伝統的な木型でつくる「HIYORI(ヒヨリ)」の和三盆
ブランド立ち上げのきっかけは、泉田さんが現在一緒に企画をしている打ち菓子職人である友人と、5年前に伝統工芸士さんの工房を見学したときのこと。自分もいつかオリジナルの商品を作りたいという想いが芽生えたそうです。昨年、その友人が結婚し、引き出物に和三盆のデザインを依頼されたことが「HIYORI」を立ち上げるきっかけとなりました。
江戸時代より伝わる伝統工芸品「菓子木型」とは?
香川県で江戸時代から続く伝統工芸「菓子木型」は、和菓子職人が美しい菓子を作ることができるよう、花や魚、鳥などの図柄を形にするための道具です。
日和制作所の木型は全て手作業で彫られ、和三盆の抜けがよい樹齢百年の山桜を使用するなど、材料にもこだわっています。図柄を何種類ものノミ、彫刻刀を使って左右凸凹を逆に彫っていく。とても難易度が高く、根気のいる作業です。近年の機械化により現在この菓子木型を制作している職人は全国で数人、四国でたった一人だそう。
まろやかで上品な甘さ「和三盆」とは?
和三盆(わさんぼん)とは、主に香川県や徳島県などの四国東部で伝統的に生産されている砂糖の一種で、黒糖をまろやかにしたような独特の風味と、細かな粒子でスーッとした口溶けの良さが特徴の高級砂糖です。
三盆とは「盆の上で砂糖を三度研ぐ」という日本で工夫された精糖工程から来たもので、高級砂糖を意味します。
和三盆は精糖の作業が複雑な上、寒冷時にしか作ることが出来ず、白下糖から和三盆を作ると全量の4割程度に目減りし、途中で原料の追加もできないため砂糖としては最も高価になります。
「HIYORI」の和三盆は和三盆糖100%を使用。素朴で上品な甘さを、心を込めて彫られた四季折々の美しい自然のモチーフに込めて全国にお届けしています。
「HIYORI」の和三盆は、思わずオブジェとして飾っておきたくなる美しさ。こちらは、2015年7月のジャパンエキスポでの高松ブース菓子木型展示を記念しつくられた、パリをモチーフとしたオリジナル。伝統的な和三盆に外国の香りをミックスさせ、斬新でステキですね。
ちょっとした手土産にも、自分へのご褒美にも
今では珍しく貴重になった伝統の技に、瀬戸内の自然と現代的な要素をミックスしてつくられる「HIYORI」の和三盆。コーヒーに合う商品も販売中♪新しくて懐かしい、HIYORIの和三盆をご紹介します。
『わさんぼん日和』
食べておいしく眺めて楽しいセット。梅、松と山、お日様をモチーフにしたどこか春の香りがする組み合わせがうれしい♡季節ごとにモチーフが変わるそうですよ。
『せとうち日和』
カモメ、バラと島、瀬戸内レモン風味のお日様の、瀬戸内の美しい風景をぎゅっと詰め込んだセット。瀬戸内海の潮の香りが漂ってきそうです♪
『詰め合わせギフト』
お好きなカタチを選んで竹のカゴに詰める7個入りのお得な詰め合わせです。テーマを決めて自分だけの日和セットをつくることができます。
『コーヒーさんぼん』
ころんとしたコーヒー豆の形がかわいい、ブラックコーヒーと相性ぴったりのフレーバー和三盆です。ブレイクタイムのおともに。
『和三盆キット』
ひとつひとつ手で彫り上げた木型と和三盆、ヘラ、作り方の本が入ったキット。自宅で手軽に和三盆づくりを楽しめます。木型の種類はお好みのものを選べるそうです。
さいごに
日本の伝統工芸である手彫りの菓子木型と、伝統和菓子である和三盆を現代的にアレンジした「HIYORI」の和三盆。四季折々の美しい自然をモチーフにした、和三盆の上品でやさしい甘さをぜひ味わってみてください。
「HIYORI(ヒヨリ)」は、2015年に誕生した「日和制作所」が手掛ける和三盆ブランド。日本の伝統工芸である手彫りの菓子木型と、伝統和菓子である和三盆の魅力をもっと知ってもらいたいという想いから、デザイナーの泉田志穂さんが「日和制作所」を立ち上げました。