一気にポピュラーになった「非接触体温計」
非接触体温計とは
触れなくても体温がわかる仕組み
私たちの体は、目に見えない赤外線を発出しています。赤外線とは電磁波の一種で、人だけでなく、すべての物体は常に赤外線を出しているのです。例えば玄関先にある、人が通ると自動で明かりが付くセンサーも、赤外線を感知して作動します。たまにネコが通っても反応するのは、ネコから出る赤外線にも反応しているからなんですね。
赤外線の量は温度によって変わるため、センサーでその量を測定することにより温度を割り出すのが、非接触の体温計や温度計の仕組み。非接触体温計は、その作業を瞬時に行い、モニターに表示しているのです。
非接触体温計の精度
まずは外気温。イベント会場などでは外で検温することもありますが、寒い冬の時期は実際の体温より1℃前後低く表示されることも報告されています。機器によっては16℃以下の環境でエラーが表示されるケースもあり、屋内での使用がふさわしいとされます。
次に測定する部位によっても違いが。非接触体温計の多くはおでこで測りますが、おでこで測定して低く表示され、手首で測り直した場合、今度はやや高めに出てしまうといったこともあります。体の中心に近い方が高い傾向があるためですが、非接触体温計には機器によって適正に測れる部位が設定されています。おでこであれば、それ以外の部位では測らずに、おでこで検温するようにしましょう。
以上のことから、非接触体温計で正確に検温する場合は、適温に保った屋内で、機器に定められた部位で正しく測れば、精度の高い結果が出るということです。
非接触体温計の選び方
安い粗悪品に要注意
そもそも体温計とは「医療機器」であり、医療機器は薬機法(医薬品・医療機器・化粧品など、有効性と安全性を確保するために製造から販売、広告に至るまで細かく定めた法律のこと)に基づき製造販売規制が行われています。体温計を日本で製造・販売するには、第三者登録承認機関の認証が必要。認証済みの商品であれば、通常は「医療機器認証番号」の表示があるはずです。
また、赤外線センサーを搭載した家庭用の非接触体温計は、わきなどで測る接触体温計より価格がやや高め。しかし海外で生産されることの多い、医療機器認証番号のない商品は安価で買えるものが多く出回っています。安すぎるものは、避けた方が安全ですね。また最近ではECサイト側の注意喚起により、体温計ではなく「温度計」として販売しているメーカーもあるので、見た目が体温計のようでも商品名はしっかり確認してから購入しましょう。
安全に購入するポイント
・安すぎる商品は避ける
・体温計に似た「温度計」ということもあるのでしっかり確認
状況に応じて選べる「耳式」兼用は便利
おすすめ非接触体温計6選~安心の日本製も!
頭部専用
スタイリッシュなデザイン「ドリテック TO-401」
操作簡単♪「原沢製薬工業 イージーテムHPC-01」
福祉施設などでも使われる、簡単操作の体温計です。測定終了後は約30秒で自動的に電源OFFしてくれるので省エネ。ケース付きなのも管理しやすく便利ですね。誤差も少なく信頼性があると、購入者からも好評です。
#主におでこ #1秒 #体温/温度
測定結果を色で表示「ヒュービディック非接触体温計 HFS-1000」
医療機器分野でトップレベルの技術を誇る韓国No.1体温計メーカーの品です。測定結果によって、グリーン・イエロー・レッドで平熱か、微熱か高熱をお知らせしてくれます。直近32回分のメモリー機能も付いているので、発熱があった場合の推移を確認するのに便利です。体温やミルクなどの温度の他、部屋の温度も測れる室内モードも搭載されています。
#主にこめかみ #2秒 #バックライト #体温/温度/室温
耳式兼用
おでこスライドで正確「エジソン さっと測れる2way体温計」
おでこで測る場合は、横に検温部をスライドさせ、その測定範囲で一番高い体温を表示します。計測に3秒かかるので、1秒以下で測れるタイプに比べると長く感じますが、1か所から計測するより、より正確な数値が出せますよ。帰宅直後や、部屋の温度が低すぎる場合は、耳で測ることもできて便利。特に赤ちゃんがいる家庭で選ばれています。
#おでこ/耳 #おでこ3秒/耳2秒 #バックライト
測定モードがわかりやすい「シチズン 耳/額式体温計 CTD711」
おでこ・耳・物体表面・室温の4つの測定モードを搭載。液晶画面には、それぞれのアイコンが表示されるので、測りたいモードがすぐに選べてわかりやすい仕様です。しかもどのモードの測定も約1秒という早さ。本体を握ったときに、ぴったりと手のひらに収まるので、ぶれにくく測定しやすいのも特長です。
#おでこ/耳 #1秒 #バックライト #体温/温度/室温
ちなみに・・・
非接触体温計の正しい測り方
おでこ
スイッチを入れたら、前髪がかからないようによけて、おでこから1㎝以内に近づけて検温します。このときおでこから離しすぎないように気を付けましょう。
耳
スイッチを入れたら、耳を掴んで痛くない程度に斜め後ろに耳を引きます。そのままセンサー部分を耳の穴に入れてください。赤ちゃんを測るときは、耳を引っ張らず、やさしく耳の穴を覆うように入れましょう。
検温が終わった後は、センサー部分とその周辺を、アルコールをしみ込ませたティッシュなどでふき取り清潔に保ちましょうね。
37.5℃以上の場合は、6回連続でお知らせ音が鳴り発熱を警告してくれる体温計。本体は握りやすく親指の位置にスイッチがあるので、検温したいときにパッと手に取って検温できます。薄くシンプルなデザインなので、出しっぱなしでも気にならないのではないでしょうか。お風呂や鍋などの表面温度も測れて便利。
#主にこめかみ #1秒 #バックライト #体温/温度