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※熊本地震により被害を受けられたみなさまに、謹んでお見舞い申し上げます。
被災地域のみなさまのご健康と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
被災地域の店舗様、施設様につきましては、地震の影響により記事掲載時点と営業内容が異なる場合がございますので、事前にご確認をお願いいたします。
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静かな里に響く、陶土をつく唐臼の音。
小さな清流沿いの登り窯。
山裾の斜面に広がる、石積みの棚田。
「小鹿田焼の里」は、大分県日田市の最北部・高塚山の麓に位置する小さな里。
自然豊かな山里を歩けば、素朴で魅力的な焼き物と、古き日本の好き姿に出会えます。
小さな清流沿いの登り窯。
山裾の斜面に広がる、石積みの棚田。
「小鹿田焼の里」は、大分県日田市の最北部・高塚山の麓に位置する小さな里。
自然豊かな山里を歩けば、素朴で魅力的な焼き物と、古き日本の好き姿に出会えます。
今記事では、自然豊かで魅力ある小さな里「小鹿田焼の里(おんたやきのさと)」と「小鹿田焼」について紹介します。記事を参考にして、ぜひこの里へ足を運んで下さい。
大分県の最北端「小鹿田焼の里」
二つの重要文化的景観 -皿山地区と池ノ鶴地区-
日田市の最北端、大分県と福岡県との県境に位置する小鹿田皿山・池ノ鶴地区は、北に英彦山を控え、耶馬日田英彦山国定公園の南西部を占める地域である。日田市北部を南流する小野川の源流の一つである大浦川及び五色谷川が形成した狭隘な谷地において両地区は形成され、水・土・木といった地域資源を巧みに利用した生活・生業が営まれてきた。
「小鹿田焼の里」は重要文化的景観に選定された二つの地区から成ります。
一つは「皿山地区」。ここは窯業地区。当地で採取された陶土から「小鹿田焼」を生産しています。この地区に足を踏み入れれば、懐かしく穏やかで心に響く“音”が耳に届きます。それは陶土を粉砕する「唐臼」と呼ばれる水力を利用した大きな杵の音と、水の音です。
もう一方は「池ノ鶴地区」。石積みの棚田が急勾配の斜面に広がり、地域独特の水利によって農業が営まれている地域。他にもシイタケ栽培や薪炭も生産されています。
一つは「皿山地区」。ここは窯業地区。当地で採取された陶土から「小鹿田焼」を生産しています。この地区に足を踏み入れれば、懐かしく穏やかで心に響く“音”が耳に届きます。それは陶土を粉砕する「唐臼」と呼ばれる水力を利用した大きな杵の音と、水の音です。
もう一方は「池ノ鶴地区」。石積みの棚田が急勾配の斜面に広がり、地域独特の水利によって農業が営まれている地域。他にもシイタケ栽培や薪炭も生産されています。
文化的景観とは
文化的景観とは,以下の文化財を指します。
地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの(文化財保護法第二条第1項第五号より)
出典:文化的景観|文化庁
全国で“重要文化的景観”に選定されているのは、平成26年10月6日現在で44件しかありません。「小鹿田焼の里」はその貴重な景観の一つ。
「小鹿田焼の里」では、今もなお、里が開かられた当時そのままに、地域の資源・地域特性を活かしながら窯業や農業を営むという生活様式・景観が残っています。
「小鹿田焼の里」では、今もなお、里が開かられた当時そのままに、地域の資源・地域特性を活かしながら窯業や農業を営むという生活様式・景観が残っています。
“唐臼”の音が響く「皿山地区」
小鹿田焼と皿山地区
小鹿田焼が生まれたのは今から300年近く前、1705(宝栄2)年のことでした。日田郡大鶴村の黒木十兵衛が、福岡県朝倉郡小石原村の陶工・柳瀬三右衛門を招いたことに始まります。三右衛門は十兵衛とともに窯業に適した地を探し、小鹿田に李朝系の登窯を築いたのです。この地が選ばれた決め手は、登窯の築窯に適した斜面があったこと、また豊富な陶土や薪、そして水力の利用に便利な自然環境であったからと考えられています。
伝統技法が活きた美しさ 「小鹿田焼」とは
「小鹿田焼」は、民衆の暮らしのための日用雑器“民陶(民藝陶器)”です。
“官窯”とは異なり、華麗さや繊細さはありませんが、質実で柔らか、素朴で温かみがあります。
「飛び鉋(かんな)」や「刷毛」「櫛」などの道具を用いて付けられた幾何学的な紋様や、「打ち掛け」「流し掛け」された釉薬が生み出す柔らかみや温もりは、素朴ながらも時代に負けない堅牢さがあります。
“官窯”とは異なり、華麗さや繊細さはありませんが、質実で柔らか、素朴で温かみがあります。
「飛び鉋(かんな)」や「刷毛」「櫛」などの道具を用いて付けられた幾何学的な紋様や、「打ち掛け」「流し掛け」された釉薬が生み出す柔らかみや温もりは、素朴ながらも時代に負けない堅牢さがあります。
「小鹿田焼」-開窯当時の技法を伝承して-
「小鹿田焼」や窯元を特徴づけるのは、「一子相伝」の伝統的技法。
小鹿田焼の里の窯元は全部で10軒。窯元では、開窯当時そのままの作業場で、今もなお、親から子へと技法と作風が伝承されています。
小鹿田焼の里の窯元は全部で10軒。窯元では、開窯当時そのままの作業場で、今もなお、親から子へと技法と作風が伝承されています。
小鹿田焼のルーツを遡れば、福岡県の「高取焼」、さらに朝鮮李朝に行き着きますが、直接的にはこの里に隣接する小石原村の「小石原焼き」に影響を受けています。
けれどもここは、山間の小さな集落。外界とは遮断されたこの里では、長きにわたって日田領民のための日用雑器を作り続けてきました。兄弟窯と云われるだけに「小石原焼」との類似点は見られますが、「小鹿田焼」独自の風情があります。
「小石原焼」の方が「小鹿田焼」より柔らかな雰囲気。「小鹿田焼」は「小石原焼」よりも、大地の力を感じるような力強さ、キリッとした引き締まった心地良い緊張感があります。
「小石原焼」の柔らかな印象も捨てがたいものがありますが、「小鹿田焼」の「飛び鉋」や「刷毛目の」の美しさは他に類を見ないものです。リズム良く刻まれた「飛び鉋」の目の細かさ・美しさは格別です。
それは、「一子相伝」の伝統技があるからこそ生まれる“美しさ”です。
「小石原焼」の柔らかな印象も捨てがたいものがありますが、「小鹿田焼」の「飛び鉋」や「刷毛目の」の美しさは他に類を見ないものです。リズム良く刻まれた「飛び鉋」の目の細かさ・美しさは格別です。
それは、「一子相伝」の伝統技があるからこそ生まれる“美しさ”です。
「小鹿田焼の里」めぐり
「ギーバッタン」という唐臼の音と水の音が、心地良く耳に届く「小鹿田焼の里」。
小さな集落なので、一巡りしても2時間程度。ゆったりと歩を進め、この里ならではの、素敵な風景とぜひ出会って下さい。そしてお気に入りの逸品を探しましょう。陶土の採取から始まる小鹿田焼は、手間がかかった貴重なものですが、値はいたって手頃なものです。
小さな集落なので、一巡りしても2時間程度。ゆったりと歩を進め、この里ならではの、素敵な風景とぜひ出会って下さい。そしてお気に入りの逸品を探しましょう。陶土の採取から始まる小鹿田焼は、手間がかかった貴重なものですが、値はいたって手頃なものです。
小鹿田焼陶芸館 [おんたやきとうげいかん]
小鹿田の窯が一躍脚光を浴びるようになったのは、1931(昭和6)年のある出来事がきっかけでした。『どんな窯でも多少の醜いものが交じるが、この窯ばかりは濁ったものを見かけない』と驚いた宗悦は、後に「日田の皿山」という紀行文を発表し、賞賛したのです。以来、豊後の山奥で焼かれる無名のやきものは小鹿田焼と呼ばれるようになり、日本の代表的民陶として広く知られるようになりました。1954(昭和29)年には、かのバーナード・リーチが最初の訪問をし、3週間滞在しています。
静かな里で頂く、素朴な味。
せっかく「小鹿田焼の里」まで足を伸ばしているのですから、昼食も当地で味わいましょう。
食事処「山のそば茶屋」
筑前岩屋 / そば
- 住所
- 日田市源栄町皿山160-1
- 営業時間
- [月]
10:00 - 17:00
[火]
10:00 - 17:00
[水]
10:00 - 17:00
[木]
10:00 - 17:00
[金]
10:00 - 17:00
[土]
10:00 - 17:00
[日]
10:00 - 17:00
■ 定休日
不定休。
臨時休業ありますので、ご連絡ください
- 定休日
- 平均予算
- ~¥999
おかあさんのパン
日田 / パン
- 住所
- 日田市殿町4180
- 営業時間
- [月]
08:00 - 17:00
[火]
08:00 - 17:00
[水]
定休日
[木]
08:00 - 17:00
[金]
08:00 - 17:00
[土]
08:00 - 17:00
[日]
08:00 - 17:00
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ~¥999
おわりに & information
静かな山間の小さな里。
でも、ただ単にのどかな土地とは言えません。永々と、そして営々と、継ぎ伝えてきた確かな技術と文化が詰まっています。「小鹿田焼」の印象そのままに、柔らかで穏やかな雰囲気の里ですが、でもその芯には、質実で揺るぎない強さ・魅力があります。
でも、ただ単にのどかな土地とは言えません。永々と、そして営々と、継ぎ伝えてきた確かな技術と文化が詰まっています。「小鹿田焼」の印象そのままに、柔らかで穏やかな雰囲気の里ですが、でもその芯には、質実で揺るぎない強さ・魅力があります。
【画像は「皿山地区」の中心にある登り窯。「小鹿田焼」は開窯当時そのままの技法によって作られています。】