有するのがメジャーで、中にはアンティーク食器のように「親から受け継いだ」サマーハウスを所有する方も多いのだそう。
川や海辺を散策していると、写真のような可愛らしいカラーの小さなおうちをたくさん見かけます。
夏になると、皆がここに集まり、海や川で遊んだり、草むらで寝そべったり、散歩したり…と自然と触れ合いながらリフレッシュする方を見かけました。
サマーハウスは家庭によってそれぞれですが、多くが水洗トイレがないもの、電波がつながりにくいなど多少不便が生じるハウスが多いようです。
ですが、
「それも楽しい!」
と感じる方も多いそうです。
不便を楽しむのも、サマーハウスならではの楽しみ方なんです。
「夏休みはもう終わったんだけど、なんだか一人でぼーっとしたくなってサマーハウスに来たんだ」
と、夏が過ぎ去ったサマーハウスで一人リラックスする友人もいました。
サマーハウスは、夏休みであろうとなかろうと、都会や仕事の喧騒から離れてリラックスするには欠かせない存在のようです。
こちらは冬化粧されたサマーハウス。
クリスマス休暇に立ち寄り、そこでのんびりとクリスマスや冬の自然を楽しむ方も多いのだとか。
とくに贅沢はしていないけど、シンプルに楽しく過ごすスウェーデンの人たち
スウェーデンで感じたこと、現地の友人から見聞きしたものを思い出していると、彼らは生活を充実させるために何も贅沢なことはしていない、ということに気づきました。
贅沢でなくても、毎日がシンプルで不便ささえも楽しめる彼らのライフスタイル。
私たちにもどこか見習えるところがあるのではないでしょうか。
北欧の大国・スウェーデン。
ここでは、自然を愛し、シンプルな生活を愛する人がたくさんいらっしゃるようです。
シンプルやエコに焦点を当て、彼らの生活をちょこっとのぞいてみましょう。