豊かな自然に恵まれているスペイン。降り注ぐ太陽に青い空。カラッとした空気とそこで暮らす陽気な人々に惹かれて、スペインにどっぷりハマってしまう人は少なくありません。
また世界遺産となっている建造物の数も世界トップクラス。スペインには各地に美しい景観が数多く存在しています。
スペインはオリーブの生産が世界一。オリーブオイルの品質が評価されるワールドランキングでは常にスペイン産が上位を占めています。ぶどうは栽培面積が世界一位。おいしいワインもたくさん。
出典: スペインは食通が注目する美食の国。海の幸・山の幸を使ったタパスやピンチョスは日本人の口にも合います。パエリアの本場バレンシアでは、青空の下でおしゃべりを弾ませながらパエリアを食べるのが伝統。いつでも食の周りには人の輪があり、仲間との時間には食があるというのが、スペインなのです。
出典: 各都市それぞれに特色があるスペインは、目的地を1ヵ所に絞るのが難しい国。複数の都市を周る人が多いですね。
北部であれば、バルセロナ → ビルバオ → サン・セバスチャン。南部では、グラナダ → コルドバ → ミハス → セビリアが人気のコース。
日本(成田)とスペイン間を結ぶ唯一の直行便が運行しているのがマドリード。そのため、まず最初にマドリードから入るというのも移動しやすい合理的なプランです。マドリードはスペインのちょうど中心に位置していて、東西南北バスでも高速列車でも飛行機でも他都市へのアクセスが便利です。
出典: ここ数年、フランスとの国境沿いにあるバスク地方の人気が高まってきています。芸術性にあふれるビルバオ、そして伝統と最先端のグルメが楽しめるサン・セバスチャン(バスク語ではドノスティア)は、特に日本人たちを魅了している都市です。
世界中の人が歩く巡礼の道(サンティアゴ・デ・コンポステーラ)
出典: 市街観光とは違う形でスペインならではの旅ができるのが、世界遺産にも登録されているサンティアゴの巡礼路。800キロもの距離をすべて歩くには1ヶ月以上かかりますが、一部を歩いてみるだけでも貴重な体験となるはずです。終着点のサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂は必見。
出典: 日本から1万キロ以上もの距離を移動してスペインに来るのですから、できるだけゆっくり滞在したいですよね。1~2都市巡るとして移動日込みで少なくとも5~6日、2都市以上巡るなら7日は確保しておきたいところです。
出典: スペイン国内の移動には、国鉄renfeが運行している高速列車AVEが便利です。バルセロナ~マドリード間なら3時間ほど。スペインは高速道路も利用しやすいので、車をレンタルしてみてもいいですね。
出典: ほどよく暖かく陽も長いため1日をたっぷり楽しめる、という点では6月、10月が良い時期です。セマナ・サンタ(イースター)やクリスマスシーズンはバケーションをとる人が多く、交通網を含め各地混雑ぎみ。この時期の旅は、ホテルや移動手段の計画を早めに立てておきましょう。
気候は北部、中部、南部で異なり、同じ時期でも温度や湿度が違います。目的地の天気をしっかりチェックしておいて。
裏切られない美食スポット、サン・セバスチャン(バスク)
出典: 星付きレストランや技術の高い創作料理店が密集しているサン・セバスチャン。旧市街でのバルを巡れば、スペインの食文化を満喫できる最高のグルメ体験ができます。
出典: 不動の人気観光地であるバルセロナは外せない都市ですね。ガウディの最高傑作サクラダ・ファミリアは2026年に完成が予定されています。建築中の現在も、いかに時間と手間をかけて作られているのかを目の当たりにできる貴重な時。
このほかグエル公園やカサ・バトリョなどガウディの作品群は一見の価値が十分にあります。建物内に入るには事前に予約を。
スペインの歴史と文化を知る、アルハンブラ宮殿(グラナダ)
出典: アルハンブラ宮殿には、かつてその地を支配していたイスラム教徒の繁栄を物語る歴史が残されています。装飾の繊細な細工と美しい庭。宮殿から眺められる周辺の自然もまた見事です。
異宗教の融合が織りなした奇跡、メスキータ(コルドバ)
出典: イスラム教の礼拝堂モスクとキリスト教の大聖堂カテドラルが調和し同居している非常に珍しい空間メスキータ。円柱の森と呼ばれる赤白のアーチをはじめ、2つの宗教要素が混在するこの建築美は、世界の中でもここにしかありません。
ヨーロッパの中でも最大級の床面積を持つマドリード王宮。ここまで来たらぜひ内覧してください!歴代王がコレクションしていたインテリア雑貨や豪華な家具は、ため息がこぼれるほどの美しさ。現在でもスペイン王が式典で実際に使用している空間もあります。
この写真は近隣のホテル屋上からの風景です。夜はライトアップされ、厳かで幻想的。
ここで、いわゆる一般的な観光定番とは少し異なる地元情報を1つ。首都マドリードには海がないため、人々はリゾートを求めて太陽に近い屋上へとやってきます。マドリード市内には50を超すルーフトップスポットがあるといわれ、市役所や歴史的建造物の上にもくつろげるバースペースが設けられているほど。喧噪から少しだけ離れて伝統と進化が共存する街を上から眺めるというのがマドリードの新定番。ひと息つくには絶好です。
FCバルセロナのホームスタジアム「カンプ・ノウ」や、レアル・マドリードの本拠地「サンティアゴ・ベルナベウ」など。たとえ試合を見ることができないとしても、サッカーファンにはたまらないのがスタジアムの見学ツアーです。
ちなみに、スペイン中の博物館・美術館でもっとも来場者が多いのが、レアル・マドリードのスタジオミュージアムです。
6)スペインのお祭り ~観光客が集まる各地のイベント~
出典: スペイン三大祭りの1つが、サン・ホセの祝日を祝うバレンシアのファジャス。1年をかけて作られる巨大な張り子の人形が登場するのですが、その大きさと手の込んだ仕上げに目を奪われます。そしてクライマックスは、お祭り最終日の深夜。なんと見事な人形が次々に焼かれていきます。大迫力の光景です!
出典: スペイン三大祭り、続いては華やかな春の祭典。みんなでセビジャーナスを踊るセビリアの春祭りです。セビジャーナスはアンダルシアの民族舞踊。女性たちは大きな花を飾ってヒラヒラと可愛らしい衣装でやってきます。伝統的なパレードは見ごたえがあり、独特の装飾や屋台は春らしくにぎやか。明るい楽しさにあふれたお祭りです。
出典: スペイン三大祭のもう1つが、サン・フェルミン。世界中から100万人集まるという牛追い祭りです。闘牛の国スペインらしい情熱的な行事ですが、参加するのは危険ですね。
出典: コルドバで毎年5月に行われているのが、白い家の壁に色鮮やかな花々が飾られるパティオ祭り。パティオとは中庭という意味で、それぞれが中庭の美しさを披露するというのが、このお祭りです。時間がゆったりと流れているように感じられる穏やかなコルドバの町で、心が洗われるよう。
出典: 聖女メルセを祝うメルセ祭りは、バルセロナの最大行事。観衆のドキドキと感動を集める一番の見どころが「人間の塔」です。チームごとに組み上げられるこの「人間の塔」は、力、バランス、勇気、知恵・共通意識がすべて揃うことが完成のためのモットーなのだそうです。
7)スペインの芸術 ~必見の名画とおすすめ美術館~
著名な画家を数多く輩出しているスペインでは、世界的な芸術作品を鑑賞できる美術館も見逃せない観光名所です。マドリードではゴヤ、ベラスケス、エル・グレコなどの名画を展示しているプラド美術館が有名ですが、ピカソの代表作である「ゲルニカ」を所蔵するソフィア王妃芸術センターもおすすめです。ピカソの青の時代初期の作品やダリ、ミロなどの名作もここにあります。スケジュールに1時間の空きがあれば、ぜひ足を運んでみてください。
出典: 天才画家パブロ・ピカソはスペインのマラガに生まれ、10代をバルセロナで過ごしたのだそうです。そのバルセロナには、ピカソの秘書だったジャウメ・サバルテスの個人コレクションなどピカソの作品が所蔵されています。
こじんまりとして、落ち着いて鑑賞できる美術館です。
出典: インパクト大!の外観。こちらは、型破りな独自の世界観を持つ奇才サルバドール ダリの美術館。バルセロナから高速列車で約1時間、フィゲラスの町にあります。ダリが愛した女性ガラの絵や、表現力にあふれたシュールな作品が多数。
出典: オリーブの生産国スペインのお土産としては、オリーブ製品がおすすめです。手頃なリップや石鹸、パテやチョコレートなども。スペイン各地にある店としては「ラ・チナータ(La Chinata)」が知られています。
スペインの伝統料理パエリアをおいしくしている隠し味、サフラン。実はスペイン産のサフランは世界最高の質だといわれています。スパイスとしてだけではなく、サフラン入りのコスメやグルメなどもあり、贈り物におすすめです。
出典: 手頃で、サイズ感もちょうどよく、そして確実においしい。という人気のスペイン土産が、地中海一美しいといわれるイビサ島の海水から作られた塩「サル・デ・イビサ」。小ぶりのサイズもあります。この塩を使ったポテトチップスも美味♪
出典: スペインの人気観光スポットや注目情報をご紹介しました。実はまだまだ、おすすめしたい場所はたくさんあります!
魅力が多いため、スペイン好きの人たちの中でもどこを推すかというのは分かれるところ。ただ共通して言えるのは、どの都市を訪れても、そこにおいしい食と美しい自然、長く深い歴史と人々の温かさがあるということ。
あなたもぜひいつか、スペインを旅してみてください。
豊かな自然に恵まれているスペイン。降り注ぐ太陽に青い空。カラッとした空気とそこで暮らす陽気な人々に惹かれて、スペインにどっぷりハマってしまう人は少なくありません。
また世界遺産となっている建造物の数も世界トップクラス。スペインには各地に美しい景観が数多く存在しています。