インタビュー
vol.71 At Home Works・林彩子さん -小さな感動を大切に。
絵を飾るように使うのカバー画像

vol.71 At Home Works・林彩子さん -小さな感動を大切に。
絵を飾るように使う器

写真:千葉亜津子

神奈川県湘南鎌倉。江ノ電に揺られてたどり着くのは、陶芸家・林彩子さんによる器ブランド「At Home Works (アットホームワークス)」。ギャラリーには「I'm home 」や「キャラメルチーズケーキ」など、まるで絵のようにかわいらしい器が並びます。アトリエを訪れると、幸運にもちょうどおやつの時間。おいしいお茶をいただきながら、絵画のような器づくりの秘密を伺いました。

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2017年10月20日作成
vol.71 At Home Works・林彩子さん -小さな感動を大切に。
絵を飾るように使う器
油絵のような筆跡を残す、まるで絵のような一枚の器。
雲が浮かぶ空のようにも見え、透き通る湖のようにも見えるこの器を作ったのは、「At Home Works」のオーナーであり、陶芸家の林彩子さんです。
「日常使いできるアート」。林さんは、ご自分が作る器をそう表現しています。

林さんに会うため訪れたのは、海の見える江ノ電にカタコトと揺られて辿り着く、鎌倉・湘南にある無人駅。
地元の人がお花に水をやる風景を抜けると、アトリエが見えてきました。
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絵を飾るように使う器
「At Home Works」=家での仕事。
そう名付けられたブランドの林さんの器は、住宅街にある長屋の一角で作られているようです。
真ん中にいらっしゃるのが林さん。「こんにちは!林です。それから、スタッフののぞみちゃんとなるみちゃんです」

真ん中にいらっしゃるのが林さん。「こんにちは!林です。それから、スタッフののぞみちゃんとなるみちゃんです」

ギャラリーの様子。水色の壁が気持ちよく迎えてくれます

ギャラリーの様子。水色の壁が気持ちよく迎えてくれます

「とりあえずみんなでおやつにしましょうか」
出会ってすぐ、そう言って林さんは満面の笑みで迎え入れてくれます。

林さんの提案に、スタッフさんが「やったー!」と喜びます。まるで友人のうちにお邪魔したかのような、まさに”アットホーム”な空気が流れだしました。

絵を飾るように、器を使ってもらえたら

林さんが器ブランド「At Home Works」をはじめたのは、2010年のこと。今回伺ったのは、当初からアトリエとして使われており、現在はギャラリーとしても人々が訪れる場所です。
庭に面する擦りガラスの大きな引き戸から光が差し込むアトリエ。その光のなかで、思わず「すてき!」と声に出してしまいたくなるセッティングがされ、おやつの時間がはじまります。
おしゃべりをしながら、おやつの準備が進みます。「どの器使います?」「今日はバウムクーヘンだし、やっぱりこれかな」

おしゃべりをしながら、おやつの準備が進みます。「どの器使います?」「今日はバウムクーヘンだし、やっぱりこれかな」

テーブルに並ぶのはもちろん、かわいらしい佇まいの「At Home Works」の器たち。ぴっちりと同じではなく一枚一枚に個性があり、フリーハンドで描いたような形は手仕事による柔らかさを感じさせます。
一軒家をモチーフにした白い器に、しっかり等分されたおやつが乗っていきます

一軒家をモチーフにした白い器に、しっかり等分されたおやつが乗っていきます

「器は、使ってこそ。乗せてみて『すてき』って思って使う、そういうよさがあるんですよね」

林さんの作る器は、見る人をグイッと惹きつけて、なんだかフッと幸せになる「何か」が含まれています。
この「何か」とはなんでしょう。At Home Worksの器たちは、どんなふうに、どんな思いで作られているのでしょう。
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絵を飾るように使う器
油絵のような質感
水彩画のような色彩
「これは、絵の中に描いてある静物がそのまま出てきた!と感じるものをイメージしています」

そう言って林さんが指さすのは、At Home Worksの代表作「I'm home」と名付けられた家型の器。油絵のような筆のタッチや銅版画のようなかすれ具合が特徴のこちらは、まさに「まるで絵のなかから出てきたような器」です。この独特の質感は、陶器の表面の手触りや、色を決める釉薬や白い泥の塗り重ねによって生まれているのだそう。
油絵のような質感をもつ器、「I'm home」

油絵のような質感をもつ器、「I'm home」

「まず手でかたちを作って、かすれ具合を出すための釉薬や白い泥を、筆で塗り重ねて作ります。こうすると、油絵や銅版画のような質感が出るんです」
白い土から作られた泥を何回も重ねて塗り、筆のタッチをそのまま残します。この作業が独特の質感の秘密のひとつ。冒頭に登場した水色の器も同じ過程で質感を作り上げます

白い土から作られた泥を何回も重ねて塗り、筆のタッチをそのまま残します。この作業が独特の質感の秘密のひとつ。冒頭に登場した水色の器も同じ過程で質感を作り上げます

「絵を飾るように器を楽しんでほしい」という林さんの作品には、油絵ではなく、水彩画のような作品も。

釉薬をポタポタと落とすように色付けされた器「ヌガー」は、緑色やピンクが穏やかに表情を見せる人気作。乳白色の地の部分は、まるでキャンパスのように色彩を受け止めています。

「これは、絵の具みたいに色を使っています。いろんな釉薬を、筆で絵を描くみたいに乗せていく。ベースはできるだけつるんとしていてほしいからこの白で、ろくろを使って主張し過ぎないかたちにするんです」
水彩画のような「ヌガー」。こちらは「お菓子のヌガーに似てるから」と名前がつけられました

水彩画のような「ヌガー」。こちらは「お菓子のヌガーに似てるから」と名前がつけられました

油絵のような質感を持つ器も、水彩画のような色彩の器も、どちらも「絵画的アプローチ」をしながら作っているという林さん。

絵のような器を作る理由を、こう話してくれます。
「私はもちろん陶芸が好きなんですけど、絵を描くのも、好きなんです。特に、塗り重ねられた質感や、色を使った表現が好き。小さいころは絵画教室に通わせてもらったりもしていたんですよ。だから絵と陶芸、どちらもやりたいんです。その結果として作っているのが、『絵画的なアプローチをする器』なんです」
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絵を飾るように使う器
家に飾ってあるお気に入りの絵を見て心を奮い立たせたり、フッと気持ちがラクになったり。そんな絵画を通して得られる経験を「器を使うなかでも体験してもらえたら」と話す林さん。
「陶器って、道具としてわかりやすく”使える”から、体験しやすいと思うんです。絵を飾るように器を楽しんでもらえたら、これは独特なアートだな、と」

「使いたくなる」は絶対条件

At Home Worksの器は、見た目の喜びだけではなく、使い心地の喜びも絶対条件。
「使い心地も絶対おろそかにしないというのも大事にしています。『日常使いができる』アートなので、使わなくなっちゃったら意味がないんです」と、林さん。

「これなんか、使いやすい大きさになったなあ、と思います」
そう言いながら、林さんは「キャラメルチーズケーキ」を手に取ります。
「キャラメルチーズケーキ」と名付けられた器と、水色が美しいおちょこ

「キャラメルチーズケーキ」と名付けられた器と、水色が美しいおちょこ

白く柔らかな空間をハサミで切りとったようなこの器は、「チーズケーキを食べるのにちょうどいい器がほしい」というカフェを営む友人からのお願いで生まれたものだそう。何度もサイズと質感を検討し、チーズケーキがのったときの色味や余白のバランスを研究して作り上げました。

「これはチーズケーキのために生まれた器だけど、おにぎりとお漬物にもちょうどいい。焼き鳥乗せてるって人もいましたし、使い勝手のよさがアイデア次第なのが気に入っています」
まるで白いキャンパスに描くように使える林さんの器。食卓というものはこんなに自由なんだ、と思わせてくれます。
「使い心地」には、「盛り付ける」「食べる」はもちろん、「食べ終わる」「洗う」「重ねる」も入っている、と林さん。定番商品をラインナップしているので、気に入ったら買い足せるのもうれしいですね

「使い心地」には、「盛り付ける」「食べる」はもちろん、「食べ終わる」「洗う」「重ねる」も入っている、と林さん。定番商品をラインナップしているので、気に入ったら買い足せるのもうれしいですね

取材中、「木蓮のマグ」で林さんがお茶を飲んでいると、底に書かれた「At Home Works」のロゴがチラリと見えました。こういった、ハッとうれしくなる遊び心が、林さんの作る器には散りばめられているのです。これもまた、使いたくなる秘密のひとつなのでしょう。
正面に座る人にロゴが見える遊び心。軽さ、持ちやすさ、口当たりのよさなども大切に作られています

正面に座る人にロゴが見える遊び心。軽さ、持ちやすさ、口当たりのよさなども大切に作られています

自分が決めた方向へ、勇気を持って進む

かわいらしく、使いやすい器を作り続ける林さん。At Home Worksとして独立してから8年が経ち、陶芸をはじめてから数えると、実に延べ22年が過ぎました。
長く続けてくることができた理由を伺うと、「私、陶芸という分野との相性がいいと思っています」と答えます。「器づくりは、最後に窯に入れる工程があります。それで、窯に入れると自分の力じゃないものが介入するんですね。そんな陶芸が、私にはおもしろい」

ある程度予想して作っても、陶芸には火や土の自然の力がはたらきます。この自分以外の力のことを、このとき林さんは「火の神様のようなもの」と呼びました。できあがるのはいつでもどこか予想を裏切ってくれるもの。思いどおりにはいかないことがおもしろいと言います。

「いつまでたっても完璧には作れなくて、試しながら、ずーっと、たぶん死ぬまで続けられるんですよ。それが、私には楽しいんです」
At Home Worksの窯のひとつ。「火の神様のようなもの」が宿る場所です

At Home Worksの窯のひとつ。「火の神様のようなもの」が宿る場所です

長い作陶歴を持つ林さんですが、独立前の「陶芸教室の先生」としての期間が長かった、と、少し遠くを見るように話します。
「10年ほど先生をしていましたね。最初に好きになった作家さんの経歴に『趣味で教室に通い始め、そこの講師を何年かしてから独立した』とあったので、美大とかに入らなくても作家になれるんだ!と思ったのが最初のきっかけでした。生徒さんの作品は自分の発想に無かったものや釉薬の大冒険があったりして、新しい発想に繋がりましたね。人生経験豊かな大先輩が多いのでお話しをするだけで気づきも多いです。でもやはり人の場所をお借りしているので、自分の好きに使うわけにはいかなかった。独立したいとは思いつつも、勇気もきっかけもなく時間が過ぎました」

当たり前ですが、「売れる」「食べていける」ことを約束されてから独立をする作家さんはまずいません。海となるか山となるかもわからない状態で、それでも独立をしたいのであれば、どこかで決意をしないといけないのです。
「私も『そこに絶対行くんだ!』と思って、勇気を出して独立を決意しました。今のこのアトリエの場所が見つかったことも、ひとつ後押しをしてくれましたね。独立してる人ってみんなそうやってるはずだから、私も好きなことを頑張ろう、って」
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絵を飾るように使う器
こうして林さんは、勇気を出して独立を決意。独立してからは、ほかの人の迷惑を考えずに窯を好きに試せるということ、たとえ徹夜だろうと自分のタイミング次第で仕事ができることがとても強みになったといいます。そして同時に、自分がいかにそれまで人の場所で人のものを使ってやっていたのががよくわかったのだそう。

「針1つ、板一枚、顔料2グラムでも、すべて自分で用意しなくてはならないことや、アトリエや窯を設置する大変さを知って、独立して活動している方のすごさを感じることができました。陶芸教室講師時代はもちろん、尊敬する作家さんや、今までやってきたことすべてのなかで知り合った人との出会いや教わったことなどが現在に繋がっていると強く感じます」

林さんの作る器は独立後早い段階から受け入れられ、多くの注文を受けるようになります。ただ、今度は忙しさのあまり断ってしまう注文や展示会も多くなり、ひとりでは抱えきれない仕事量に心がすり減る思いもしたという林さん。
「せっかくいただいた機会を逃してしまうのはつらかったですし、旦那さんの助言もあって、ツイッターで手伝ってくれる人を募集したんです。ボランティアを頼んだり、スタッフを雇ったりというのは駆け出しの作家がやることじゃない、と思い込んでいたんですけど、思いのほか多くの人が興味を持ってくれて。今日いるスタッフも、そういった声かけをきっかけに一緒にやってくれているんです」
こうして、今のAt Home Worksが、少しずつかたち作られていきました。

日常のなかに「感動」があることを忘れたくない

少しずつ、大切にブランドを育ててきた林さんは、数年前には「母親」としての顔も新たに手に入れます。
「娘は今年3歳。もう2年の陶芸歴を持っているんです」と楽しそうに話す林さん。娘さんが作ったという箸置きなどの陶器を出して見せてくれました。

「これとかね、すごくかわいいの。子どもはどんどんできることが変わるから、この一瞬一瞬のがしちゃいけないなって思いますよね。うちはワークショップもやっていて、子ども向けにもやるんですけど、みんな本当にかわいいものを作るんです。作為のなさがうらやましくて、口をちょっと尖らせて『へえー、けっこういいじゃん』なんて言っちゃう(笑)」
林さんの娘さんが作った陶器。作為のない、自由なかたちが並びます

林さんの娘さんが作った陶器。作為のない、自由なかたちが並びます

「うちの子は『かこ』という名前なんですけど、『これはママのさくひん、これはかこちゃんのさくひん』と言って、たとえば家にある椅子を指差しながら『これは誰のさくひん?』と聞いたりする。自分の子どもが『すべてのものは誰かが作ったものだ』と知っているのは、作家冥利に尽きます」

そう言って林さんはやさしく目を細めながら、娘さんが作った陶器をじっくりと見つめました。
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絵を飾るように使う器
また、「一緒にいることで子どもの気持ちの動きが伝わってきておもしろい」とも話してくれます。

「子どもって常に感動してるから、何にでもびっくりするし、何でも新鮮に感じてる。そういう人と一緒に行動すると、淡いブルーのシーツをみて『ほら、海だよ!』と言って泳ぎだしたりして、『ほんとだー!!』って隣で泳いだりしてます。ハッとすることがたくさんあって、凝り固まった頭に新しい風が吹きます。子どもいると感動を常にもらえるから、やっぱりいいですよね」
「旅人目線」で暮らしながら、作る
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絵を飾るように使う器
子どもの目線にならって世界を見てみる。そういう目線をときどきすごく気にしている、と林さんは続けます。
「旅をしているみたいに新鮮な目線で自分の日常も見つめるみたいでしょ。だからこれを『旅人目線』って呼んでるの。ふふ。旅人目線で生きていく、って」

見る角度を変えてみることで、日常に転がっている感動を忘れずにいたい――。そんな思いは、「At Home Works」とは別で発表している、「Ayako Hayashi」名義の作品にも表れています。
「Ayako Hayashi」名義で発表している、一点ものの花器

「Ayako Hayashi」名義で発表している、一点ものの花器

「たとえばこの花器は、『思惟(しい)』というタイトルを付けました。思う、何かを感じる、という意味です。何を思うかはその人によるけれども、これをみて何かを思って感じる、そういうものになればいいなって思って」
個人名義の作品はより自由で大胆な作風で、林さんの思いがダイレクトに伝わってくるようです。
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絵を飾るように使う器
「感動したことじゃないと心は動かないし、何かを変えることはできないと思っているんです。そして、心が動かないと、何かを生み出したり作ったりはできないんだな、とも思っていて……。だから私自身、できるだけ感動していたい」
そう言って林さんは「うん、旅人目線、おすすめなのでやってみてください」とにっこり。

日々の小さな感動を積み重ねながら、作品に落とし込んでいく。そうやって作られる林さんの器は、自分から感動を迎えにいく「旅人目線」を、使い手にも与えてくれる気がします。

関わる人に誇ってもらえるように

取材の終盤。見せていただいたのは、必ず林さんが手がけるという、ブランドロゴのサインの様子です。
家をモチーフにしたデザインを、慣れた手つきで描いていきます。

家のマークを描きながら、林さんはこう言います。
「おうち、というモチーフは昔から好き。やっぱり、あったかいイメージがあります。家って、大事。実はこのアトリエも古い家をリノベーションしていて、スタッフや近所の人、家族と一緒に作ってきた私たちの『作品』だと思っているんです。自分たちで作り上げてきたこの家から、At Home Worksの器が生まれていくんですよ」
家を拠りどころに、暮らしていく。そんな当たり前のしあわせが、林さんのサインのなかにくっきりと浮かび上がるようです。
「AとHはつながって……おうちのかたち。カリカリっと削るようにサインします」と林さん

「AとHはつながって……おうちのかたち。カリカリっと削るようにサインします」と林さん

――「At Home Works」。

そう書かれた器の底に、林さんはフッと息を吹きかけます。それは削られた余分な土を払うためなのですが、なんだか命を吹き込んだよう。「ろくろをまわしているときなんかも、林さんは魔法使いみたいに見えるんですよ」と、隣で作業していたスタッフさんが教えてくれました。
ギフトとしても人気のAt Home Worksの器たち。誰かにあげたくなるのは、林さんの魔法がかかっているからかもしれません

ギフトとしても人気のAt Home Worksの器たち。誰かにあげたくなるのは、林さんの魔法がかかっているからかもしれません

林さんがひとりではじめたAt Home Worksも、現在では常駐スタッフと一緒に運営しています。時間のあるときにボランティアで手伝ってくれる人も7~8人いらっしゃるそうで、「たくさんの人が関わってくれて、手伝ってくれている」と、林さん。

「だから、頑張らなきゃって思う。スタッフはもちろん、近所の人たちも気にかけてくれるんです。草刈りをしてくれたり、差し入れをしてくれたり、本当にありがたいことですよね。お客さんにも、スタッフにも、近所の人にも。関わってくれる人に誇ってもらえることをしていたい」
そう言うと林さんは、うれしそうな顔をしながら背筋を伸ばしました。
vol.71 At Home Works・林彩子さん -小さな感動を大切に。
絵を飾るように使う器
ちょっと目線を変えてみる。自分のまわりをよく見てみる。
そんなほんの少しのことで、わたしたちは心動かされ、暮らしはもっと豊かになります。

おやつと一緒に、ちょっと緑を添えてみよう。
昨日の残り物だって、この器で出したらどうだろう。

食卓で大好きな絵を眺めるように使う、At Home Worksの器たち。
日常のなかに小さな感動がうまれるきっかけを託して、林さんは今日も器を作っています。

(取材・文/澤谷映)
At Home Works|アットホームワークスAt Home Works|アットホームワークス

At Home Works|アットホームワークス

鎌倉にギャラリーとアトリエを構える、陶芸家・林彩子による器ブランド。油絵のような質感や銅版画のかすれを思わせる絵画的なタッチと、どこかほっとする自然の揺らぎを受け入れた形。「日常使いできるアート」をコンセプトに、「盛り付ける・食べる・食べ終わる・洗う・重ねる」そのすべての場面を想像し日常に寄り添う器を制作しています。ひとつひとつ異なる表情をもつ作品は、自分用はもちろん、大切な人への贈り物にもぴったりです。

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