「狭い家」×「ローリングストック」
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各地で毎年のように起こる災害。私たちに必要なのは、“防災の知識と行動”です。防災の大切さはわかっているつもりでも、「時間がない」「面倒くさい」と、なかなか行動に移せないもの。また、「うちは狭いから備蓄なんてできない」と、つい家の狭さを理由にしてしまったり…。
狭い家には狭い家に合った防災の方法があります。そして今回ご紹介する“ローリングストック”もその1つ。狭い家とローリングストックは、じつは相性の良い組み合わせ。家が狭いことがメリットにすら感じられる“ローリングストック”とは、一体どんなものなのでしょうか?
狭い家には狭い家に合った防災の方法があります。そして今回ご紹介する“ローリングストック”もその1つ。狭い家とローリングストックは、じつは相性の良い組み合わせ。家が狭いことがメリットにすら感じられる“ローリングストック”とは、一体どんなものなのでしょうか?
備蓄があたりまえになる、「ローリングストック」
ローリングストックって何?
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ローリングストックを日本語に訳すと、「循環備蓄」になります。「備蓄」とは、もしものときに備えて、食料や日用品を蓄えておくこと。その「備蓄」を「循環」させるのが“ローリングストック”なんです。ローリングストックの基本は、「備蓄したものを使う→使った分を補充する」です。これを繰り返していくことで、ローリングストックは成立します。
ローリングストックのやり方
“キッチリさん”におすすめのやり方
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何事も計画的に進めるのが得意なキッチリさん。このタイプにおすすめなのが、「月に1回“ストック食材を食べる日”をつくる」というやり方です。
4日分の食材を準備するとしたら、1日3食×4日分で12食分の食材が必要になります。それを家族の人数分準備し、きまった場所に保管しておきましょう。ストック食材を食べるのは月に1回なので、「毎月〇日」「毎月第〇日曜日」など、覚えやすい日を設定しておくのがおすすめです。
“1人分のストック食材である12食分”を毎月1食分ずつ食べていけば、1年で一周しますよね。このサイクルをきっちり回すことが、“キッチリさんに合った”ローリングストック法といえます。
4日分の食材を準備するとしたら、1日3食×4日分で12食分の食材が必要になります。それを家族の人数分準備し、きまった場所に保管しておきましょう。ストック食材を食べるのは月に1回なので、「毎月〇日」「毎月第〇日曜日」など、覚えやすい日を設定しておくのがおすすめです。
“1人分のストック食材である12食分”を毎月1食分ずつ食べていけば、1年で一周しますよね。このサイクルをきっちり回すことが、“キッチリさんに合った”ローリングストック法といえます。
“ザックリさん”におすすめのやり方
物事をおおまかに捉えるのが得意なザックリさん。このタイプの方におすすめなのが、「普段からよく食べている食材をいつもの倍量準備する」というやり方です。カップ麺やレトルト食品などを賞味期限の近いものから食べていき、全体量が半分程度になってきたら、まとめて補充してしまいます。このやり方は、トイレットペーパーやラップなどの日用品にも用いることができますよ。
非常食をメインにしない理由
はじめてのものを食べるときって、「どんな味だろう?」「まずかったら嫌だな…」などと、いろんな思いが頭をよぎるものですよね。別の言い方をすれば、「すこしストレスを感じている状態」なのかもしれません。
「被災してからはじめて非常食を食べる」、こんなケースはめずらしくないようです。被災時というのは、ただでさえストレスフルな状況。そんなときに、1度も食べたことのない非常食を食べるというのは、ストレスのうえにまた別のストレスを積み上げるようなものではないでしょうか?
そんなとき、“食べたことのあるもの”や“いつもの味”があったらどんなにホッとできることか。そのうえローリングストックの食材は、いつものスーパーで手に入れることができるため、準備に手間もかかりません。
「被災してからはじめて非常食を食べる」、こんなケースはめずらしくないようです。被災時というのは、ただでさえストレスフルな状況。そんなときに、1度も食べたことのない非常食を食べるというのは、ストレスのうえにまた別のストレスを積み上げるようなものではないでしょうか?
そんなとき、“食べたことのあるもの”や“いつもの味”があったらどんなにホッとできることか。そのうえローリングストックの食材は、いつものスーパーで手に入れることができるため、準備に手間もかかりません。
非常食はローリングストックより“持出袋”に
乾パンなどの非常食は、ローリングストックにはそれほど向いていません。だからといって、防災に役に立たないというわけではまったくないんです。ローリングストックは、家で使う・食べることを想定した備蓄方法ですが、避難先で使う・食べることも考えておかなけれないけません。そんなときに重宝するのが“持出袋”です。
持出袋とは、避難先に持っていくべきアイテムを入れておくバッグのことです。水も電気もない状況下では、開封してそのまま食べられる非常食が必要になります。このようにストック食材は、それぞれの用途に合うものを選ぶことがとても大切になんですね。
持出袋とは、避難先に持っていくべきアイテムを入れておくバッグのことです。水も電気もない状況下では、開封してそのまま食べられる非常食が必要になります。このようにストック食材は、それぞれの用途に合うものを選ぶことがとても大切になんですね。
狭い家でも問題なし!
ローリングストックに、それほど広い収納スペースは必要ありません。これまでの収納スペースに、すこしものが増えるぐらいだからです。ただし収納スペースに余裕がない場合は、ものを整理したり配置を工夫したりといったひと手間が必要。狭い家であっても、やり方次第で充分に取り組むことができるのも、ローリングストックの魅力の1つなのです。
ローリングストックに“使える”アイテム
何を基準に選ぶべき?
ストック食材については、「常温で保存できて賞味期限が長いもの」を基準にしましょう。加えて「調理が簡単」という点もおさえておきたいところ。また、「開封してそのまま食べられるもの」も入れておくと、ライフラインが完全にストップしたときでも安心です。また、食材以外のストック品については、「使用頻度が高いもの」「代用品としても使えるもの」を基準に選ぶのがおすすめです。
揃えておきたい基本アイテム
ストック食材
被災時においては、お腹を満たすことが精いっぱいで栄養面まで考えることは難しいと考えられます。だからこそ、ローリングストックのアイテム選びでは、栄養面も考慮しておきたいところ。普段食べているものから選べばいいので、比較的決めやすいのではないでしょうか?
・レトルト食品…カレーやどんぶりの具など、ごはんにかけるだけで食べられるお手軽さが◎。
・缶詰…肉や魚から野菜や果物まで、あらゆる食材を手軽に食べることができます。
・フリーズドライ食品…お湯をそそぐだけで食べられるフリーズドライ食品には、汁物が充実していますよ。
・パックの野菜ジュース…水分補給はもちろん、野菜不足をおぎなう役割も果たしてくれます。
・パックのごはん…レンジが使えなくなっても、湯せんでも調理できるので安心です。
・乾麺…カップ麺をはじめ、ラーメンやうどんなど、ガスが使える状況であれば麺を食べるという選択肢もありです。
・お菓子…過酷な状況のなかで、ホッと一息つかせてくれる甘いもの。大人にもお菓子は必要なんですね。
・レトルト食品…カレーやどんぶりの具など、ごはんにかけるだけで食べられるお手軽さが◎。
・缶詰…肉や魚から野菜や果物まで、あらゆる食材を手軽に食べることができます。
・フリーズドライ食品…お湯をそそぐだけで食べられるフリーズドライ食品には、汁物が充実していますよ。
・パックの野菜ジュース…水分補給はもちろん、野菜不足をおぎなう役割も果たしてくれます。
・パックのごはん…レンジが使えなくなっても、湯せんでも調理できるので安心です。
・乾麺…カップ麺をはじめ、ラーメンやうどんなど、ガスが使える状況であれば麺を食べるという選択肢もありです。
・お菓子…過酷な状況のなかで、ホッと一息つかせてくれる甘いもの。大人にもお菓子は必要なんですね。
ストック品
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ストック品は場所を取りがちなため、種類をしぼって選びましょう。そのうえで、できるだけいろんなことに対応できるものを揃えたいところ。
・トイレットペーパー…紙類は、あればあるだけ安心です。ティッシュがなくなったら、ティッシュとして使うこともできます。
・ラップ…食品を保存するだけでなく、水がとまってお皿が洗えないときなどに、お皿に敷いて使います。食べ終わったらラップをはがすだけでOK。
・ゴミ袋…「そのままゴミ袋として使う」「水が止まったときにトイレにセットして使う」「寒い時に防寒着として使う」など、使い勝手はさまざまです。市販のポリ袋やスーパーのレジ袋、自治体指定のゴミ袋など、いろんなサイズがあると安心ですよ。
・除菌シート…手をきれいにしたり、気になるところを除菌したりと、かなり重宝しそうです。
・乾電池…携帯電話の充電器や懐中電灯用に。充電タイプのものであれば、普段から充電が切れたままにしないようチェックしておきましょう。
・常備薬…頭痛薬や胃腸薬など、普段から服用することの多い薬に関しては、多めに準備しておきましょう。被災時には予想以上のストレスを感じるもの。体調を崩しやすくなると想定して、しっかり備えましょう。
・ばんそうこう…地震などの災害にケガはつきもの。たとえ小さな傷であっても、きちんと手当てができないと不安が大きくなることも。普段から多めに準備しておくのがおすすめです。
・トイレットペーパー…紙類は、あればあるだけ安心です。ティッシュがなくなったら、ティッシュとして使うこともできます。
・ラップ…食品を保存するだけでなく、水がとまってお皿が洗えないときなどに、お皿に敷いて使います。食べ終わったらラップをはがすだけでOK。
・ゴミ袋…「そのままゴミ袋として使う」「水が止まったときにトイレにセットして使う」「寒い時に防寒着として使う」など、使い勝手はさまざまです。市販のポリ袋やスーパーのレジ袋、自治体指定のゴミ袋など、いろんなサイズがあると安心ですよ。
・除菌シート…手をきれいにしたり、気になるところを除菌したりと、かなり重宝しそうです。
・乾電池…携帯電話の充電器や懐中電灯用に。充電タイプのものであれば、普段から充電が切れたままにしないようチェックしておきましょう。
・常備薬…頭痛薬や胃腸薬など、普段から服用することの多い薬に関しては、多めに準備しておきましょう。被災時には予想以上のストレスを感じるもの。体調を崩しやすくなると想定して、しっかり備えましょう。
・ばんそうこう…地震などの災害にケガはつきもの。たとえ小さな傷であっても、きちんと手当てができないと不安が大きくなることも。普段から多めに準備しておくのがおすすめです。
どのくらい必要?
準備するべきストック食材の量は、1日3食×人数で計算します。そしてその量を、3~7日分準備しましょう。また、水はもっとも大切なアイテムなので、必ず準備してくださいね。調理用と飲料用で、1人1日3リットル必要だといわれています。日用品のストックは、普段のストック+1個は用意したいところ。日用品は場所をとるため、買い過ぎには注意しましょう。
ペットフードも忘れずに
ローリングストックは、ペットフードにも使うことができます。ペットフードに向いているのは、「ローリングストックのやり方」のなかでご紹介した“ザックリさんにおすすめのやり方”です。ウエットタイプもドライタイプも常温での保存ができますので、いつも食べているものを準備しておくのがおすすめです。震災時にナーバスになるのはペットも同じこと。なるべくいつもと同じように過ごさせてあげたいものです。
“狭いからこそ”の収納アイデア
アイデア1:今ある収納を見直す
まずは、今ある収納を見直すことをおすすめします。最近使っていない食器や未開封のまま期限が切れた調味料など、場所をとっているだけのものはないか探してみましょう。効率よく収納するためのアイテムを使うことで、収納力もアップしますよ。整理も兼ねて、一度しっかりと収納を見直してみませんか?“防災と整理”はセットで考えるのが正解です。
アイデア2:収納を増やす
壁やスキマなど、収納に使えそうな場所を探してみましょう。新しく収納場所をつくるのに役立つアイテムもたくさんあります。それらを活用することで、以前よりお部屋の使い勝手が良くなることも。狭い家だからこそ、工夫のしがいもあるものですね。
アイデア3:収納場所を複数つくる
狭い家でも、家中の収納スペースを集めれば、それなりの広さになるのではないでしょうか?複数の場所に収納する“分散収納”は、狭い家でのローリングストックにピッタリなんです。
すべてを一箇所に保管した場合、火災や倒壊などによってストックを取りに行けなくなる可能性があります。しかし、複数の場所に保管していれば、こっちはだめだけどあっちのストックは取りに行けるというように、リスク自体も分散することができるんです。
収納場所は、各お部屋に一箇所ずつ設置してもいいくらいですが、「扉が開かなくなる」「浸水するおそれがある」など、“震災の被害を受けにくい場所”という点はおさえておきたいところ。また、車を持っている方であれば、車のトランクもおすすめです。外出先で被災した場合でも安心ですよ。
すべてを一箇所に保管した場合、火災や倒壊などによってストックを取りに行けなくなる可能性があります。しかし、複数の場所に保管していれば、こっちはだめだけどあっちのストックは取りに行けるというように、リスク自体も分散することができるんです。
収納場所は、各お部屋に一箇所ずつ設置してもいいくらいですが、「扉が開かなくなる」「浸水するおそれがある」など、“震災の被害を受けにくい場所”という点はおさえておきたいところ。また、車を持っている方であれば、車のトランクもおすすめです。外出先で被災した場合でも安心ですよ。
“いつもと同じ”という安心感
被災時というのは、非日常の連続です。心もからだもヘトヘトになったうえに、過酷な状況下で過ごさなければならないことも。無性に日常が恋しくなって、平凡な生活のありがたさが身に染みることもあるでしょう。ローリングストックは、そんなときのために必要なのです。
“いつもと同じごはん”が食べられる、“いつもと同じ日用品”を使うことができる。被災時には、そんなささいなことが、大きな安心感につながるのはないでしょうか?狭い家でもあきらめず、ぜひローリングストックを取り入れてみてくださいね。
“いつもと同じごはん”が食べられる、“いつもと同じ日用品”を使うことができる。被災時には、そんなささいなことが、大きな安心感につながるのはないでしょうか?狭い家でもあきらめず、ぜひローリングストックを取り入れてみてくださいね。
素敵な画像のご協力、ありがとうございました。
縦のスペースを有効活用できるアイテム。キッチン下だけでなく、洗面台下の収納にも使えます。