自分の思いがなかなか伝わらないのはどうして?
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「こうしたい」「こうして欲しい」、そんな自分の思いをありのままに伝えるのは簡単なようで難しい。複雑な話でもないのに理解してもらえなかったり、間違って解釈されたり。それもそのはず、きちんと伝えるにはコツやテクニックがあるんです。今回は仕事や日常生活でよくあるシチュエーションを例にしながら、その対処法をご紹介します。
自分の思いを伝えるのが上手いのはこんな人
話が論理的
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伝えるのが苦手な人は自分の感覚で話をしがち。でも感覚というのは人それぞれなので発信者と受け取り側で食い違いが出やすくなります。その点、論理的な話は筋道がはっきりしていて分かりやすく、誰が聞いても同じように理解できます。
ハキハキと話す
聞き取りやすさは、そのまま伝わりやすさに直結します。またハキハキと話す人には自信が感じられるので、話に説得力が生まれるという効果も。伝えたいことがある時は、声の大きさ、滑舌、テンポを意識して。
相手の話もきちんと聞く
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伝えるためには言葉を尽くさないといけないイメージがあるかもしれませんが、それは間違い。話を聞いてもらうにはお互いの信頼関係が不可欠です。そこで大切なのが会話のキャッチボール。相手の思いを知り、気持ちに寄り添いながら話すことでようやく、相手に自分の言葉を届けることができるのです。
こんな時はどうすればいい?【ビジネスシーン編】
大勢の前で話をする時
会議で上手く発言したい
→言いたいことを端的にまとめて
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みんなで意見を出し合うような会議ではひとりひとりの持ち時間が少ないため、とにかく話を短くまとめるのが必須。まず結論から先に話し、それから詳細を端的に挙げていきましょう。その際「大切なポイントは3つあります」など冒頭で話の大枠を伝えると、聞く姿勢を相手にもってもらいやすくなります。
長く話さないといけないプレゼンが苦手
→「間」や「タメ」を交えて話に緩急を
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長時間話さないといけない場合、話が単調だと途中で飽きられてしまいます。相手に考えさせる「間」を設けたり、大事なポイントを話す前に少し「タメ」を作るなど、緩急を交えると相手の注意力をひきつけやすくなります。
よく聞き返されたり、発言の印象があまり残らない
→話し方にクセはありませんか?
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「あの」「えっと」など同じ言葉を多用する、語尾が伸びるなど何かクセがあると、聞いている方がそっちに気を取られて話の内容が頭に入って来なくなります。他にも「主語が抜けやすい」「前振りが長い」といった、話が見えにくくなるようなクセも要注意です。
上司や職場の仲間に対して
すぐに上司に言いくるめられてしまう
→数字を使って説得力アップ
ただ単に「女性に人気です」というより「女性の3人に1人が使っています」の方が説得力がありますよね。できるだけ感覚的な要素を省き、数字を使った事実に置き換えてみてください。また忙しい上司には「5分だけいいですか?」などとあらかじめ話の目安を伝えることで、好意的に聞いてもらえるようになることも。
絶対通したい企画がある
→自信のある自分を演出する
提案している人に自信が感じられないと、通る企画も通りません。語尾は必ず断定するようにし、「~だと思われます」「~かもしれない」といったあやふやな言葉は避けましょう。またたとえ自信がなくても、大きな声で明るく話すことも心掛けて。
新人が仕事を覚えない。自分の教え方のせい?
→専門用語を当たり前に使っていませんか?
話の中で知らない言葉が出てくると、その時点で内容が理解できなくなってしまうもの。長くその環境にいる自分には聞き慣れた言葉でも新人には未知の言葉ですし、当たり前のビジネス用語が新卒者には通じない場合もあります。
取引き先やお客様に対して
初対面の人の前で上手く話せない
→身だしなみを整えて第一印象アップ
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初対面の印象は9割が見た目で決まるとも言われます。それだけに、話に説得力を持たせたいなら相手から感じ良く思われることはとても大切。初めての人に会う前には服装や清潔感など身だしなみに最大限の配慮を。
取引先との条件交渉を上手にまとめたい
→自分本位にならないように心掛けて
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少しでも有利な状況を作ろうとして、言い負かすのは逆効果。相手の不信を買ってしまいます。ここでのゴールは双方が納得できる着地点を見つけること。そのためには相手の話をよく聞いて、ちょうどよい落としどころを探りましょう。
営業成績を残したい
→メリットだけでなくデメリットも伝える
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良い面だけを言われても人は信用できず、悪い面も丸ごと知ってはじめて話に信ぴょう性が生まれます。そこで試したいのが、デメリットを伝えつつそれを活かすこと。短所を上回る長所を挙げたり、デメリットをメリットに転換させるなどが有効です。
こんな時はどうすればいい?【日常編】
両親やパートナーに対して
怒ってしまいそうな時
→感情に任せずクールダウンを
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一時の感情で言葉を発すると支離滅裂になりやすく、本当に伝えたいことを相手に届けるのは困難。深呼吸したりその場を離れるなどしていったん冷静になり、自分がどう感じたかを伝えるようにするのが吉です。
直してほしいと何度言っても変わらない
→伝えているつもりが伝わっていないのかも
自分が言っているつもりでも、相手は分かっていないという可能性があります。たとえば「育児に参加して」ということであれば「子どもの入浴を任せたい」「公園に連れて行って」などより具体的に指示したり、理解度を確認するために復唱してもらうなどしてみてください。
すぐ反論されてしまう
→相手の言い分を聞いてから、もう一度思いを伝える
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反論されるということは、自分の話に隙があるということ。その指摘に耳を傾けたうえで、今度は言い回しを変えて伝えてみると伝わりやすくなります。相手にしても話を途中で遮られるのは気分が悪いものなので、ひとまず喋り終わるのを待ってあげるといいですね。
友人に対して
友人の間違いを正してあげたい
→「正論」を振りかざすのではなく、相手が間違いに気づく手助けを
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いくら正論でも、友人が間違いに気づいていなければ聞く耳を持ってもらえず、場合によっては仲違いすることも。それよりも間違いに気付いてもらえるように誘導する方が円満に事が運びますし、相手の考えを正す近道にもなります。
言いにくいことを伝えたい
→「相手のために」という気持ちを念頭に置く
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言いにくくても相手のためになるのなら、それを伝えるのは友人の役目。「別のことを褒めてから言う」「●●した方が素敵だよ」といった思いやりのある言葉を選んで、ただの文句や否定と受け取られないように配慮して。
つい遠慮してしまう
→反対意見でも気持ちを伝えるのが対等な関係
対等であるはずの友人関係に遠慮があるのは悲しいこと。たとえ反対意見でも、友人なら気軽に言い合いたいものです。自分の気持ちにフタをせず思い切って伝えてみれば、意外と今よりもっと2人の距離が縮まるかもしれません。
子どもに対して
怒らずに言うことをきかせたい
→頭ごなしに否定せず共感してあげる
子どもだって理由があってそれをしているのだから、いきなり怒られると反抗心が芽生えてしまうのも当然です。「~したい気持ちは分かるよ。でもね、、」と、まず共感してあげましょう。それから話を続けると伝わりやすさが大きく向上します。
子どもにやめさせたいことがある
→たとえ話を交えて理解を促す
大人から見ればやめさせたいことでも、子どもに悪気がなければ伝えにくいですよね。そんな時は、たとえ話を利用すると子どもでもイメージしやすくなります。できるだけ身近な題材を選ぶのがポイントです。
遊びに夢中の子どもに話を聞いてもらうには
→楽しそうな話し方で興味をそそる
子どもは楽しいことが大好き。今やっている遊びよりママの話の方が楽しそうだと思わせるのが秘訣です。オーバーリアクションや大げさなジェスチャーなど、声だけでなく視覚でも変化をつけるとより効果的です。
伝えるときは常に相手の目線に立って
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大切なのは、まず相手に興味を持ってもらうこと。そして理解し、納得してもらうこと。相手の年齢や性格、立場によっても伝え方は異なります。伝えたいという自分の気持ちよりも、相手の目線に立った話し方を身に着けて、お互いに気持ちよくコミュニケーションを図れるようになりたいですね。