苫米地正樹さんの作品は、インディアンジュエリーの影響を受けて製作されています。印象的な爽やかなターコイズカラーの釉薬と、貫入に染み込んだ墨のコントラストはスパイダーウェブのよう。作品一点一点にしかない個性ある表情を作り出しています。

作品の特徴はおもてなしや茶道具としての魅力がありながら、日常食器としても使いやすく映える器だということ。毎日の食卓に出しても、他の和食器や洋食器と組み合わさり独特の美しさを見せてくれます。

素地と釉薬の収縮率が合わなくて起こる"ヒビ"の事を貫入といいます。自然の力で生まれるこのヒビ模様は、一つとして同じ柄はありません。

苫米地さんは2003年に故郷の三重県四日市市に工房を構え、作品の制作を行っています。

工房では人気のデザインの器のほか、新たな作品の試作も。次々と新しい器が生み出される場所です。

苫米地さんの作品の特徴ともいえるターコイズの釉薬に、爽やかな白い線が入った角皿です。直線的でコンテンポラリーな印象ですね。

貫入に染み込ませた墨が模様のように広がるお皿です。流しかけられたターコイズの釉薬が無作為で味のある表情を添えていますね。

全面に入った細かな貫入が広い平面に表情を作り出しています。手仕事の味わいを感じさせる縁のラインがお皿に優しさを演出しています。

ボリュームのあるボウル全面に、鮮やかなターコイズの釉薬が掛けられています。黒い貫入の線が和食器らしさを、シルエットが洋食器としての個性を放っていて素敵です。

無造作に書けられたターコイズの釉薬が緩やかに流れる景色が素敵な茶碗です。縁に向かって流れていく様子がとても個性的。

手に収まる程よいサイズのカップは毎日使いに丁度いいサイズ感。たっぷりと掛けられた釉薬が器に個性を与えています。

強いコントラストが印象的なマグカップはまるでモダンアートのような佇まい。深い黒はオニキスをイメージした釉薬です。

緩やかな曲線が美しいドレッシングボウル。シンプルな白地に黒の細かな貫入が良く映えます。

丸い急須に縞模様に流しかけられた釉薬が印象的。カップとセットで使いたくなりますね。

おもてなしに使える抹茶碗は、モダンでありながら古さを感じさせるような独特の存在感があります。お茶席で使う他、食卓に、インテリアに幅広く使えそうな器です。

苫米地さんの作品はどれもハッと目を引く新鮮な美しさに満ちています。毎日の食卓に使えば新鮮な風を、特別な日に使えば非日常のスペシャル感を演出してくれる素敵な器たちです。自宅の食器に一枚加えてみるのはいかがですか？