食卓を彩る美しいうつわたち
自分だけのうつわを自分で作る
作家さんのうつわはもちろん素敵ですが、自分の思うようなかたちと色合いのうつわを自分で作ることができたら、それは最高のうつわになります。
うつわを作るには、手間も時間もかかります。でも、その長い時間を通して、どんなうつわよりも愛着の持てる特別なうつわが出来上がるのです。
大切に作ったうつわを長く大切に使っていく。家族や大切な人と一緒に使うことで、理想の暮らしに一歩近づいていけそうですね。
作陶できる関東の陶芸教室
陶芸教室は、自分の感性に合ったところを見つけることが重要です。まずは、お話を聞いて、生徒さんの作った作品を見せてもらうといいですね。どんなうつわを作りたいのかをイメージしておくことも大切です。
陶芸教室では、手びねりかロクロを回して成形を行うのが一般的です。釉薬をかけたり、絵付けをしたりしてから焼成を行います。
at Kiln AOYAMA(アットキルン青山)
東京メトロ表参道駅から徒歩10分ほど。南⻘⼭の⾻董通り沿いにあるat Kiln AOYAMAは、作家ものの器を展開するショップと気軽に体験ができる陶芸教室が併設された雰囲気の良い複合施設です。
1階のショップでは、技術や製法、デザインにこだわりのある陶芸作家の作品を販売しています。2階の陶芸教室では⼿軽にオリジナルのうつわを作っていくことができます。
気軽な体験コースでは土を⽯膏の型にあてて⼩⽫や取り⽫などを作るタタラコースと、素焼きのうつわに銅板紙で絵柄を焼き付けるビスクコースがあります。
会員コースでは、レベル分けや決まったカリキュラムなどはなく、会員の作りたいものをサポートしてもらえます。いろいろな土や釉薬の具合で作品の風合いが決まっていくのはとても面白いものです。
こちらは会員さんが作った作品です。まず、タタラで胴体を作ってから、高台は粘土を紐状にしてつけました。電動ロクロよりも簡単にお茶碗を作ることができるそうです。家族4人分のお茶碗ということで、毎回のごはんの時間が楽しみになりそうですね。
Organon Ceramics Studio(オルガノン・セラミックススタジオ)
Organon Ceramics Studio(オルガノン・セラミックススタジオ)は、千住にある週末だけ開かれる小さな陶芸教室です。東京メトロ北千住駅からは徒歩13分、京成本線千住大橋駅からは徒歩6分ほどの距離にあります。
“organon”とは、古代ギリシア語で「知識を獲得するための手段や道具」を指すことばです。
手をうごかし、土や釉と向き合う教室での時間が、日々にあたらしい世界の観え方や、感じ方をもたらすひとつの道具になれればという思いから、スタジオの名前を決めました。
やわらかな日差しの入る教室ではとても心地よい時間を過ごすことができます。
こちらの教室も決まったカリキュラムはなく、それぞれのレベルに合わせて必要な技法をレクチャーしてもらうというスタイルです。レギュラーコースでは、1回に2時間まで、月に4回までスタジオを使うことができます。ほかに電動ロクロの体験コースも用意されています。
こちらのスタジオでは手びねり、タタラ、ロクロ、廃泥鋳込み、簡易圧力鋳込みなど、さまざまな方法での成形が可能です。北欧風の模様がつけられたフリーカップはいろいろなものに使えそうです。
こちらも生徒さんの作品です。丸みを帯びたかたちがとても可愛らしいですね。釉薬は無料で使えるものが4種類。ほかに有料でオリジナルの釉を作ることもできるそうです。
北鎌倉アトリエ&ギャラリー RICOCHET(リコシェ)
RICOCHET(リコシェ)は北鎌倉にある陶磁器を中心としたアトリエとギャラリー。横須賀線北鎌倉駅から徒歩12分ほどの距離にあります。ギャラリーでは主宰の山本裕里子さんの作品ほか、作家さんの作品が常設販売されています。
陶芸教室のほか、お客様からのオーダーで製作を行う受注生産なども行っています。
こちらの教室では、「陶芸基礎コース」と「自由創作コース」があり、陶芸がまったく初めての方でも楽しめるようになっています。土練りやロクロを使った成形の仕方など基本的なことは陶芸基礎コースで学べます。自由創作コースでは、その名の通り自由に陶芸を楽しむことができます。少人数制なので丁寧な指導が受けられます。
一日だけの陶芸体験をすることもできます。てびねり、電動ロクロ、絵付けなど、様々なコースが用意されていますよ。
陶工房 DAN
陶工房 DANは鎌倉にある陶芸教室です。江ノ電長谷駅から徒歩3分ほどの距離にあります。電動ロクロ、てびねりの体験のほか、なんと仏像づくりのコースもあるというので驚きです。
シンプルで温かみのある工房の様子がお洒落ですね。
電動ロクロコースは1時間ほどで体験できるので、観光の途中でも気軽に立ち寄ることができます。
古代から続くてびねりは、陶芸の基本となる成形法です。マグカップや徳利など、自由にかたちを作ることができます。かたちが出来上がったら、装飾を入れることもできます。
仏像づくりコースも1時間ほどで体験できます。手のひらサイズの仏像を自分で作るというのはほかではなかなかできない体験です。出来上がった仏像は、きちんと桐箱におさめて仕上げていただけるそうです。
予約は3日前までですが、当日、空きがあれば受け付けてもらえます。急に時間ができたときにも、まずは問い合わせてみると良いでしょう。
千葉陶芸工房
千葉市中央区にある千葉陶芸工房。JR千葉駅からは徒歩8分、JR西千葉駅からは徒歩10分ほどの距離にあります。こちらの工房では、手軽に陶芸を体験できる陶芸体験コースと本格的に陶芸を学ぶ会員コースがあります。
陶芸体験は1日コース、2日コースの、2種から選択可能。1日コースは電動ロクロ、てびねりでの成形を体験できます。色付けは講師の先生がやってくれます。2日コースでは絵付けまで自分ですることができます。
色付けだけを体験できるコースもあります。オリジナルのモチーフを入れることができるのは嬉しいですね。色付け体験は、お皿やコップといった材料費もかかります。
陶芸会員コースはチケット5枚、チケット10枚、月2回、月4回、フリータイムといったようにお支払いの仕方に特徴があり、自分の都合に合わせてチョイスすることができるようになっています。自分の作りたいものを講師の先生と相談しながら、仕上げていくことができます。
ワークショップで体験も。| At Home Works(アットホームワークス)
神奈川県の鎌倉にある「At Home Works(アットホームワークス)」は陶芸作家、林彩子さんが営まれる小さなアトリエです。ひとつひとつ手作業で作られる温かみのある作品に多くの人が魅了されています。
アトリエは江ノ電の湘南海岸公園駅から徒歩7分ほどの距離にあります。
こちらのアトリエでは、ワークショップというかたちで、陶芸体験をすることができます。10月のワークショップのテーマは「カップ&ソーサーを作ろう」です。ケーキ皿としても使える少し大きめのソーサー。マグカップと別々にして使うのも素敵です。
前回のワークショップではカレー皿を製作されていました。自分で底のかたちを決めて、紐を積んで作ったそうです。手びねりならではの、ひとつひとつかたちが違う味わい深いお皿は世界でひとつだけのお皿になりますね。
素焼きのそばちょこに釉薬を自由にかけるというワークショップもありました。釉薬は単色でかけるほか、重ねても大丈夫。釉薬を重ねることでさまざまな色合いの変化を楽しむことができます。
素焼きのブローチに釉薬をかけるのも素敵なワークショップでした。同じかたちのブローチなのに、釉薬の違いで雰囲気ががらりと変わるのが面白いですね。
美味しいお料理を引き立ててくれるのは、美しいうつわです。同じお料理でも、盛りつけるうつわ次第で、幾通りにも見せることができるようになります。