出典: インテリアにマッチするか、椅子と高さの相性はどうか、大きさは足りているかなどダイニングテーブルを選ぶ際にチェックポイントは多くあります。またインテリアに合う色を気にする方は多いけれど、意外と塗装や木の種類って目がいかないことも。末永く愛用したいお気に入りの一品を見つけるには、塗装や木の種類の知識があるとより、選びやすくなります。そこで、塗装や木の種類ごとの特徴をご紹介します。
一切塗装を施していない無塗装のダイニングテーブルは、無垢材本来の天然の姿や質感、木目の美しさや木の香りなどを堪能できるという嬉しい特徴があります。
小さな傷や割れが付いても目立ちにくく、もし傷や汚れが付いてしまった場合は、ヤスリやサンダーなどで削って自分で修理することができます。そして長く愛用していると、経年変化を楽しむことができます。
無塗装の無垢材のダイニングテーブルをそのままで使用していると、割れたり反ったりする可能性があります。また、購入後にそのままの状態で使っていると、撥水性や耐熱性、耐久性に弱いため、経年変化が発生しやすくなります。
購入後に割れ止めを削ったり、サンダー(画像)やサンドペーパーで表面を整えたりして、お手入れしてから使用するとキレイに使えます。
傷や汚れが付いてしまった場合は、ヤスリやサンドペーパーなどで削って自分で修理し、こまめに手入れをする必要があります。もしくは、テーブルにPSマットを敷いて使うと汚れや傷の防止になります。
塗装の中ではナチュラルに木の良さを引き出すことができるのが、ワックス塗装です。蝋を原料に木の表面にとどまり汚れから守る塗装のため、無塗装に近いさらりとした木の質感いをいかした仕上がりになります。
木本来の質感で、無塗装のような自然な仕上がりになり、メンテナンスが自分で簡単にできるのも嬉しいポイントです。この後紹介するオイル塗装もナチュラルな木の質感をいかした仕上がりになりますが、オイル塗装のような濡れ色にならず、さらりとした仕上がりになるため白い木は、その白さをいかすことができます。
水分や油のシミがつきやすく、水拭きだとワックスが取れてしまいます。部屋の湿度や乾燥などで表面がヒビ割れしたり、反りが起きたりと経年変化があります。また年に一度、ワックスを塗ってメンテナンスをする必要があります。
出典: 日々お手入れは基本、乾拭きで行い、水や液体などをこぼした場合はすぐに乾いた布巾でふき取ります。傷や汚れがひどい場合は、サンドペーパーをかけて表面を削り、その後木くずをしっかり拭き取り、乾いたら、塗装に合わせたワックスをウエスで塗ります。また年に一度はワックスを塗ってメンテナンスを行います。
出典: ワックス塗装と同じくナチュラルに木の良さを引き出すことができるオイル塗装。なぜならオイル塗装に使用されるオイルは、植物性なので木の表面に塗膜を作らないため、木の呼吸を妨げることなく自然な風合いに仕上がるからです。ワックス塗装に比べてオイル塗装は木材の内部まで浸透するので、仕上がりがしっとりと水に濡れたような色になり、無塗装や、ワックス塗装の色より少し濃くなります。
出典: 化学塗料を一切使用せず、植物性のオイルなので体にやさしくて安心。しかも表面は硬い膜をつくらないので、仕上がりは木の質感も感じられます。無塗装やワックス塗装と同じくメンテナンスをしやすいので、汚れなどに自分で対応できます。
無塗装と同じように、使っているうちに割れたり反ったりする可能性があります。しかし、無塗装に比べてオイル塗装の方が、経年変化を防止することができます。ただし撥水性や、耐熱性、耐久性などには弱いので、汚れが浸透してしまう可能性も。こまめなメンテナンスでキレイな状態を保つことができますが、メンテナンスでオイルを塗布した後、しっかり乾くのに時間がかかります。
出典: ふだんのお手入れは水拭きだとオイルが取れてしまうので基本、乾拭きで行います。水分がつきやすいので、コースターや受け皿を使用すると良いでしょう。汚れても木の内部まで汚れが染みこんでいない場合は、汚れた箇所をサンドペーパーで削って乾拭きした後、再度オイル塗装をすればキレイになります。また1年に1度の割合でオイルを薄く塗り、メンテナンスをすると長くきれいに愛用できます。
出典: 木の表面に薄くなめらかな塗膜を作るラッカー塗装。木の質感や風合いをキープしつつ、傷や汚れからテーブルを守ってくれます。メンテナンスいらずで木の風合いを楽しめます。
出典: 薄くなめらかな塗膜は、やわらかな光沢もありナチュラルな美しさが魅力的。塗膜は薄いため補修も簡単にすることができます。耐摩耗性や耐油性、耐水性、耐候性などに優れているのでオイル塗装のように定期的なメンテナンスをすることなく使用できます。
出典: 水や熱、薬品に弱く、グラスや熱いお鍋を置くときには、コースターや鍋敷きなどを使用するようにし、直接テーブルに水を触れさせないように注意が必要です。
ふだんのお手入れは乾いたやわらかい布で乾拭きか、固くしぼった布巾で拭くようにし、ワックスや化学雑巾はNGです。汚れがついた場合はすぐに拭き取るようにすることを心がければメンテナンスせずに長くキレイに使用できます。
出典: 塗装の種類の中でもしっかりとした塗膜を木の表面に作ってくれるのがウレタン塗装です。木の表面を完全に厚みのあるウレタン樹脂で覆うので、傷や汚れからの保護性能は抜群でメンテナンスフリーで使えます。
出典: 水分にも強く、汚れや飲みこぼしなど簡単に拭き取れるので、小さなお子様のいるおうちに向いています。また、ウレタン塗装は木の呼吸を止めるため、反りやひび割れも起こりにくく、木材の経年変化も起きることがなく、キレイな状態で長く使用できます。
見た目は無塗装やオイル塗装などこれまで紹介した塗装に比べるとツルッとした見た目になります。また、汚れなどは落としやすいのですが、物をぶつけたり落としたりして、塗装のコーティングが剥がれて凹みや傷ができた場合、オイル塗装などに比べて自分で修復が簡単にできないので注意が必要です。
日頃のお手入れもほとんど必要ないのですが、凹みや傷をなるべく作らないよう常日頃、注意が必要です。他にも、熱いものを直接置いてしまうと、白く変色することもあるので、熱いものを直接置かないよう、鍋敷きなどを使用するようにします。
出典: 繊細で美しい木目が特徴で北欧のナチュラルテイストの雰囲気が素敵な「オーク材(画像)・ナラ材」。それぞれナラやオークから切り出されたオーク材とナラ材は見た目もそっくりでよく一緒にされがちです。実際オーク材はナラ材の仲間でもあるので、なかなか見分けがつきませんが、産地をチェックしてみると、どちらかわかります。
オーク材は主に北米やヨーロッパに自生している木から切り出された無垢材です。北米でとれるオークは産地により、レッドオーク材とホワイトオーク材の2種にわかれます。とくにホワイトオーク(画像)は広葉樹のなかでも、最高級材と言われ、価格も高めですが人気があります。
ナラ材は日本や中国、ロシアなどに自生しているミズナラの木から切り出された無垢材ですが、最近では国産のナラ材はとても希少で、ほとんどは近隣の国からの輸入となっています。
出典: オーク材とナラ材は、反りや割れが生じにくく高い強度が特徴です。木目も大ぶりで、丸太の中心付近を通って切断した際にできる木目の柾目(まさめ)がとても表情豊かで、色も明るめでナチュラルなので、どんなインテリアにも馴染みやすく、ナチュラルテイストが好みの方に適しています。経年変色は、使っているうちに色が少し深く、ほんのりと黄みがかったベージュ色に変化していきます。
出典: オーク材・ナラ材に似ており、ナチュラルテイストの家具によく使われるタモ材・アッシュ材(画像)。こちらもよく一緒にされますが、厳密には別の木です。が、どちらもモクセイ科で親戚同士の木材です。
こちらはタモ材。どちらも硬いため、耐久性に優れているので、変形や変色もしにくく購入時の状態を長く楽しめます。色味はライトブラウンで一見オーク材やナラ材にも似てますが、色が白めで板目の隙間が広いのが特徴です。ナチュラルテイストや北欧風のインテリアが好きな方に好まれます。
和名はブナ材でビーチ材とも表記されることが多い、昔から家具材として人気のあるブナ材。色は赤みを帯びた白褐色で、見た目のやわらかな雰囲気と違い、材質は硬いため凹みや傷がつきにくく、ダイニングテーブルにも重宝されます。また、曲げに強いという性質もあるので、曲げ木加工を使った家具にもよく使われます。
弾力性があり、手触りも抜群です。色はピンクがかった白色に近い色が多く、お部屋をやさしい雰囲気にしてくれます。経年変化は比較的少ないのですが、中には反りやすい木の種類もあるので、暖房器具の近く使用すると変形の原因にもなることもあります。経年変色はピンク色が徐々に消えやや黄色みを帯びた落ち着いた色合いになります。明るい雰囲気は北欧風のインテリアやシンプルで明るい和室にも似合います。
機械加工がしやすい素材のため家具や楽器の素材として人気のアルダー材。デザイン性の高い家具にもよく用いられますが、やわらかいため傷がつきやすいのが難点で、物を落としたりぶつけたりするのを気をつける必要があります。
木目や節も主張しすぎずやさしい雰囲気が魅力的。伐採直後は白っぽい色をしていますが、時間が経つにつれ淡い赤みを帯びた褐色や淡い黄色みを帯びた褐色に変化し、経年変色により風合いが増すのも魅力の一つです。雰囲気が穏やかなため、ナチュラルテイストやカントリーテイストのインテリアから明るめの和室などのインテリアにも似合います。
出典: 世界3大銘木の1つであり、落ち着きのある焦げ茶色の佇まいが魅力的なチーク材。 天然油成分が多く含まれているので、水に強く耐水性に優れています。非常に強靭で磨耗にも強く、割れや裂けへの耐性も抜群。腐食、酸化、害虫に耐性があるため、耐用年数が非常に長いことが特徴で一生モノの家具として愛用できます。
出典: 深みのある茶色に光の当たり具合により黄金色の輝きやしっとりとしたツヤ感が出る美しいチーク材。杢目もとても美しく、耐久性もバッチリ。さらに経年変色でさらに色濃くなり、ツヤも加わるため、一生モノのダイニングテーブルとして、経年変化を楽しみたい方におすすめです。
世界3大銘木の1つである日本でも人気のウォールナット材。独特の深みのある濃い色合いはレトロで味わいがあり、非常に強度も高いので、木材に狂いが生じにくく長く愛用できます。
深みのあるチョコレート色で木目は繊細でまっすぐ。経年変色は少し白っぽくなります。耐衝撃性や接着性に優れているので、丈夫に使用できます。落ち着きのあるインテリアや和室や和モダンなインテリアにも似合います。
チーク、ウォールナットと同じ世界3大銘木の1つであるマホガニー材。高級木材としてとても人気がありますが、天然木の伐採や取引が今では制限されているので市場に出回る数も少なく、より希少な木材として価値が上がっています。軽量でとても頑丈でしかも加工がしやすいので繊細なデザイン家具にもよく使われます。
“黄金色”を意味するマホガニーからもわかるように美しい光沢と艶のある非常に趣のある色合いが特徴です。丈夫で軽く、長く使ううちに経年変色により、さらに艶と赤みのかかった色へ変化し、アンティーク風の落ち着いた佇まいに変化していく楽しみもあります。重厚感のある見た目は、和モダンや趣のあるインテリアに最適です。
長く使う大切なアイテムのダイニングテーブル。購入を考えている方は、デザインやサイズも大切ですが、基本となる塗装や木の種類の知識があると、購入する際により選択の幅も広がり、末永く愛用できる丈夫な品を選べるかも。
一切塗装を施していない無塗装のダイニングテーブルは、無垢材本来の天然の姿や質感、木目の美しさや木の香りなどを堪能できるという嬉しい特徴があります。