家族と過ごす時間は足りていますか?
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「家事や育児、仕事などするべきことをこなすだけで精いっぱい」「家族とじっくり向きあう余裕がもてない」という人は少なくないのでは?一番身近であるがゆえ「融通が利くから」と、ついプライベートを削ってしまうこともあるかもしれません。けれど、やはり家族の存在は大きいもの。家がほっとできる場所であり続けるためには、心地よい関係を保つことが大切です。今回は「家族が一番大切」という北欧で暮らす人々の考え方をヒントに、家族の心を近づけるために今日からできることをご紹介します。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
北欧で暮らす人々にとって、家族は何より大切な存在
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北欧で暮らす人々は、家族を何よりも大切にします。「家で大切な人たちと過ごす時間が豊かであれば仕事もはかどり、社会貢献にもつながる」という考え方が根付いているのです。そのため仕事は16~17時頃には切り上げますし、上司との飲み会もなし。「子供の誕生日だから仕事の休みをとる」といったケースも珍しくありません。男性の育児休暇は当たり前で、家事分担も男女平等。家族の誰か一人が負担を背負うのではなく、一人一人を尊重し合う姿勢はぜひお手本にしたいですね。
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一方日本では仕事のために家庭を犠牲にしてしまうことは少なくありません。仕事のため、子供の参観日や行事に出られないという場合もあるでしょう。いきなり日本の社会制度を変えるのは難しいですが、ほんの少しの意識で一緒に過ごす時間を増やせるのではないでしょうか?家族を軸にした考え方や習慣を心がけることが、温かい家庭をつくるためのキーワードなのかもしれません。
家族の心を近づけるために今日からできること
コミュニケーションの基本は会話
スウェーデンのコーヒーブレイク【フィーカ】がお手本
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スウェーデンに「フィーカ」という素敵な習慣があります。身近な人とコーヒーを飲んだり、お菓子を食べたりしながら何気ない会話を楽しむのです。家族はもちろん大切だけれど距離が近いがゆえ、夫婦関係や子育てなどで煮詰まってしまうこともあるでしょう。そんなときはフィーカでリフレッシュ。甘い物を食べながら他愛ない会話をすれば、硬くなった心もほぐれます。日本でもお手本にしたい習慣ですね。
家族と何気ない会話を交わしながら同じ時間を共有すると心が安らぎます。子供の発言から素敵なアイデアが浮かんだり、パートナーの新しい一面に気付いたり、自分を知ってもらったりすることで信頼関係が深まるでしょう。「顔を見ながら会話をする」というシンプルなコミュニケーションですが、意外とできていない家庭は少なくないはず。リビングに集まってくつろいでいるときも、それぞれスマホに夢中になり会話が全くないなど「一緒に過ごしているのに心は別の方向を向いている」というのは、何だかもったいない気がしませんか?
家族と時間を共有するとき「何を話せばいいのだろう」とか「面白い話をしなくては」などと、難しく考える必要はありません。今日あった嬉しかったことや、ちょっとした失敗、明日の楽しみなど内容は些細なことでOKです。大切なのは会話を通して、同じ時間を過ごすこと。何も構えなくて大丈夫。家族で食卓を囲みながら気軽におしゃべりを楽しみましょう。
会話しやすい家具の配置も大切
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家族が集まるリビング。北欧ではテレビが見やすいかどうかではなく、お互いの顔を見合わせやすい配置を意識します。「コミュニケーションのために何か話をしなくては」と心がけなくても、お互いの視線が合えば自然と会話が生まれそうですね。
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家族が会話しやすいよう今ある家具の配置を変えてみましょう。たとえば、ソファとダイニングチェアが背中合わせにならないよう向きを工夫したり、視線を遮らないよう背の高い家具を移動させたりなど、ちょっとしたことでコミュニケーションが取りやすくなります。自然に会話がしたくなるようなリラックスできる空間づくりを目指したいですね。
家族と過ごす時間を意識してつくる
スマホと離れる時間をもつ
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北欧では仕事とプライベートの境界線がハッキリしています。休みの日は家族との時間に集中するため、会社からの電話に出なかったりメールに対応しなかったりするのも珍しくありません。また北欧で暮らす人々は仕事の連絡だけでなく、日常の中でも意識してスマホと離れる時間をもっています。たとえば、パーティーのときはカゴにスマホを集め「鳴っても出ない」というルールをもうける場合も。これは「目の前のことを100%楽しむ」という考え方からきています。
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日本では休日でも、仕事の連絡に全く対応しないのは難しいかもしれません。けれど自身でタイミングを決めて、一時的にスマホと離れることはできるのではないでしょうか?たとえば「子供が帰宅したらスマホは別の部屋に置いておく」「休みの日の外出中は出来るだけスマホを見ない」など、無理のない範囲で取り組んでみてくださいね。
【家族の日】をつくる
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北欧では日曜日は、ほとんどのお店が閉まっています。そのため家族で過ごすのが当たり前。子供と散歩をしたり、お菓子を作ったり、家でのんびり映画を見たりして楽しみます。日本では土日も多くのお店が開いていますし、仕事をしている人も多いので、毎週必ず家族全員で過ごすのはハードルが高いかもしれません。その場合は月に数回でもいいので、「家族の日」をスケジュールに加えてみてはいかがでしょうか?何をしようか計画するところから一家で楽しんでくださいね。
家での食事を大切にする
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北欧の家庭では自炊が基本。家でとる食事を大切にします。毎日自宅でつくった料理を家族で食べるのは理想的。とはいえ1日3食、毎回手の込んだ料理をつくっていると自炊の継続は、なかなか大変です。そこで北欧の人々は簡単なメニューにするなど、食事づくりの負担を上手に減らしています。
日本で暮らしている場合「月曜日は肉料理」「火曜日は魚料理」と曜日で決めたり、週1回はスーパーのお惣菜をメインにしたりなど、ライフスタイルに合わせて工夫してみてください。完璧を求めすぎず「今日はちょっと疲れたな」と思ったら手抜きしてもOK。家族とゆったりくつろぐ時間を優先させましょう。
夫婦のつながりを深める
家事分担を見直す
北欧で暮らす人々にとって、夫婦の家事分担は当たり前。子供は、そうした親の姿を日頃から目にしているので「男女平等」という考え方が自然に身に付きます。もしも家事の負担が偏ってしまっているのなら、夫婦で話合ってみてはいかがでしょうか?
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「子供を起こす」「ゴミを出しに行く」「食事後にテーブルを拭く」といった何気ない家事の内容をリストアップして、「これはパパにお願いできそう」と思うことがあれば頼んでみましょう。引き受けてくれたときは「ありがとう」を伝え合えるのもお忘れなく。日頃の感謝の気持ちが信頼関係につながります。
夫婦で同じ趣味を楽しむ
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夫婦二人でゆっくり話す時間をもてていますか?子供がいれば会話が弾むけれど「二人だとコミュニケーションのきっかけが、なかなかつかめない」という場合は、共通の趣味を楽しむのがおすすめです。ウォーキングや映画鑑賞、DIYなど、お互いに興味をもてるものを選びましょう。趣味を通して相手の意外な一面を発見したり、会話が弾むようになったりと絆が深まります。
花を気軽に楽しむ
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冬が長い北欧では、家の中に花を取り入れて自然を楽しみます。いつもの空間に彩りが加われば、家族で過ごす時間がもっと豊かになるはず。「部屋が散らかっているから、花は飾れない」などと難しく考えず、気楽に花を取り入れましょう。わざわざ買ってこなくても大丈夫。子供と一緒に散歩しながら道端に咲いている花を摘めば、コミュニケーションにもつながります。また「家に花瓶がない」という場合も心配する必要はありません。ジャムの空き瓶や普段使っているグラス、ペットボトルなど家にあるものを活用すればOK。「どれに入れたらキレイかな?」と家族でアイデイアを出し合っても楽しいですね。
家族だけでなく自分自身も大切に
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家族と良い関係を保つためには自分自身を労わることも大切。仕事から家に帰ってきたら、コーヒーを飲みながらホッとする時間をつくったり、料理する前にお気に入りのチョコレートを食べたりなど自宅モードに切り替える工夫を取り入れてみましょう。
ほんの少しの意識で家族の関係がもっと良くなる
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家族と過ごす時間を大切にしている北欧の人々の姿勢は日本の暮らしの中にも、ぜひ取り入れたいものです。仕事や学校など、それぞれの場所から帰ってきてホッとできる家庭は理想といえるでしょう。家族と何気ない会話を交わしリラックスした時間を過ごせば、疲れた心を充電できます。距離が近いからこそ一人一人の考え方を尊重し、協力し合って温かい家庭をつくってくださいね。