世界遺産の水の都「ベネチア」で、ノスタルジーに浸る大人旅を
絶景探訪|~世界遺産の代表的風景を求めて~
その絶景を、ぜひ水上タクシーや観光ゴンドラなど、水上から眺めて楽しんでください。モヤのかかる雨上がりなど、街が幻想的に見える天候の時を狙えば、より美しく見えることでしょう。
おすすめの絶景スポットをご紹介します。
・「リアルト橋」付近からの眺め
ベネチアで最も有名な「リアルト橋(Ponte di Rialto)」付近から、遠くに「サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂(写真右奥)」を眺める街の風景。カメラをかまえればドーム型の屋根も美しく構図に収まり、とっておきの1枚になりそう。
上でご紹介した風景と同じ構図ですが、こちらは、夜のとばりの訪れ。定点観測をするように、刻一刻と表情を変える風景を愉しむのも、また贅沢ですね。
・「サン ザッカリア」停留所付近からの眺め
サン・マルコ広場前にある、水上バス停留所「サン・ザッカリア(San Zaccaria)」の周辺も、おすすめ。日暮れ時に訪れると、仕事を終えたゴンドラ達と月との競演を愉しめます。
・「サン・マルコ広場」の鐘楼展望台からの眺める、街の全景
ベネチアで最も高い場所にある「サン・マルコ広場」の鐘楼。その展望台は、ヴェネチアを最も一望できるスポットです。
展望台から、今もなお中世の雰囲気を残すこの景色を大パノラマで目の当たりにすると、息をのむほどの感動があります。
栄華の足跡|~中世の面影を残す文化遺産~
・サン・マルコ大聖堂 @サン・マルコ広場
「サン・マルコ広場」は俯瞰すると、実はこのような白い回廊に囲まれた広場になっていますよ。18世紀、ヴェネチアに侵攻したナポレオンが「世界一美しい広場」と称賛したと伝えられており、納得の美しさですね。
この広場ですが、鐘楼のほか、ドゥカーレ宮殿、コッレール美術館、国立マルチャーナ図書館など……、歴史的な名所が面していることも大きな特徴。
中でも必ず訪れてほしいのが、広場の奥のほう(正面)に見えるドーム型の屋根の建物、「サン・マルコ大聖堂(寺院)」です。
「サン・マルコ大聖堂」は、ベネチアの守護聖人・聖マルコを祀るため聖堂。最初に建てられたのは9世紀に遡り、その後、10世紀に火災により破損。11世紀に現在の姿に改築されたそうです。
ビザンティン・ロマネスク様式の建築は、まさしく豪華絢爛。黄金で飾られたモザイク壁画をはじめ、色大理石、宝石、七宝のあしらいなど、中世ヴェネツィアの栄華を今に伝える貴重な歴史的建造物とされています。
・ドゥカーレ宮殿 @サン・マルコ広場
・プンタ・デラ・ドガーナ(Punta della Dogana)
写真奥のほうに見える、三角形の敷地に建つのは、現代美術館「プンタ・デラ・ドガーナ(Punta della Dogana)」。(隣接しているドーム屋根の建物は、「サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂」)
17世紀に建てられた旧税関倉庫が、建築家・安藤忠雄の設計によりリノベーションが行われ、2009年、モダンアートの拠点として蘇りました。
ヴェネチアビエンナーレのタイミングに行けば、より楽しめるはず。
リノベーションと言っても、“世界最古の税関”という歴史的建造物の修復・保全を兼ねたものであり、再生工事にあたっては様々な制約や、住民の反対があったそう。その困難を乗り越えて開館したこの美術館では、まさに中世×現代のアートが融合した、特別な空間を味わうことができます。
愛され続けるコーヒー文化|~カフェラテ発祥の地へ~
・フローリアン(Caffè Florian)
『フローリアン』はカフェラテを最初に提供した、カフェラテの発祥のお店としても知られています。ぜひ、長く愛され続けている、イタリアの濃厚なカフェラテを堪能してみてくださいね。
テラス席もあり、ヴェネチアの街並みを眺めることができます。爽やかな海風を感じるカフェタイムもまた、最高ですね。
アドリア海の美味|~シーフードの名物料理に舌鼓~
ヴェネチアの美味といえば、まずは、アドリア海で採れる新鮮なシーフード。採れたての魚介類を使ったパスタやサラダ、フリットなどに、ほっぺたがとろけ落ちること間違いなしです。
・イカスミパスタ
・クモガニのサラダ
・ムール貝の白ワイン蒸し
【おすすめのレストラン】オステリア アル ポルテゴ
そのほかにも優れたレストランがいたるところに点在しています。とりわけ、街中に張り巡らされている水路・小路沿いに、雰囲気のあるお店が多くありますよ。
ぜひ美しい風景とともに、ここならではの新鮮なシーフードを堪能してみては。
ベネチアの夜を遊ぶ|~「バーカロ」ではしご酒~
街中に点在する「バーカロ」を巡って、ヴェネチアの夜を楽しみませんか。イタリア版居酒屋の「バーカロ」ではちょっとしたおつまみとお酒をいただけます。
少しスペインバルに似た、カジュアルな雰囲気。料金がリーズナブルなので、地元の方たちの憩いの場にもなっています。
・お酒のお供には、フランスパンのカナッペを
ワインやビールのお供として定番なのが、このような、フランスパンのカナッペ。
【おすすめのバーカロ】カンティノーネ ジャ スキアーヴィ
ちなみに、筆者一押しのバーカロは「カンティノーネ ジャ スキアーヴィ(Cantinone Gia Schiavi)」。ワインはもちろん、カナッペやブルケッタなどのフードが評判です。お店が運河に面しているので、美しい夜景を肴にお酒を楽しむことも◎
そのほか、レストラン並みに食事メニューが充実しているバーカロがあったりと、それぞれ個性豊か。ぜひハシゴを楽しんでみましょう。
Information|
ベネチアの地図
© OpenStreetMap contributors
日本からベネチアへのアクセス
東京の成田空港からの直行便もありますが、1回ほかの国で乗り継いで向かうほうが、選択肢がたくさんあります。成田空港から、たとえばロシア・モスクワや、ドイツ・フランクフルト、イギリス・ロンドンにある空港での乗り継ぎ等が代表的です。
また、イタリアのフィレンツェ=ペレトラ空港着で、鉄道を使ってベネチアへ向かうというのもおすすめです。
ベネチアの天気について
ベネチア浸水の心配は
洪水を避けるため、ベネチアの天気を調べてから行くことは非常に重要です。
なかでも、ベネチアは11月から12月にかけて(年によっては3月頃まで)、異常潮位現象である「アクアアルタ(Acqua Alta)」が起こりやすくなります。海風、雨などの降水などが加わると、街中が水浸しとなる大きな要因に。
ただし、極端な大被害は3,4年に1回とのこと。この期間を頭にいれつつ、雨季や雨が続く時期をはずして行くようにするとよいでしょう。
おすすめのベネチア観光
ベネチア国際映画祭
ベネチアでは毎年8月末~9月初旬にかけて、ベネチア国際映画祭が開催されます。これは、“世界四大映画祭”のひとつであり、世界初公開となるワールドプレミア上映はもちろん、レッドカーペットも。世界トップレベルの映画スターたちが集まるこのベネチア国際映画祭の時期は、街もお祭りムード一色に包まれますよ。
ヴェネツィア・カーニバル
※2020年は、2月8日(土)~2月25日(火)まで
おすすめのホテル
ホテル ダニエリ ア ラグジュアリー コレクション ホテル ベニス
ホテル リアルト(Hotel Rialto)
ホテル ラ フェニーチェ エ デザルティステス(Hotel La Fenice et Des Artistes)
ゆったりとした時が流れる、世界遺産の街へ
ゆったりとした時間が流れる、水の都「ヴェネチア」。
観光ゴンドラにのってこのような芸術性あふれる街並みと出会い、そして、おいしいカフェラテやシーフード料理をいただけば、心も体もエネルギーチャージできるはず。
滞在に余裕があれば、さらにベネチアングラスで有名なムラーノ島へ足を運ぶのもおすすめです。
せわしない毎日にちょっと疲れたら、自分へのご褒美として、「ヴェネチア」でのんびりバカンスを過ごしてみませんか。
“イタリアでバカンスを過ごす”といえば、ビーチリゾートをイメージする方が多いのではないでしょうか。
しかし海近くのリゾート地でも、全く異なる雰囲気を楽しめるのが、水の都「ベネチア(ヴェネチア)」。“ベネチアンマスク”や“ベネチアングラス”で、その名に聞き覚えのある方も多いでしょう。
世界遺産に登録されているその街並みは、海や空、陽の光と融合して、独特の雰囲気を放つ絶景に。サンセットタイムは、また格別です。