目次
- 【はじめに】「寝る前の絵本」で気にかけたい3つのこと
- 4選|<1~2歳>の子どもに:
- 心地いい繰り返しのリズムに癒される
- ページをめくるたびお部屋が暗くなる…
- かわいい絵と、リズミカルな擬音にほっこり
- 自分の体にもおやすみを。寝る前に、体と心をほぐしてくれる
- 4選|<3~4歳>の子どもに:
- お月さまを取りに行こうと頑張るパパが、頼もしい!
- 母を探す、よるくまと男の子の大冒険の物語
- おつきさまと一緒に、夜の世界をお散歩しよう
- 眠れない夜でも、そばに大好きなママがいるから怖くない
- 4選|<5歳くらい>の子どもに:
- パパとママは、いつも自分を大事に思ってる。愛情に包まれる1冊
- 不思議なベッドに乗って、夢の中を冒険しよう
- 大冒険をしても、最後は、あたたかな自分の元いた場所にただいま
- 眠くなる方法が組み込まれている、眠りの教科書的ストーリー
よい夢見れそうな絵本で、心地よい眠りについてくれますように
そこで今回は、「よい夢へと誘ってくれそうな絵本」のおすすめをご紹介。昔から愛されてきた名作や読み聞かせ絵本の定番など、子どもの年齢別にご紹介します。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
【はじめに】「寝る前の絵本」で気にかけたい3つのこと
【本】気持ちが穏やかになる本を選ぶ
<本選びで意識したいこと>
・優しい雰囲気のストーリー
・落ち着いたトーンの色を使用している(夜が舞台など)
・3分くらいで読み終わる
スピード感のある、ワクワクするようなストーリーの本は避けましょう。脳が興奮状態になってしまうこともあるので、読み聞かせるなら、日中のほうが良さそうです。
【読み聞かせの声】囁くような小さめの声で、優しく、ゆっくり読む
<声で意識したいこと>
・囁くような小さめのボリューム
・優しい声(はっきりした口調を避ける)
・ゆっくりとした口調
大きく抑揚をつけたり、早口にしたりといった、子どもの気持ちが高ぶりやすい要素がないようにしましょう。
【習慣化】「絵本を読んだら寝ようね」という決まりごとにする
<「絵本を読んだら寝る」を習慣化させるポイント>
・寝る支度を整えてから、絵本を読み始める
・照明をすこし暗くして、寝る雰囲気をつくる
・読み終わったら、一緒に横になる
絵本の読み聞かせが夜のルーティンとして定着すると、親も子も落ち着いて夜の時間を過ごせますよ。
それでは、お待たせしました。下記の順番で『寝る前におすすめしたい絵本』をご紹介します。
・<1~2歳>の子ども向け絵本(4選)
・<3~4歳>の子ども向け絵本(4選)
・<5歳くらい>の子ども向け絵本(4選)
4選|<1~2歳>の子どもに:
心地いい繰り返しのリズムに癒される
『もうねんね』
うっとりと幸せそうに眠る動物たちの姿に自分を重ね、子どもたちもまた、ゆったりとした気持ちで夢の世界へと入って行けそうですね。
ページをめくるたびお部屋が暗くなる…
『おやすみなさい おつきさま』
緑のお部屋の中でベッドに入った小さな子ウサギ。子ウサギは、お月さまや手袋、風船などさまざまなものに「おやすみなさい」の挨拶をしていきます。
こちらの絵本、ページをめくるたびにだんだんとお部屋の色のトーンが暗くなっていく…という、作品世界とリンクするような色使いになっていることが特徴的。子ウサギも、そのお部屋が暗くなるにつれて、ゆっくりと眠りへと誘われていきます。
かわいい絵と、リズミカルな擬音にほっこり
『おふとんかけたら』
たこさんやソフトクリームさん、トイレットペーパーさんたちにおふとんをかけると、ユニークな寝相で眠りにつく姿が見られます。
たこさんにおふとんをかけると「くーるくる」。それぞれのモノにぴったりの擬音が楽しい気持ちを高めます。みんながかけているお布団柄にも注目です。ページをめくるたびに、大人までほっこりとしてしまう素敵な絵本。
自分の体にもおやすみを。寝る前に、体と心をほぐしてくれる
『おやすみ、ぼく』
一日の終わりに、愛情をこめて体におやすみを告げる「ぼく」。「おやすみ、ぼくのあしさん きょうもうーんとはしったね」と今日を振り返って、おやすみを告げていきます。
絵本に登場する体の部位に優しく触れながら、絵本を読めば、子どもたちも自分の体に「ありがとう、おやすみ」という思いを持つことができそうです。満ち足りた思いで、目を閉じると、絵本の中の「ぼく」のように、素敵な夢が見えてくるかもしれませんね。
4選|<3~4歳>の子どもに:
お月さまを取りに行こうと頑張るパパが、頼もしい!
『パパ、お月さまとって!』
「はらぺこあおむし」の作者としても有名なエリック・カールさんの「パパ、お月さまとって!」。お月さまと遊びたくなったモニカはパパに「お月さまとって!」とお願いをします。絵本から飛び出す長さのはしごを持ってきたパパですが、お月さまが大きすぎて持ち帰れません。でも、お月さまはだんだん小さくなると言って…。
ながーいはしごやたかーい山を、折り畳んだページを使って長さや高さを表現するとてもユニークな絵本です。エリック・カールさんのアイデアがたっぷりと詰め込まれた絵本は、世界中で大人気となっています。
お月さまが大きくなったり、小さくなったりするという自然の仕組みも分かるようになる絵本です。絵本を読む前に、今日のお月さまはどんなお月さまかな?と窓から空を見上げてみると、子どもたちは絵本の世界と自分の世界の共通項を見出して、ワクワク感を高められるかもしれません。
小さい子どもはもちろん、大人でも楽しい気持ちが溢れてくる絵本です。
母を探す、よるくまと男の子の大冒険の物語
『よるくま』
おつきさまと一緒に、夜の世界をお散歩しよう
『おつきさまのおさんぽ』
町に降りて来たお月さまがおさんぽをすると、ビルや車、遊園地の乗り物までピカピカ黄色に光り出します。
リズミカルな文章で、読みやすさ、分かりやすさも抜群。シンプルなイラストが大人にも心地よく、子どもと一緒に楽しめる絵本です。
三角コーンをかぶったお月さまなんて、見たことがありませんよね。おちゃめでかわいいお月さまと一緒に町をお散歩すると、新たな発見もあるんです!
町は時間の経過とともに、すこしずつ様子が変わっていきます。間違い探しのように、子どもと一緒にそうしたポイントを探してみてもいいですね。
「ひとつ見つけたら、今日は寝ようね、明日になったらまた見つけよう!」と誘うと、次の日の夜が待ち遠しくなりそう。自分でそうしたポイントを見つけた満足感に浸れば、楽しい気持ちのまま、眠りにつけますね。
眠れない夜でも、そばに大好きなママがいるから怖くない
『ゆっくり おやすみ にじいろの さかな』
世界で3000万人以上に愛される「にじいろのさかな」シリーズの第7弾である「ゆっくり おやすみ にじいろの さかな」。
夜になるとこわいことを考えてしまうにじいろのさかなですが、心配事にひとつひとつ、ママが対応策を考えて、ぎゅっと抱きしめてくれるんです。なにか困ったことやこわいことがあっても、ママと一緒なら大丈夫、という気持ちになれる絵本。
詩人である谷川俊太郎さんの訳も素晴らしく、安心感に満ちて眠る幸せをじんわりと感じられる1冊です。
4選|<5歳くらい>の子どもに:
パパとママは、いつも自分を大事に思ってる。愛情に包まれる1冊
『パパとママのたからもの』
パパとママから、いつも「せかいでいちばんかわいい、こぐまたち」といわれている三匹のきょうだい。でも、それぞれのこぐまたちは“本当に一番かわいいこぐま”は、自分ではないかもしれないとが心配に…。そんな心配をしているこぐまたちに、パパとママは、きちんと言葉で、みんながたからものだということを伝えます。
ほかの人と比べることが増えてくる年長さんくらいの時期にぴったりの絵本。どんなに子どもたちのことを愛しているかということを、きちんと伝えたい気持ちが芽生えますよ。
パパとママの答えに、安心して眠りにつけた三匹のこぐまたちを見て、子どもたちもまた、充足感たっぷりに眠ることができるでしょう。
不思議なベッドに乗って、夢の中を冒険しよう
『旅するベッド』
古物屋で見つけた古いベッドがジョージーのベッド。きれいにしたベッドには「このベッドがあれば、どこへでも旅ができます」と書いてありました。ジョージ―は、お祈りの言葉を唱えて、毎晩のように、いろいろなところへ旅に出かけることになりますが…。
ほのぼのとしたジョン・バーニンガムさんのイラストですが、旅のスケールの大きさにびっくり!子どもたちに、「自分だったらどこに行きたい?」と問いかけると、面白い答えが聞けるかもしれません。ジョージ―のように、子どもたちもベッドに入ったら、自分の行きたいところへ出かけられそうな気分になりますよ。
大冒険をしても、最後は、あたたかな自分の元いた場所にただいま
『かいじゅうたちのいるところ』
児童文学の優れた作品に贈られるコルデコット賞を受賞した「かいじゅうたちのいるところ」。モーリス・センダックさんの代表作のひとつで、世界中で愛されるロングセラー絵本です。
いたずらっこのマックスは、おしおきとして夕飯抜きで寝室に閉じ込められることに。でも、いつの間にか、部屋は森になり、長い航海の末、マックスはかいじゅうたちの国に着き、そこで王様になることになります。でも、お家が恋しくなったマックスは…。
リズミカルに進むお話は、テンポよく迫力のあるイラストともぴったり。冒険してもちゃんと、帰るお家があるという安心感は何ものにも代えがたいもの。子どもたちもほっと安堵して、心安らかに眠りにつけるでしょう。自分たちの世界が格段に広くなる年長さんくらいの子どもに読んでもらいたい1冊です。
眠くなる方法が組み込まれている、眠りの教科書的ストーリー
『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』
眠りたいのに眠れないうさぎのロジャー。お母さんうさぎやロジャーの周りの仲間たちと一緒に眠るための方法を考えます。やがて、クタクタになったロジャーはついに眠りに落ちることに。
心理学的な効果を考えながらつくられたというこちらのお話。世界でも注目を集めているんです。「ここを強調して読み、ここであくびするように」というように、細かな指示が入り、それに従って読み進めるうちに、子どもはいつの間にか、夢の中へ。赤ちゃんのころよりも、すこし大きくなって、内容が理解できるようになってから読んだ方がスムーズな入眠の効果が大きいようです。
ロジャーと一緒に物語の中に入り込み、一緒に不思議な魔法にかかるように、心地よく眠りに落ちていく。そんな体験ができる素敵な絵本です。
毎日のおやすみ絵本で、あたたかな親子の時間を♪
子どもたちが、自分だけのお気に入りの絵本を見つけられるように、親はいろいろな本を示してあげられるといいですね。
今回ご紹介した絵本で気になった絵本があれば、ぜひ手に取ってみてください。おやすみ絵本が、親子の絆を深めるきっかけにもなることでしょう*
かわいい動物たちがリラックスして眠る様子に、子どもたちもつられて眠たくなってくる絵本。160万部を超えるロングセラーの名作です。
リズミカルに繰り返される「ねんね」の言葉は、小さい子どもにも分かりやすく、温もりを感じるイラストとともに、心の中にすーっと溶け込んでいきます。