装丁を楽しむ贅沢な時間
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
部屋に飾っておきたくなる絵本15作品
①額装の絵画のようにインテリアをセンスアップ
いきいきと描かれた街並み
宮沢賢治の作品を愛する方へ
■『IHATOVO〈01〉』junaida(サンリード)
こちらもjunaidaさんによるもので、宮沢賢治作品をモチーフにした画集です。表紙は『銀河鉄道の夜』。ひとつの汽車を舞台に、登場人物やエピソードが凝縮して描かれています。ひとつひとつの筆づかいに愛情を感じますよ!繊細で美しい世界をぜひ体験してみてください。
パウル・クレーの絵を素敵な詩とともに
■『クレーの絵本』パウル・クレー 絵、谷川俊太郎 詩(講談社)
スイスの画家クレーの絵に谷川俊太郎さんが詩をつけた作品です。クレーの絵はわずかににじんだような筆致が特徴的で、ぼうっと光を放っているような効果を生み出しています。美しい絵と文章を堪能できる一冊ですよ。
②印象的なテーマ色で部屋にアクセントを
おいしそうなミルクティーカラー
■『ミルクのお茶』おーなり由子(新潮社)
おーなり由子さんが描く、ほのぼのと心あたたまる物語です。程よく力の抜けた色使いやイラストがさりげなくてとてもおしゃれ。デスクなどに立てかけておいたら、その場所がぱっと明るくなりそうです♪
涼しげで空間が引きしまるブルー
■『雪の女王』ハンス・クリスチャン・アンデルセン 著、サンナ・アンヌッカ 絵、小宮由 翻訳(アノニマ・スタジオ)
有名なアンデルセンの童話『雪の女王』です。テキスタイルデザインで知られるイラストレーターが、北欧デザイン風の美しい挿絵を手がけています。表紙は布装が施されていて重厚感がありますよ!
キュートでビビッドなピンク
■『ぼくはうさぎ』山下哲 著、福田利之 絵(あかね書房)
こちらは山下哲さんと福田利之さんがタッグで描くおちゃめなうさぎがかわいい絵本。表紙のカラーとタイトルが目に飛び込んできて印象に残りますね。物語もちょっぴりシュールで面白くて、くすっと笑みがこぼれます♪
③ポップ&カラフルな本で気持ちを明るく
手で触りたくなるようなテクスチャ感
■『ねずみのシーモア』池田朗子 著、福田利之 絵(あかね書房)
こちらはもとは人形劇だったお話が、福田利之さんのイラストで絵本になった一冊です。愛らしいキャラクターや背景が、独特の質感で描かれていますよ。特に表紙のデザインはコラージュのような雰囲気で、思わず触ってみたくなります☆
発色の良いクレヨンみたいな趣のある絵
■『ペツェッティーノ・じぶんをみつけたぶぶんひんのはなし』レオ・レオニ 著、谷川俊太郎 訳(好学社)
なにげないようでいて、実はとても凝ったデザインの表紙が素敵な絵本です。作者は『スイミー』でもよく知られていますね。自分を見つけるというテーマで、読んでいくうちに振り返って考えるきっかけにもなるかもしれません。
おしゃれでひねりの効いたデザイン
■『ことば』アン・ランド、ポール・ランド 著、長田弘 訳(ほるぷ出版)
こちらの絵本は夫婦の共著で、夫ポール・ランド氏はアメリカのグラフィックデザイナー。表紙は一見子ども向けに感じるかもしれませんが、中はスタイリッシュなデザインが詰まっていて、大人の目にも楽しい一冊です!
④クラフト感のある装丁でインテリアに変化を
ステンドグラスのように美しい色彩とコントラスト
■『藤城清治 影絵の絵本 アンデルセン』藤城清治(講談社)
アンデルセンの童話を、ため息が出るほど美しい影絵が全編にわたって彩ります。紙の本なのに、まるで本物のあかりがともっているような感覚になるかもしれませんね。素敵な世界観をぜひ味わってみてください!
色を得て生まれ変わった作品
■『ぶどう酒びんのふしぎな旅』藤城清治 著、ハンス・クリスチャン・アンデルセン 原作、町田仁 訳(講談社)
こちらも藤城清治作品です。1950年に白黒で出版された本作は、2010年にカラー版として作者自身の手であらためて描かれました。宝石が入った宝箱のような装丁が素晴らしく、長く飾っておきたくなる絵本です。
ハンドメイドの贅沢な絵本
■『水の生きもの』ランバロス・ジャー 著、市川恵里 訳(河出書房新社)
こちらはインドの絵本。なんと手すきで作った紙にシルクスクリーンで絵柄を刷り、ひとつずつ手作りされているんです!版によって少しずつ色味が変わり、工芸品の魅力を楽しめるひと味違った作品ですよ。
⑤安野光雅さんの絵で部屋にあたたかみをプラス
何度も見返したいユーモアにあふれた絵
■『ふしぎなえ』安野光雅(福音館書店)
こちらは1971年に出版された、安野光雅さんの絵本作家としてのデビュー作です。目の錯覚を利用するなど、見ているうちに不思議な感覚になってくる絵が丁寧なタッチで描かれています。丁寧な分、ユーモアが際立って感じられるのかもしれません。
2つのお話が同時に進んでいくしかけ
■『かげぼうし』安野光雅(冨山房)
優しい雰囲気の表紙が素敵なこちらの絵本は、水彩画とモノクロで描き分けた2つの物語がやがて合わさって進行していく面白い作りになっています。冬の日にゆっくりと眺めたい作品です。
趣のあるイラストが大集合
■『しりとり』安野光雅(福音館書店)
最近出版されたこの絵本は、動物や植物、小物がいっぱいに描かれていて、読む人が思い思いにしりとりを楽しめます。イラストはどれも味わい深く、安野光雅さんが描くとこんな風になるんだという発見もありますよ。かわいくて何度見ても飽きない本です♪
紙の絵本に触れて大人の楽しみを
今回は、お部屋に飾りたくなる素敵な絵本をご紹介しました。もしかしたら、以前好きだった作家や作品が登場したかもしれませんね。しばらく遠ざかってしまっていたという方も、ぜひ久しぶりに触れて、大人の楽しみ方をしてみてください♪
■『Michi』junaida(福音館書店)
京都を拠点としてさまざまな分野でイラストを手がけるjunaidaさんの絵本です。赤を基調としてこまやかに描かれた表紙はいきいきとしてとても魅力的。表と裏で主人公が違うので、好みの側を前にして飾れます。ページをめくるごとに変わっていく街並みがちょっぴりユーモラスでつい見入ってしまいますよ。