京都に息づく7つの伝統銘菓から学ぶ、和菓子の奥深き魅力

京都に息づく7つの伝統銘菓から学ぶ、和菓子の奥深き魅力

スウィーツ全盛時代の昨今、和菓子の世界も様変わり。新しいスタイルや味わいの和菓子が注目を浴び、人気を博しています。けれども、そうした中にあっても、味も人気も衰えない素晴らしい「伝統銘菓」も数々あります。今記事では、京都市内の老舗店の7つの伝統銘菓について紹介します。伝統の和菓子を、ぜひご賞味あれ。2017年01月20日更新

カテゴリ:
グルメ
ブランド:
亀屋良長
キーワード
お菓子・スイーツ和菓子・和スイーツ京都府お土産あんこ
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全国津々浦々には、有名な和菓子店や銘菓が数々あります。その銘菓も、全国的にも知られたものから、地元の人々が季節折々に必ず頂くものまで様々です。

また和菓子自体も、生菓子から半生菓子、干菓子まであり、それぞれに種類豊富。現在では、洋菓子と見まごうばかりの洒落た和菓子も数多く展開され、それぞれに人気を博しています。

そうした“スウィーツ全盛”時代とも云うべき中にあっても、古くから伝わる製法と材料を忠実に守って、一つ一つ丁寧に作り続けられている“伝統銘菓”も数々あります。その人気もけっして衰えることなく、地元の人々のみならず、全国の和菓子通の舌を満足させ続けています。
【画像は、室町時代創業の「水田玉雲堂」。】
出典:

【画像は、室町時代創業の「水田玉雲堂」。】

全国には、今も人気の「伝統銘菓」が数多くありますが、今記事では、京都市内で人気の7つの伝統銘菓を取り上げ、紹介します。

紹介するのは、

1.「烏羽玉」/亀屋良長
2.「松風」/亀屋陸奥
3.「味噌松風」/松屋常盤
4.「どら焼き」/笹屋伊織
5.「清浄歓喜団」/亀屋清永 
6.「阿闍梨餅」/満月
7.「唐板」/水田玉雲堂

紹介する伝統銘菓はどれも素朴ながらも、奥深い味わいです。新しいスタイルの和菓子も見目麗しく美味しいものですが、時折無性に味わいたくなるのは、やはりこれから紹介するような伝統銘菓。ご存じない方は、ぜひこの機会に賞味して、和菓子の奥深い魅力を味わって下さい。

【画像は、『京菓子司 満月』の代表銘菓「阿闍梨餅」】
出典:

全国には、今も人気の「伝統銘菓」が数多くありますが、今記事では、京都市内で人気の7つの伝統銘菓を取り上げ、紹介します。

紹介するのは、

1.「烏羽玉」/亀屋良長
2.「松風」/亀屋陸奥
3.「味噌松風」/松屋常盤
4.「どら焼き」/笹屋伊織
5.「清浄歓喜団」/亀屋清永
6.「阿闍梨餅」/満月
7.「唐板」/水田玉雲堂

紹介する伝統銘菓はどれも素朴ながらも、奥深い味わいです。新しいスタイルの和菓子も見目麗しく美味しいものですが、時折無性に味わいたくなるのは、やはりこれから紹介するような伝統銘菓。ご存じない方は、ぜひこの機会に賞味して、和菓子の奥深い魅力を味わって下さい。

【画像は、『京菓子司 満月』の代表銘菓「阿闍梨餅」】

1.「烏羽玉(うばだま)」/亀屋良長

【家伝銘菓 烏羽玉】

艶々と光る、宝石のような「烏羽玉」は、200年以上作り続けられてる伝統銘菓。
出典:

【家伝銘菓 烏羽玉】

艶々と光る、宝石のような「烏羽玉」は、200年以上作り続けられてる伝統銘菓。

「京菓子司亀屋良長」

「烏羽玉」は、創業享和三年(1803)創業の『亀屋良長』を代表する銘菓。
出典:

「烏羽玉」は、創業享和三年(1803)創業の『亀屋良長』を代表する銘菓。

『亀屋良長』は、江戸期に京菓子の名門と謳われた『菓子司・亀屋良安』から暖簾分けした菓子司。四条醒ケ井(さめがい)で創業し、以来この地で営業を続けています。
出典:

『亀屋良長』は、江戸期に京菓子の名門と謳われた『菓子司・亀屋良安』から暖簾分けした菓子司。四条醒ケ井(さめがい)で創業し、以来この地で営業を続けています。

この老舗の味を守るのは、伝統製法や職人、小豆や餅米といった良質の原材料。そして、「水」。

和菓子は繊細な食べ物。粗雑な水では、繊細な味わいを生み出すことはできません。小豆や餅米等の浸水から、炊きあげるまでには多くの水を使います。

京都は良質で美味しい水が湧く地としてよく知られていますが、『亀屋良長』では、店先の井戸からこんこんと湧き出る名水「醒ヶ井水」を菓子作りに使っています(一時は枯渇しましたが、現在は復活しています)。初代が良質な水を求めたがゆえに、この地に創業したと伝えられています。
出典:

この老舗の味を守るのは、伝統製法や職人、小豆や餅米といった良質の原材料。そして、「水」。

和菓子は繊細な食べ物。粗雑な水では、繊細な味わいを生み出すことはできません。小豆や餅米等の浸水から、炊きあげるまでには多くの水を使います。

京都は良質で美味しい水が湧く地としてよく知られていますが、『亀屋良長』では、店先の井戸からこんこんと湧き出る名水「醒ヶ井水」を菓子作りに使っています(一時は枯渇しましたが、現在は復活しています)。初代が良質な水を求めたがゆえに、この地に創業したと伝えられています。

『亀屋良長』では、「烏羽玉」といった伝統的な和菓子の他に、京都のテキスタイルブランド「SOU・SOU」とのコラボ商品や、パリでシェフを務めていた藤田怜美の新ブランド「Satomi Fujita by KAMEYA YOSHINAGA」を展開しています。

【画像は、若い女性に今大人気の「宝尽くし」。和三盆を使った伝統的干菓子が、伊勢木綿のポチ袋に納められています。ポチ袋のデザインは、「SOU・SOU」。】
出典:

『亀屋良長』では、「烏羽玉」といった伝統的な和菓子の他に、京都のテキスタイルブランド「SOU・SOU」とのコラボ商品や、パリでシェフを務めていた藤田怜美の新ブランド「Satomi Fujita by KAMEYA YOSHINAGA」を展開しています。

【画像は、若い女性に今大人気の「宝尽くし」。和三盆を使った伝統的干菓子が、伊勢木綿のポチ袋に納められています。ポチ袋のデザインは、「SOU・SOU」。】

「家伝銘菓 烏羽玉」

200年の命脈を保つ「家伝銘菓 烏羽玉」は、こし餡を丸めた和菓子。

一般のあんこ玉とは異なり、濡れたような艶があります。この艶は寒天、中にはこし餡が入っています。

口に運ぶっと、ツルッとした舌触り。そして、黒糖のコクのある甘味が口の中に広がりますが、雑味のある黒糖の味わいとは程遠く、あくまでも上品な味わいです。

創業以来の銘菓ですが、球体と上品な色、艶といった見た目も、現在の多彩な和菓子の中でもけっして見劣る感じはせず、むしろ新しささえ感じさせます。

古くて新しい味、それが「烏羽玉」の魅力かもしれません。
出典:

200年の命脈を保つ「家伝銘菓 烏羽玉」は、こし餡を丸めた和菓子。

一般のあんこ玉とは異なり、濡れたような艶があります。この艶は寒天、中にはこし餡が入っています。

口に運ぶっと、ツルッとした舌触り。そして、黒糖のコクのある甘味が口の中に広がりますが、雑味のある黒糖の味わいとは程遠く、あくまでも上品な味わいです。

創業以来の銘菓ですが、球体と上品な色、艶といった見た目も、現在の多彩な和菓子の中でもけっして見劣る感じはせず、むしろ新しささえ感じさせます。

古くて新しい味、それが「烏羽玉」の魅力かもしれません。

京都・和菓子 京菓子司 【亀屋良長】
創業1803年(享和3年)の京都の和菓子の老舗、京菓子司 亀屋良長。和菓子の製造及び販売、手作り体験、お取り寄せ、ネット通販。
商品詳細
創業1803年(享和3年)の京都の和菓子の老舗、京菓子司 亀屋良長。和菓子の製造及び販売、手作り体験、お取り寄せ、ネット通販。
「烏羽玉」の紹介ページ

2.「松風(まつかぜ)」/亀屋陸奥(かめやむつ)

16世紀後半、織田信長と石山本願寺の合戦の最中に誕生したと伝わる「松風」。
幾百年も作り続けられ、今もなお、京都を代表する伝統銘菓です。

『亀屋陸奥』

「本派本山松風調進所 亀屋陸奥」

本願寺に仕え、供物や諸事に携わり、本願寺と共に歴史を歩んできた『亀屋陸奥』。
出典:

「本派本山松風調進所 亀屋陸奥」

本願寺に仕え、供物や諸事に携わり、本願寺と共に歴史を歩んできた『亀屋陸奥』。

京都山科に本願寺が建立され(文明十五年、西暦1483年)、「寺中は広大無辺、荘厳ただ仏国のごとし」と言われた頃から 本願寺に仕え、供物や諸事に携わってきました。
顕如上人の時代、元亀元年(西暦1570年)に始まった織田信長と石山本願寺(大阪)の 戦い(石山合戦)では、約11年のあいだ本願寺に従い、石山開城後も本願寺と共にありました。 天正十九年(西暦1591年)に現在の地に本願寺が建立されると、亀屋陸奥も御用達の 御供物司として本願寺の寺内に移りました。
出典:亀屋陸奥|沿革

本願寺ゆかりの銘菓「松風」

「松風」は、基本的に2種類。

箱入りの「松風」と、丸状の松風を切り分けないで、丸のまま簾に巻いた「簾巻」(大・小)があります。
出典:

「松風」は、基本的に2種類。

箱入りの「松風」と、丸状の松風を切り分けないで、丸のまま簾に巻いた「簾巻」(大・小)があります。

紙箱入りの「松風」。

朱赤の包装紙と白い箱が印象的な『亀屋陸奥』の包装。
出典:

紙箱入りの「松風」。

朱赤の包装紙と白い箱が印象的な『亀屋陸奥』の包装。

京都では定番の「松風」。

その元祖が、ここ『亀屋陸奥』の「松風」。粗糖・麦芽・白味噌を練り込んだ生地を発酵させ、大きな円形の鍋で丸く焼き上げています。

一見すると、パンのようなカステラのような雰囲気。しかし、その食味は外見とは異なり、醗酵から生まれる独特の食味があります。モッチリとして生地に粘りがあり、コシが強く、独特の強い香りがあります。弾力があるため、噛みしめるほどに、旨味や甘味が出てきて、癖になる美味しさがあります。

現在でも京都の定番銘菓として地元で愛されているのは、この「松風」独特の食感と風味にあるといえるでしょう。
出典:

京都では定番の「松風」。

その元祖が、ここ『亀屋陸奥』の「松風」。粗糖・麦芽・白味噌を練り込んだ生地を発酵させ、大きな円形の鍋で丸く焼き上げています。

一見すると、パンのようなカステラのような雰囲気。しかし、その食味は外見とは異なり、醗酵から生まれる独特の食味があります。モッチリとして生地に粘りがあり、コシが強く、独特の強い香りがあります。弾力があるため、噛みしめるほどに、旨味や甘味が出てきて、癖になる美味しさがあります。

現在でも京都の定番銘菓として地元で愛されているのは、この「松風」独特の食感と風味にあるといえるでしょう。

『亀屋陸奥』では、短冊状に切り分ける時に出てくる端切れを、「松風徳用袋」として販売しています。

進物には箱用で、自宅用には「徳用袋」を買い求めるのが、オススメ。
出典:

『亀屋陸奥』では、短冊状に切り分ける時に出てくる端切れを、「松風徳用袋」として販売しています。

進物には箱用で、自宅用には「徳用袋」を買い求めるのが、オススメ。

亀屋陸奥|松風
亀屋陸奥の代表銘菓は本願寺ゆかりの「松風」です。創業は応永二十八年(西暦1421年)室町時代中期に溯る。

3.「紫野味噌松風」/松屋常盤(まつやときわ)

京都の「松風」といえば、この店の「味噌松風」も外せません。

京都御所の堺町御門からほど近くの場所に、ひっそりと店を構える『松屋常盤』。代表銘菓を購入できるのは、この店のみです。

創業は、承応年間後期、17世紀中頃。350年の歴史をもつ「御菓子調進所」です。

一子相伝の味 「紫野味噌松風」

古き伝統と格式の高さを感じさせる、松屋常盤の「紫野味噌松風」の包装。
出典:

古き伝統と格式の高さを感じさせる、松屋常盤の「紫野味噌松風」の包装。

「紫野味噌松風」は、箱入り。箱の雰囲気も堂々たる風格。

御所銘菓でもある「味噌松風」の味と製法は“一子相伝”で伝えられ、守り続けられてきました。16代目の現在でも、松屋常盤のご家族でこの銘菓をつくっています。
出典:

「紫野味噌松風」は、箱入り。箱の雰囲気も堂々たる風格。

御所銘菓でもある「味噌松風」の味と製法は“一子相伝”で伝えられ、守り続けられてきました。16代目の現在でも、松屋常盤のご家族でこの銘菓をつくっています。

「紫野味噌松風」は、箱入り。箱の雰囲気も堂々たる風格。

御所銘菓でもある「味噌松風」の味と製法は“一子相伝”で伝えられ、守り続けられてきました。16代目の現在でも、松屋常盤のご家族でこの銘菓をつくっています。

箱の蓋を開けると、西京味噌の甘い香りと胡麻の香ばしい香りが漂います。表面に西京味噌を塗って焼き上げているため、焼き色も見事。
出典:

「紫野味噌松風」は、箱入り。箱の雰囲気も堂々たる風格。

御所銘菓でもある「味噌松風」の味と製法は“一子相伝”で伝えられ、守り続けられてきました。16代目の現在でも、松屋常盤のご家族でこの銘菓をつくっています。

箱の蓋を開けると、西京味噌の甘い香りと胡麻の香ばしい香りが漂います。表面に西京味噌を塗って焼き上げているため、焼き色も見事。

松屋常盤の「紫野味噌松風」は、先に紹介した亀屋陸奥のものとは異なり、切り分けてはいません。

箱から取り出し、好みの大きさに切り分けて頂きます。
出典:

松屋常盤の「紫野味噌松風」は、先に紹介した亀屋陸奥のものとは異なり、切り分けてはいません。

箱から取り出し、好みの大きさに切り分けて頂きます。

西京味噌の甘味と、生地の甘味。モッチリとした食感、そこにプチプチとした胡麻のアクセント。

一旦食べ始めると、亀屋陸奥と同様に、癖になる味わいです。前者との違いは、香ばしい西京味噌のコクと甘味、味噌に負けない生地の旨味というところでしょうか。

家族経営であるため、販売数量には限りがあり、確実に購入するには予約が必要です。
松屋常盤
丸太町(京都市営) / 和菓子
住所
京都市中京区堺町通丸太町下ル橘町83
営業時間
[月]
 09:30 - 15:00
[火]
 09:30 - 15:00
[水]
 09:30 - 15:00
[木]
 09:30 - 15:00
[金]
 09:30 - 15:00
[土]
 09:30 - 15:00
[日]
 09:30 - 15:00
定休日
平均予算
~¥999
データ提供:

4.「どら焼き」/笹屋伊織

月に3日しか販売されない、京都の銘菓「どら焼き」。
出典:

月に3日しか販売されない、京都の銘菓「どら焼き」。

伝統銘菓「どら焼き」は『笹屋伊織』の代表銘菓。

『京菓匠 笹屋伊織』は、亨保元年(1716年)の創業以来、京都御所や神社仏閣、茶道家元に仕えてきたの老舗和菓子店です。

【画像は、京都駅、西本願寺、東寺から程近い場所にある笹屋伊織の本店】
出典:

伝統銘菓「どら焼き」は『笹屋伊織』の代表銘菓。

『京菓匠 笹屋伊織』は、亨保元年(1716年)の創業以来、京都御所や神社仏閣、茶道家元に仕えてきたの老舗和菓子店です。

【画像は、京都駅、西本願寺、東寺から程近い場所にある笹屋伊織の本店】

代表銘菓 「どら焼き」

一般的な「どら焼き」とはまったく違う外観。笹屋伊織の「どら焼き」は竹の皮に包まれた円柱型。皮ごと切って取り分けます。
出典:

一般的な「どら焼き」とはまったく違う外観。笹屋伊織の「どら焼き」は竹の皮に包まれた円柱型。皮ごと切って取り分けます。

餡を包んでいる皮は、笹屋伊織の秘伝のもの。薄っすらと焼けた皮は香ばしく、モチモチとした食感。中身の餡は、ほど良い甘さです。

130年の歴史をもつこの銘菓は、今もなお京都市民のみならず、全国の多くファンから愛され続けられています。

「どら焼き」は、毎月20日、21日、22日の3日間の限定販売。確実に手に入れるには予約が必要です。
出典:

餡を包んでいる皮は、笹屋伊織の秘伝のもの。薄っすらと焼けた皮は香ばしく、モチモチとした食感。中身の餡は、ほど良い甘さです。

130年の歴史をもつこの銘菓は、今もなお京都市民のみならず、全国の多くファンから愛され続けられています。

「どら焼き」は、毎月20日、21日、22日の3日間の限定販売。確実に手に入れるには予約が必要です。

どら焼 | 京都の和菓子専門店「笹屋伊織」
どら焼は京都の和菓子専門店笹屋伊織の代表銘菓です。毎月3日間の限定販売。只今ご予約受付中

5.「清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)」/亀屋清永

「清浄歓喜団」は、遣唐使によって伝えられた唐菓子の一種“団喜”のこと。

略して、“お団”と呼ばれ、長きに亘って親しまれてきた『亀屋清永』を代表する伝統銘菓です。
出典:

「清浄歓喜団」は、遣唐使によって伝えられた唐菓子の一種“団喜”のこと。

略して、“お団”と呼ばれ、長きに亘って親しまれてきた『亀屋清永』を代表する伝統銘菓です。

創業元和3年(1617年)と伝えられる『京御菓子司 亀屋清永』。

【画像は、京都東山区の本店】
出典:

創業元和3年(1617年)と伝えられる『京御菓子司 亀屋清永』。

【画像は、京都東山区の本店】

弊社の創業は、遠く元和3年(1617年)と伝えられ、寺町三条北入に住居し、屋号を亀屋名を冶兵衛と申し、畏くも禁裏御所御膳所をはじめ諸藩諸侯、寺社仏閣に出入りを差許され、代々、その努力功績に依りまして和泉大掾の称号を賜りました処、明治維新の変革に依りまして和泉大掾を廃し、亀屋清永と改称致しまして、広く京菓子司として皆様方の格別のご愛顧を賜りつつ、伝統の継承と共に絶えざる努力を重ねて今日に至って居ります。
出典:創業沿革|亀屋清永

千年の歴史「清浄歓喜団」

遣唐使によって伝来した唐菓子。

千年の時を経た今でも、伝来した当時の姿のままに作られている「清浄歓喜団」。

その形は、金袋になぞらえてあり、八つの結びは、八葉の蓮華を表しています。
出典:

遣唐使によって伝来した唐菓子。

千年の時を経た今でも、伝来した当時の姿のままに作られている「清浄歓喜団」。

その形は、金袋になぞらえてあり、八つの結びは、八葉の蓮華を表しています。

「清浄歓喜団」は、餡を生地で包んで揚げたお菓子。

中身のこし餡には、「清め」の意味を持つ、白檀、桂皮等7種類の香を練り込んであります。この独特の芳香のあるこし餡を、小麦粉と米粉で作った生地で金袋型に包み、純正の胡麻油でじっくりと揚げています。

食べる時は、上部をもって袋の部分を齧るように頂きます。バリッとした口に当たると、中身のこし餡から、スパイスの良い香りが広がります。皮のパリっとした食感と、幾重にも広がる豊かな香りの餡の組み合わせが絶妙で、癖になる味わいです。
出典:

「清浄歓喜団」は、餡を生地で包んで揚げたお菓子。

中身のこし餡には、「清め」の意味を持つ、白檀、桂皮等7種類の香を練り込んであります。この独特の芳香のあるこし餡を、小麦粉と米粉で作った生地で金袋型に包み、純正の胡麻油でじっくりと揚げています。

食べる時は、上部をもって袋の部分を齧るように頂きます。バリッとした口に当たると、中身のこし餡から、スパイスの良い香りが広がります。皮のパリっとした食感と、幾重にも広がる豊かな香りの餡の組み合わせが絶妙で、癖になる味わいです。

6.「阿闍梨餅(あじゃりもち)」/満月

比叡山の修行僧にちなんで作られた「阿闍梨餅」。

大正時代に生まれた銘菓ですが、京都老舗の心意気と信念に貫かれた逸品です。
出典:

比叡山の修行僧にちなんで作られた「阿闍梨餅」。

大正時代に生まれた銘菓ですが、京都老舗の心意気と信念に貫かれた逸品です。

銘菓「阿闍梨餅」は、創業安政3年(1856年)の老舗和菓子店「満月」。扱う和菓子は、わずか4種類。これが美味しさの秘密。
出典:

銘菓「阿闍梨餅」は、創業安政3年(1856年)の老舗和菓子店「満月」。扱う和菓子は、わずか4種類。これが美味しさの秘密。

一種類の餡で一種類の菓子

当店には、「一種類の餡で一種類の菓子しかつくらない」という基本方針があります。一つひとつの菓子は、職人のあらゆるノウハウが注ぎ込まれた作品であり、餡は、ただ一種類の菓子のために素材を選択し、味付けや加工法まで考え抜いて開発されるものだからです。必然的に多くの種類の菓子はつくれないということになり、当店では、阿闍梨餅、満月、棹物の京納言、最中の四種類の菓子しかつくっていません。
出典:www.kyomeibutuhyakumikai.jp

銘菓「阿闍梨餅」

江戸末期創業の「満月」の名を不動のものにした「阿闍梨餅」。二代目当主が大正時代に開発しました。

餅の中央部がやや盛り上がった形は、比叡山で千日回峰を行う、修行僧がかぶる網代笠をかたどったもの。厳しい修行の中で、餅を食べ飢えをしのいだことにちなみ、考案されました。
出典:

江戸末期創業の「満月」の名を不動のものにした「阿闍梨餅」。二代目当主が大正時代に開発しました。

餅の中央部がやや盛り上がった形は、比叡山で千日回峰を行う、修行僧がかぶる網代笠をかたどったもの。厳しい修行の中で、餅を食べ飢えをしのいだことにちなみ、考案されました。

「阿闍梨餅」は、餅米に氷砂糖や卵を練り込んだ生地で、丹波大納言小豆から作ったつぶ餡を、包んで焼いた半生菓子。

皮は薄めですが、モチっとした食感でしっとりしています。たっぷりと詰まった丹波大納言のつぶ餡は、あっさりとした上品な甘味。

4種の和菓子にこだわって作っている心意気と気遣いは、このつぶ餡を頂けば納得されるはずです。時代に負けない確かな味わいの逸品です。
出典:

「阿闍梨餅」は、餅米に氷砂糖や卵を練り込んだ生地で、丹波大納言小豆から作ったつぶ餡を、包んで焼いた半生菓子。

皮は薄めですが、モチっとした食感でしっとりしています。たっぷりと詰まった丹波大納言のつぶ餡は、あっさりとした上品な甘味。

4種の和菓子にこだわって作っている心意気と気遣いは、このつぶ餡を頂けば納得されるはずです。時代に負けない確かな味わいの逸品です。

阿闍梨餅本舗 京菓子司 -満月-
京銘菓、阿闍梨餅

7.「唐板(からいた)」/水田玉雲堂(みずたぎょくうんどう)

京の地で、500年以上作り続けられている伝統銘菓「唐板」。
出典:youpouch.com

京の地で、500年以上作り続けられている伝統銘菓「唐板」。

京の地で、500年以上作り続けられている伝統銘菓「唐板」。

上御霊神社(かみごりょうじんじゃ)前に店を構える『水田玉雲堂』は、文明9年(1477年)の創業。

創業以来、伝統銘菓「唐板」だけを作り続けています。
出典:

京の地で、500年以上作り続けられている伝統銘菓「唐板」。

上御霊神社(かみごりょうじんじゃ)前に店を構える『水田玉雲堂』は、文明9年(1477年)の創業。

創業以来、伝統銘菓「唐板」だけを作り続けています。

日本最古の菓子「唐板(からいた)」

 遠く清和天皇の貞観五年(863)、疫病が世の中に流行し、これによって亡くなられる人は幾千人にもなりました。天皇はいたく御心を悩ませられ、その年の五月二十日、神泉苑において御霊会を執行なさいました。
 その時一種の煎餅を創製し、神前に供えてこれに疫病よけの「唐板煎餅」と名づけ、広く庶民に授与されて、その身の安全をはかるようになさいました。
 これが唐板の始まりです
出典:gyokuundo.com
「唐板」は、小麦粉に砂糖・卵・塩を加えた生地を薄く伸ばし、一枚一枚丁寧に焼かれた、滋味な味わいの焼き菓子です。

パリンとした歯ごたえは気持ち良く、食べ進めていくと、ほんのりとした甘味、香ばしい香りが口に広がっていきます。もう一枚、もう一枚とつい手が伸びてしまう、軽やかな味わいです。
出典:

「唐板」は、小麦粉に砂糖・卵・塩を加えた生地を薄く伸ばし、一枚一枚丁寧に焼かれた、滋味な味わいの焼き菓子です。

パリンとした歯ごたえは気持ち良く、食べ進めていくと、ほんのりとした甘味、香ばしい香りが口に広がっていきます。もう一枚、もう一枚とつい手が伸びてしまう、軽やかな味わいです。

水田玉雲堂 唐板 からいた

おわりに

和菓子の材料は、粉や米、豆等と、とてもシンプル。

シンプルな材料ゆえに、その味を極め、また伝統の味を守り継ぐというのは非常に難しいものです。季節によって湿度も気温も変わり、豆や米の質もその都度変わるからです。

銘菓として地元で愛される和菓子は、そうした背景に思いを馳せなくても、味わい深いものです。何か新しいものが味わいたいと思う時にこそ、伝統銘菓を味わってみましょう。きっと、古くとも新しい発見があるはずです。

紹介した以外にも、京都には伝統を守り継いでいる銘菓が数々あります。未知の伝統銘菓に出会ったら、ぜひ賞味してみましょう。

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