秋風に包まれて。のんびり小説を堪能しませんか?
料理をテーマにした小説*10選
食堂かたつむり(小川糸)
一人の女性が紆余曲折ありながらも、まっすぐ生きていく「母と子の関係」を描いた感動作。読み終わった後には、自分の人生を思わず考えてしまうようなストーリー展開も魅力的です。
ランチ酒(原田ひ香)
絶品グルメが登場する小説『ランチ酒』。どこか切ない人間ドラマが心に染み渡る素敵な一冊です。ランチとお酒の描写が本当にリアルで、主人公と一緒にランチ酒をしたような気分になりますよ。
タルト・タタンの夢(近藤史恵)
ビストロ・パ・マルを舞台にした『タルト・タタンの夢』。近藤史恵の代表作の一つです。ストーリーに登場する美味しそうな料理の描写には感動すら覚えます。ビストロを訪れるお客さんと料理にまつわる謎解きも魅力的。
全7話からなる短編集はすらすと読み進めることができます。料理がとにかく美味しそうで、ビストロ・パ・マルのようなお店を探したくなるような魅力的な作品です!
植物図鑑(有川浩)
美味しそうな野草を使った料理と純朴な登場人物に魅了されてしまう『植物図鑑』。主人公さやかとイツキの心温まるラブストーリーは、有川浩の作品には珍しいとファンのなかでも話題に。
ストーリーには、フキの混ぜごはんやノビルのパスタなど、思わず作りたくなる料理がたくさん。植物の命をいただくという意味や、誰かと一緒に食卓を囲む幸せなど……つい忘れてしまいそうになる“日常の当たり前”をひしひしと感じる美しい作品です。
しぐれ茶漬〜武士の料理帖(柏田 道夫)
美味しそうな表紙が印象的な『しぐれ茶漬〜武士の料理帖』は、江戸時代を舞台に21のストーリーが収録された短編小説です。美味しそうな料理を交えながらそれぞれの人生を描いた、どこか切なく人間味のあるストーリーの数々。人の想いが詰まった素敵な作品です。
パンとスープとネコ日和(群ようこ)
ドラマ化もされ話題になった『パンとスープとネコ日和』は、のんびりと読むことができる癒しの一冊。出版社を退職し、食堂を始めた主人公アキコの爽やかな日常を描いたストーリーです。
アキコの芯の通った性格や生き方は、読む女性に勇気を与えます。強く生きたいと感じる方に是非、読んでいただきたいです。
面白南極料理人(西村淳)
“地の果て”とも呼ばれている南極ドーム基地を舞台に、第38次越冬隊として送り込まれた8人の暮らしが描かれています。著者の西村淳の体験に基づくエピソードは、どれも現実とはかけ離れたことばかり。
ウイルスさえも生きることができない南極の観測地帯での生活、限られた食材を使った美味しそうな料理、仲間との人間関係など……実に興味深く印象に残る作品です。
ランチのアッコちゃん(柚木麻子)
本屋大賞にもノミネートされた柚木麻子の話題短編集『ランチのアッコちゃん』。主人公のイエスとしか言えない派遣社員の三智子は冴えない日々を過ごしています。そんな三智子の新しい世界を切り開いて行く姿には多くの女性が共感するはず。
不思議とところどころ、三智子と自分を重ねてしまうような、時間を忘れてハマってしまう元気をもらう一冊です。
さんかく(千早茜)
小説のタイトル『さんかく』とは、アラフォー女性を中心に美味しそうな料理とともに繰り広げられるラブストーリーです。読んでいても共感できるような感情の描写がとにかく素敵。美味しい食事と丁寧な暮らしについて考えられる作品です。
東京すみっこごはん(成田璃子)
主人公の楓は、東京の片隅にひっそりと佇む食堂“すみっこごはん“と出会う。ここはただの食堂ではなく、ある興味深いルールが存在しました。東京のすみっこに暮らす悩みを抱えた登場人物たちが、そっと寄り添い合う心温まるストーリーです。
悩みごとがある時や毎日の生活に疲れを感じた時などに、心の癒しになる作品です。また、ストーリーに出てくる食事の数々にとにかく食欲をそそられます。美味しそうな料理とともにほっこりした時間を過ごしませんか?
40万冊を超えるベストセラーである『食堂かたつむり』。祖母の影響で料理人として働き、プライベートでは大好きな恋人と同棲し人生は充実そのもの。そんな主人公の倫子はある日、何もかも失ってしまう……。倫子は仲の良くなかった母親の元に戻り、食堂かたつむりという小さな食堂を始める――。