子どもが喜ぶ仕掛け絵本は?
子ども向けの仕掛け絵本は、年齢に合わせて楽しめるものを選びたいですね。赤ちゃんには単純な繰り返しの遊び、幼児になったらちょっとひねった仕掛け、小学生には知的好奇心が満たされるようなものがおすすめです。
夢中になれる一冊に出会えるのは、成長しても忘れられない貴重な思い出になります。年齢に合わせて、その時に楽しめる仕掛け絵本を選んでみましょう。
年齢に合わせて仕掛け絵本を選ぶ
0歳から1歳 色合いや絵柄がはっきりとしたもの
布でできた絵本もおすすめです。音が鳴ったりやカシャカシャとした手触りが楽しい工夫がされた布絵本なら、赤ちゃんが自分で持って遊べます。洗濯ができるタイプもあり、引っ張っても壊れない工夫がされているので、お口に入れても安心です。
いないいないばあ遊びなどの、リズムのよい単純なくり返しの仕掛け絵本もとても喜びますよ。
2歳から3歳 身近な生活がテーマになっているもの
お料理や生活、自然など、自分の生活に身近なものがテーマになっているものは、興味がわいて夢中になれますよ。
4歳から6歳 ストーリーが楽しめるもの
子どもの想像力を高めてくれるような、美しい色使いや、描写が細かいイラストの絵本もおすすめです。
小学生から 驚きや興奮を感じられるもの
乗り物、恐竜、化学、など子どもの興味がある分野で、驚きや興奮を感じられるような仕掛け絵本を選んでみましょう。
また、仕掛けを通してメッセージが伝わりやすくなるのも、仕掛け絵本ならではのメリットです。説明が長かったり、内容が難しかったりするものを、親子で一緒に読んでみてはどうでしょうか。
赤ちゃんから大人までワクワクできる♪おすすめ仕掛け絵本
0歳から1歳ぐらい
『ぷんぷんもにょもにょ』
にぎにぎするとカサカサ音がしたり、マジックテープをベリベリはがしたり、振ると鈴が鳴ったりと、赤ちゃんが喜ぶ仕掛けばかりで飽きずに遊べます。洗えるので汚れても大丈夫です。たっぷり遊んでくださいね。
『ようせいたちのもり』
■ガブリエーレ・クレーマ 作・絵
「ちいさなゆびで」シリーズの仕掛け絵本です。
やさしい言葉づかいときれいな色合いの仕掛け絵本は、赤ちゃんの初めて絵本におすすめです。
スライド式のしかけを指で動かすと森に隠れている誰かをみつけたり、リンゴの木に赤い実を実らせたり、雪を降らせたり…自分の指で絵本の景色が変わる仕掛けは、ワクワク感がたっぷり楽しめます。
『ピーターラビット みんなだいすき』
■ビアトリクス ポター 作・絵
お話が無限に広がりそうな、ピーターラビットのパペットが飛び出す仕掛け絵本。ピーターラビットに手を入れてお話すると、物語の世界から飛び出した生き物のように見えてきます。
愛らしい動きに、赤ちゃんも虜になるはず。言葉がわからなくても、パペットの動きで楽しめる絵本です。
『ふわふわだあれ?』
■いりやま さとし 作・絵
ひよこのおしりのフワフワは、赤ちゃんの好奇心を刺激します。何だろう?とつい手を伸ばして触りたくなるはず。中を開くといろいろな動物が登場して、からだの一部がフワフワとして触れる仕掛けになっています。単純な繰り返しの展開が楽しい、赤ちゃんのファーストブックにぴったりです。
2歳から3歳ぐらい
『ぼうしとったら』
■ツペラ・ツペラ 作・絵
「やさいさん」「くだものさん」「しろくまのパンツ」などで人気のツペラ・ツペラさんの仕掛け絵本。めくるだけで、つぎつぎと驚きの展開が広がります。
カウボーイ、コックさん、マダムのぼうしをとったら…。想像を超える意外なものが出てきて、子どもたちにウケる一冊です。何が出てくるのか、当てっこしながら読んでも楽しいですね。
『フライパン』
■きのしたけい 作・moko 絵
フライパンで次々とお料理が出来上がるのが楽しい仕掛け絵本。
ジュージューと音をつけて読むと、お料理している臨場感がでて盛り上がります。
ベーコンエッグ、ホットケーキ、野菜炒めなど本物そっくりでおいしそう。お料理の真似っこが大好きな時期の子どもにおすすめな絵本です。
『かわいいてんとうむし』
■メラニー・ガース 作・ローラハリスカ・ベイス 絵
てんとう虫が立体になっていて、つい触りたくなる仕掛け。最初は10匹いたてんとう虫が、一匹ずついなくなっていきます。1から10までの数をかぞえる練習にピッタリ。カラフルな絵柄がかわいく、子どもが夢中になる魅力的な絵本です。
『どんめくり』
■やぎたみこ 作・絵
どんぶりの中からかわいい鬼の子が顔を出している、そんな表紙が気になります。
ページを開くと天丼、かつ丼と迫力のある山盛りのどんぶり料理が登場します。この仕掛け絵本は、上下が別にめくれるようになっていて、へんてこな組み合わせに変化します。その組み合わせはなんと241種類!どんどんめくれて夢中になれます。おもしろい組み合わせを、たくさんみつけてくださいね。
4歳から5歳ぐらい
『ようせいのおしろのぶとうかい』
■マギーベイトソン 作・ルイーズ コンフォート 絵
ちいさなようせいたちが主人公のお話。場面展開するたびに、繊細なつくりの仕掛けが飛び出します。
二階建てのお城がとても豪華!子ども部屋、キッチン、バスルーム、お庭などが細かく描かれているので、思わず眺めてしまいます。まるでドールハウスのようにどこから見ても奥行きを感じます。お人形を入れて遊びたくなるほど、とてもよくできた仕掛けに満足できますよ。
『きょうのおやつは』
■わたなべ ちなつ 作・絵
台所が舞台になっている、かがみの効果を使った仕掛け絵本です。
絵本の半分が鏡のようにピカピカと光る紙で作られていて、両側の絵が互いに移り込み、驚くほど立体的に見えます。ページに自分も写り込む仕掛けになっているので、一緒におやつを作っている気分になれますよ。発想がおもしろい仕掛け絵本。
『まどからおくりもの』
■五味太郎 作・絵
サンタクロースがプレゼントを持ってやってきました。プレゼントを窓からポイっと投げ込みます。お家の窓の部分が穴あきの仕掛けになっています。
サンタクロースは窓からねこさんがみえたので、ねこさん用のプレゼントを置いていきます。でもページをめくると中にいたのは、ねこの柄のパジャマを着たぶたさん。慌て者のサンタクロースは間違えてばかり。展開を知っていても、繰り返し読みたくなる面白さが魅力。ワクワクとクリスマスシーズンを楽しみにしている子どもにぴったりな絵本です。
6歳ぐらい
『クッキー カウント』
■ロバートサブタ 作・絵
1、2、3…とページをめくるごとに、ポップに描かれたお菓子とねずみくんが飛び出します。色鮮やかなロバートサブタさんの仕掛け絵本は迫力がすごい!ページを開くと立体化する仕掛けの世界に、子どもも大人も引き込まれます。
お菓子が一つず増えていくので、数が学べる知育絵本としても使えますよ。小学生になっても充分楽しめる、美しい仕掛け絵本です。
『おばけやしき』
■ジャン・ピエンコスキー作・絵
怪しい雰囲気たっぷりの仕掛け絵本。細かい描写や色使いがきれいで、思わず見入ってしまいます。
子どもは怖い話が大好きで盛り上がりますよね。ページをめくるたびに、驚く仕掛けにドキドキ、ワクワクとさせられます。色合いや構図も不気味さがあり、おばけやしきの興奮がリアルに味わえます。
小学校低学年ぐらい
『オズの魔法使い』
■フランク バウム 作/ ロバートサブタ紙工作
名作「オズの魔法使い」が、ロバートサブタによって、原作の世界がそのまま目の前に広がる仕掛け絵本。
ぐるぐると回る竜巻が表現されていたり、大きな風車が回ったり、立体的な気球が回ったりと、想像を超える素晴らしい仕掛けが飛び出します。
色付きの世界が見える、エメラルド色のメガネが!ページの中に更に小さなページが!とにかく至る所に仕掛けが満載です。
絵本というよりも、仕掛けだらけの繊細なおもちゃのようです。大きくなっても忘れられない絵本になること間違いありません!
『たんけん!鉄道のしくみ』
■クライブ・ギフォード 作・ジェームス・ガリバー・ハンコック 絵
モノレール、電車、蒸気機関車、路面電車などの人気車両や、ジャンクション、信号、駅など鉄道に詳しくなれる、絵本のような図鑑です。
フラップをめくると内部が細かく描かれてい、鉄道のしくみがよくわかります。「透視」や「虫食い」の仕掛けもあり、つい覗いてみたくなる好奇心でワクワクします。
世界一速い列車、世界一長い列車など、世界のおもしろい鉄道情報がもりだくさん。海外にしかない変わった車両や鉄道も知ることができます。鉄道好きにはたまらない仕掛け絵本です。
『恐竜探検』
■バーバラ・テーラー作
恐竜の進化の過程や、空を飛び海を泳ぐ様子が立体的に飛び出します。
時代別に生息していた恐竜について、クイズ形式で詳しく紹介されています。恐竜が好きな子どもにおすすめしたい仕掛け絵本です。
小学校高学年ぐらい
『動物の見ている世界』
■ギヨーム・デュプラ 作・絵
最新の研究成果に基づき、「動物や昆虫の目には世界がどんな風に見えているのか?」という人の見え方との違いを描いています。
哺乳類、鳥、爬虫類、昆虫などが、実際に見えている景色を描いた仕掛けになっています。解説がしっかりと書かれているので、親子でじっくりと読んでください。大人でも楽しめる、化学の面白さと驚きがいっぱいの絵本です。
『光の旅かげの旅』
■アン・ジョナス 作・絵
日が昇って沈むまでの町の様子のストーリー。最後のページでくるっと逆さまにすると…なんと夜の風景で違ったストーリーが始まります。同じ絵でも逆さにすると全く違う見え方になる、とても斬新な発想に驚きます。
上質なアートの世界観が味わえる絵本。白と黒で描かれたモノトーンのおしゃれな絵とストーリーに引き込まれていきます。
大人向け
『まほうつかいのノナばあさん』
■トミー・デパオラ 作・絵 /ロバートサブタ、マシューラインハート 紙工作
心優しいまほうつかいの物語の絵本を、ロバートサブタとマシューラインハートが仕掛け絵本に。愛らしいイラストが、色鮮やかに飛び出します。ページを開くと更に小さな仕掛け絵本!迫力のあるクルクル回る仕掛けなど、開くたびに驚きがあります。思わず拍手したくなる、豪華な仕掛けを楽しみましょう。
『チャイコフスキーのくるみ割り人形』
■ケイティ フリント作・ジェシカ コートニー・ティックル絵
チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」の美しいメロディがお話と一緒に楽しめる、音の出る仕掛け絵本です。表紙の装丁は布を思わせる手触りで、キラキラとした金色の装飾。美しさに思わずときめきます。
落ち着いた色彩で丁寧に描かれたイラストは、クリスマスらしい華やかさと厳かな雰囲気が漂っています。ページを開いて、クリスマスの魔法の世界へ出かけましょう。
親子で「手作り仕掛け絵本」に挑戦してみよう!
お子さんと一緒に作ったら、きっと思い出の一冊になります。プロの作家さんのような凝ったつくりでなくても、とてもすてきなオリジナル絵本になりますよ。
では簡単にできる、仕掛け絵本の作り方をご紹介します。
パタパタたたんで読む「変わり絵本」
子どもから大人までワクワクできる!仕掛け絵本は魅力満載
赤ちゃんが遊べるものから大人が楽しめる繊細なものまで、仕掛け絵本は様々です。
子どもが目を輝かせて夢中になれる、そんな一冊に出会えるといいですね。ぜひ年齢別の選び方を参考に、親子でお気に入りの仕掛け絵本をみつけてください。
■稲田大祐 監修・フクバリンコ イラスト
触って楽しむ布絵本です。赤ちゃんが口に入れても、思いっきり掴んでも大丈夫。