その世界に飛び込んでみよう
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
不朽の名作、冒険ファンタジー
ハリー・ポッターと賢者の石/J.K.ローリング
世界中で愛されている「ハリー・ポッターシリーズ」読めばその理由が分かるでしょう。本当にこんな世界があるのでは、と信じたくなる魔法界の丁寧な描写。呪文を唱えてみたり、どの寮に入ろうかな?と想像した人も多いはず。ファンタジーでありながら、魔法学校で出会う仲間たちとの人間模様や人の死についても触れ、真の勇気とは何なのかを私たちに教えてくれる作品です。
モモ/ミヒャエル・エンデ
【あらすじ】
どこかローマに似た街の外れにある、廃墟と化した円形劇場。そこに住み着いた不思議な女の子モモ。何者なのか、どこから来たのか、謎ばかり。けれどモモに話を聞いてもらうと何だか幸福な気持ちになるのでした。
しかしある時から、街の人たちの様子がおかしくなります。毎日モモのところへ遊びに来ていた友人も、「忙しい」と言って会いに来てくれなくなりました。なんと「時間貯蓄銀行」と称する灰色の男たちが、人々から“時間”を盗んでしまっていたからです。奪われた大切な時間を、モモは解放することができるのでしょうか……!
児童文学と侮るなかれ、現代の風刺になっているこの物語は、「時間とは何か」を深く問いかけてきます。日々忙しく過ごしていると、いつの間にか自分も灰色の男たちのような考えを肯定していることに気が付くでしょう。生きること、大切にしたいことが見えてくる、人生のコンパスになり得る作品です。
精霊の守り人/上橋菜穂子
【あらすじ】
短槍の名人である女用心棒のバルサは、川で溺れかけた新ヨゴ帝国の皇子チャグムの命を救う。そのことがきっかけでチャグムの母である二ノ妃より、彼の護衛を頼まれました。
なぜ皇子は命を狙われているのか?実は、彼の体の中には精霊の卵が宿っているのでした。そんな恐ろしいものが自分の息子に宿るなんて……威信を守りたい父帝は、息子を抹殺しようと刺客を差し向ける。さらに卵を狙う異界の魔物。幼いチャグムを守るため、バルサは体を張って戦い続けます。
日本が誇る、和製ファンタジーです。緻密に作り込んだ設定、頭の中で映像が思い浮かぶような描写。読んでいる間は、実際にその世界で過ごしている感覚になります。少年少女が主人公として描かれることが多いファンタジー小説ですが、バルサは30歳。その強くて、心のある生き方に憧れを抱きます。
異世界・時空・パラレルワールド
かがみの孤城/辻村深月
【あらすじ】
鏡の中のお城が開くのは、日本時間の9時から17時。学校に通えない“こころ”は、ある日部屋の鏡を通して「願いが叶う城」に招待されました。そこで出会ったのはオオカミの面を被った女の子と、こころと似た境遇の子供たち。こころを含む7人は、この城のどこかにある「願いの部屋」に入るための「鍵」を探すことになるのですが……
言葉を交わすうち、少しずつ生まれる違和感。なぜこの7人が、なぜこの場所に?すべてが明らかになるとき、心の奥にある感情が溢れ出すでしょう。
童話をモチーフにした、謎解きの要素もあるファンタジー小説です。こころと同じ境遇でなくても、誰もが一度は悩んだことがあるだろう学生時代。あの頃、消化できず今も心のどこかに残っている気持ちを、この作品が優しく救ってくれます。心の中に迷いのある人はぜひ、読んでみてください。
四畳半神話大系/森見登美彦
【あらすじ】
現実と理想はほどほど遠い……所詮冴えない大学3回生の“私”は、この2年間を振り返ります。悪友の小津には振り回され、謎の自由人・樋口師匠には無理な要求をされ、孤高の乙女・明石さんとは、なかなかお近づきになれない。
あの時、別のサークルを選んでさえすれば、今ごろ私のキャンパスライフは薔薇色だったかもしれない!!愛すべき四畳半のアパート。彷徨い込んだ並行世界の先で、青春とは何かを問い続けます。
ナミヤ雑貨店の奇蹟/東野圭吾
【あらすじ】
廃墟だと思って忍び込んだ古い家の郵便口に、突然悩み相談の手紙が投函されました。翔太・敦也・幸平の3人は、この家がかつて人々の悩み相談を請け負う、変わった雑貨店であったことを知ります。
驚いたのはその手紙の内容です。どうやら郵便口は、過去と未来をつなげているようでした。3人は戸惑いながらも、当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書きます。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、再び奇蹟を起こすことができるのでしょうか。
人ではなく手紙がタイムスリップを繰り返すSFファンタジー。設定は少々複雑ですが、置いていかれることなく読めます。どうしてこの3人なのか、どうして今なのか。散りばめられた謎が、不思議な力に導かれるように繋がっていき、大きな感動を呼びます。読了後の余韻が心地良い作品です。
日常に息づくファンタジー
魔女の宅急便/角野栄子
【あらすじ】
お母さんは魔女、お父さんは普通の人、その間に生まれた一人娘のキキ。魔女の世界には、13歳になるとひとり立ちをする決まりがありました。満月の夜、黒猫のジジを相棒にほうきで空に飛びたったキキは、不安と期待に胸をふくらませ、コリコという海辺の町で「魔女の宅急便」屋さんを開きます。
満月珈琲店の星詠み/望月麻衣
【あらすじ】
満月の夜にだけ現れるその珈琲店では、もふもふ猫のマスターと店員が、極上のスイーツやフードとドリンクでおもてなしをしています。スランプ中のシナリオ・ライター、不倫未遂のディレクター、恋するIT起業家……お客さんの悩みに、三毛猫マスターが星詠みでアドバイス。
満月バターのホットケーキ、水星のクリームソーダ。ファンタジー溢れるメニューと優しいマスターの言葉に、心がほぐれ満たされます。
ただいま神様当番/青山美智子
【あらすじ】
私の順番はいつ回ってくるのだろう?馴染めない合コン、退屈で不満だらけの職場。私にだって何か「楽しいこと」が訪れたっていいじゃないか。
ある朝、目を覚ますと手首から腕にかけて「神様当番」と太くて大きな文字が!突如目の前に現れた「神様」を名乗るおじいさんのお願いを叶えないと、その文字は消えないようで……。「お当番さん、わしを楽しませて!」奇想天外な神様に振り回されていたはずが、いつのまにか主人公たちの悩みが浮き上がってきます。
「神様」というとどんな姿を想像しますか?この作品に出てくる神様は、皆さんが考える格好とは違うと思います。コミカルで親しみやすい、近所にいるおじいさんのような神様。ちょっと子供っぽいところも何だか憎めなくて、私のところにも来てくれないかなぁ、なんて左腕の文字を想像してしまいます。
【あらすじ】
11歳の誕生日。ホグワーツ魔法学校からの入学許可証が届き、ハリーは自分が魔法使いであることを知ります。両親は偉大な魔法使いで、ハリーはその一人息子。ポッター家で唯一の生存者でした。
キングズ・クロス駅、9と3/4番線から紅色の汽車に乗り、ハリーは未知の世界へ。親友のロン、ハーマイオニーとの出会い。そして、ハリーの両親を殺した邪悪な魔法使いヴォルデモートとの運命の対決へと物語は進んでいきます。