こぎん刺しとは?
農家の女性達の“知恵と工夫”から生まれたこぎん刺し。津軽地方では野良着のことを「こぎん」と呼んでいたため、この名前がついたそうです。伝統的なこぎん刺しは「藍染の麻布に白い木綿糸」が特徴。現在は様々な布や糸が使われ、現代風にアレンジされた図柄も増えてきています。
※画像は当記事のために撮影
基本の作り方
用意するもの
コングレス(こぎん布)・こぎん針・こぎん糸。伝統的な生地は麻布ですが、現在は一般的にコングレスという刺繍専用の布が使われています。こぎん針はコングレスの織り糸を割らないよう、先が丸くなっているのが特徴。こぎん糸は綿100%の太い糸で、糸の“より”が強いのが特徴的です。
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作り方
はじめに模様の配置を考え、コングレスと模様の中心を合わせます。奇数の目を数えながら、右から左へと生地の縦糸をすくって刺していきます。
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ちくちく刺していきながら、一段毎に“糸こき”もしましょう。糸こきとは手縫いした後に指でしごいて、布がよれないようにすること。糸こきをすることで、ふんわりと美しく仕上がります。最後まで刺し終わったら、裏で糸を数回くぐらせて留めます。
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「こぎん刺し」は津軽地方に伝わる刺し子技法の一種。その歴史は古く、江戸時代にまでさかのぼります。当時津軽地方の農家の人々は、麻でできた着物で農作業をしていました。麻布で作られた野良着の補強と保温性を高めるため、女性達が木綿糸で刺し子をしたのがはじまりと言われています。
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