ドイツを東西に横断するメルヘン街道と南北に縦断するロマンチック街道の交差点に位置するローテンブルクは、中世に築かれた街です。

17世紀に勃発した三十年戦争の後、街が衰退したため、ローテンブルクは近代化から取り残されました。それゆえに旧市街は創建当時の中世の面影を色濃く残しており、その美しさは「中世の宝石」と称されるほどです。

入り組んだ細い路地には、アイアンの看板が掲げられたパステルカラーの家々が並んでいます。赤レンガ色の屋根が、色とりどりの壁をした家々に統一感を与え、まるでメルヘンの世界のような景色を作り出しています。

時折通り過ぎてゆく、観光客を乗せた馬車を引く蹄の音に耳を傾けながら、パステルカラーの家々が軒を連ねる路地を歩いていると、まるで絵本の中に迷い込んだような錯覚さえも感じます。

ローテンブルク旧市街は市壁に囲まれています。築かれてから数世紀を経た今尚、市壁は抜群の創建時の面影を残しており、5つの門がローテンブルク旧市街への入り口となっています。最も有名な門は、ローテンブルク鉄道駅から近いレーダー門です。

ローテンブルク旧市街を取り囲む市壁の歴史は古く、もともとは13世紀に創られました。残念ながら第二次世界大戦によって大部分を破壊されましたが、見事に再現され、中世に築かれた当時の姿を見せてくれます。

ローテンブルク市壁は、登って歩くことができます。街中の路地を歩くときとは異なる風景を眺めながら、市壁散策を楽しんでみるのもおすすめです。

レーダー門からローテンブルク市庁舎へ向かう途中には、時計台がある美しい門、マルクス塔があります。石畳が敷かれた路、アーチ状の門となっているマルクス塔、その周囲にある木骨組の古い家々が調和した景色は、まさにおとぎ話の世界そのものです。

石畳が敷かれた賑やかなマルクト広場は、ローテンブルク旧市街の中心部となっています。

冬になると、マルクト広場ではクリスマスマーケットが開催され、大勢の人々で賑わいます。

いつも大勢の人々で賑わうマルクト広場に面する重厚感あふれるゴシック建築の建物は、ローテンブルクの市庁舎です。

市庁舎に隣接する高さ60メートルの塔には、登ることができます。塔の上からの眺めは格別です。統一感ある赤レンガ色の家々が整然と並ぶ旧市街と遠くに見える緑の森が融和した景色は、絶景そのものです。

ローテンブルク旧市街で最も美しい場所と称されているのが、「プレーンライン」と呼ばれるY字路です。2つの塔、石畳の路地、その両横に並ぶ木骨組の家々が織りなす景色は、まるで絵本の挿絵のようです。

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