サボテンに限らず花や植物を枯らしてしまうのは、「水が足りない、お腹が空いた」なんて、植物は言葉にして教えてくれないからですよね。何も話さずアピールしてこない植物。好きな人はなぜ好きなのでしょうか。
静かな植物の魅力とは
生きていることを感じさせてくれる
さほど好きでなくとも、なんとなく惹かれて買ったり貰ったりする事はありませんか?水をあげているうちに、たった1つの新芽を見つけると、その植物に対する気持ちが変わります。
「ただ水をあげている」という感覚でいたものが、きちんとそれを吸い上げて「生きている」姿を見せられると、水をあげている自分との結びつきが強くなったようにさえ感じます。
素直な反応がある
植物は、水を吸い上げてシャキッとするとか、葉色が良くなるなど、目と手をかけたらかけた分だけ素直な反応を返してくれます。
人間のように気持ちとは裏腹な態度を見せたり、意地を張ることなもく、ただ素直に反応が返ってくるという事に、不思議なほどに心が和みます。
個性がある
興味を持たないうちは全て同じように見えるものですが、よく見始めると鉢ごとに葉の形や花の色、花のつき方が違う事に気づきます。全く同じものなどなく、1つ1つに個性がありますよね。
自然界にしかない色と模様
植物をよくみて見ると、自然なグラデーションや細やかな模様が入っています。パソコンや絵の具で描いたり表現しようとすると、とても繊細で難しいものですね。
その色合いやグラデーション、模様、光沢は、生きている植物だからこそ出せるものですよね。また、びっしりと産毛で覆われていたり、ツルツルしているなど触覚の違いがあるのも面白いところです。
じっと耐え忍ぶ姿
植物は、葉がしんなりと丸まっていたり、くったりしてくるほどに水が足りなくても、そこから動けずにじっと耐え忍ぶしかありません。 葉が透けて薄くなったり、色が良くない時もじっと耐え忍んでいます。
植物は何も言わないからこそ、いつも目と手をかけてやらないと我慢の限界を迎え枯れてしまうことも…。枯れた植物は生きていた頃の瑞々しさとはかけ離れた姿となり、「命が終わる」という事実にハッとさせられます。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
何も言わないことも植物の良さ
植物は、水や光の過不足や自分ではどうすることもできない状態を受け入れて、常に凛とした姿を見せてくれますね。その姿は、何にもなびかない一本筋の通った潔さを感じさせます。
寄り添うことのできるペットと違って、植物に温かみを感じることはありませんね。それでもなぜか惹かれてしまうのは、物言わぬ潔さがあるからかもしれません。そんな植物の凛とした姿に清々しさや勇気さえ感じられるような気がしませんか?
また、植物はインテリアとして優れていますが、植物そのものに興味を持ってよく見て見るととても面白いものです。インテリアを活かすための植物ではなく、植物を活かすためのインテリアを考えるのも、お部屋作りの楽しみといえるのではないでしょうか。
この秋からお部屋に迎えたいおすすめの植物
*植物名の表記は撮影者さんの情報を基に記しております
多肉植物(ハオルチア属、セダム属など)
ガジュマル
フィカス・エラスティカ・デコラ(マルバインドゴムの木)
アロエ
シュガーバイン
おわりに
何も言わない植物。でも、よく見てみると水を吸い呼吸をしながらしっかりと生きています。何も言わないことも魅力のひとつ。目をかけ、手をかけて共に暮らす相棒のような存在でありたいですね。
植物は好きですか?とても好きでたくさん育てているという方がいる一方で、サボテンを枯らすほどあまり興味を持てない、という方もいるのではないでしょうか。