今注目したい!木工家具作家「Motoraji」
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
「Motoraji」って?
塩田素也さんは、1992年に埼玉県生まれ、1994年に長野に引っ越しました。2007年に日本装飾美術学校に入学し、4年間、木工や金属加工、デザインを学びました。そして2011年、「Motoraji 」の活動をスタート。木工家具を中心としたデザイン・製作をしています。
現在は工房準備中につき製作環境が整っていないため、仕事の依頼は「予約」というかたちになっています。「準備が整うまで、気長に待っていて下さい」とのことです。
工房も、「Motoraji」さんが手作りしているようです!
丁寧な仕事と希望を叶えるデザイン。「Motoraji」の家具作品
「ちいさな家のダイニング」
こちらは、「せまい」からこそ置きたくなるような家具をコンセプトに制作された「ちいさな家のダイニング」。日本装飾美術学校の、卒業制作展と9人展[えん]に出展した作品です。
実用的で、限られた空間を豊かに使えるような家具を探している方への提案としてデザインされた、天然の木を使ったダイニングセットです。
テーブルは、来客時など、人数が増えたときに補助天板を引くだけで伸張できるエクステンションテーブルになっています。天板の伸びる仕組みは、イギリスのアンティーク家具で使われているドローリーフ方式。 日本ではあまり見られない方式ですが、シンプルな構造で金具を使わず、たたんだ時もすっきりとしているのが特徴です。
「さんかくスツール」と「さんかくテーブル」
学校の学園祭の販売用に制作された「さんかくスツール」。無垢の木を使って、軽く、スタッキングのできるスツールというテーマでデザインされています。シンプルで、たくさん並べてもきれいです。
「さんかくスツールをみて気に入ったので、おなじデザインでテーブルを」という注文から制作された「さんかくテーブル」。3本足なので倒れにくくかつ、テーブル面はなるべく広く・・・という条件を形にしたデザイン。注文した方は「さんかくスツール」とセットで使われているそうです。
「おにぎりテーブル」
専門学校時代の先生からの「さんかくスツールのデザインに3種類の木で色分けするアイデアを加えてテーブルにしてほしい」という依頼で制作された「おにぎりテーブル」。天板が特徴的な小ぶりのテーブルです。
伸縮する無垢の板を3枚組み合わせるには工夫が必要ですが、伸縮をあえて止めず、それぞれが動けるように余裕を持たせた構造になっています。湿度によって板の隙間が開いたり閉じたりするので、実用性はやや落ちるかもしれませんが、その分無垢の木を楽しめる仕上がりになっています。
温もりのある雑貨たち
「スープのための木のスプーン」
北鎌倉たからの庭のギャラリーで行われた、「スープ展」の為にデザインされた「スープのための木のスプーン」。ちょっと深めのスープスプーンです。口当たりが良さそうで、これからの季節にぴったりです。
一つ一つ無垢の木から削り出しているので、大変手間がかかっています。いずれカトラリーのシリーズとして商品化することも検討中だそうです。
「MUSIC BOX」
こちらは、カード式オルゴール(オルガニート)の箱、「MUSIC BOX」。オルゴール本体だけでは良い音は出せず、外側の箱で共鳴させる事が重要なので、高級楽器材として使用されるスプルースとマホガニーの組み合わせで作られています。とてもシンプルな箱ですが、木目を切らさない加工や、繊細な面取り加工(角の処理)など細かい部分に気を配って制作されているため、存在感がありますね。
「靴べら」
「外出したときに使える靴べらがほしい」とスケッチを渡され、デザイン・制作された「靴べら」。スケッチは平面のみだったので、手にすっとなじむ花びらのような形をイメージしてデザインし、無垢の木から削り出したそうです。手で持ったときにしっかり掴めるように麻紐が付けてあります。この「靴べら」は、後々は商品化されるようです。
木と皮の組み合わせも素敵ですね。こちらの「靴べら」は、スウェーデンに行ったのだとか。
「こっぱ」
積み木 + パズル + マッチ箱 のおもちゃ「こっぱ」。見た目はちょっと変わったマッチ箱ですが、中の箱を出すと、入っているのはマッチではなく、小さな「こっぱ(木の切れ端)」です。いろんな遊び方でき、木についての勉強もできちゃう、大人も楽しめるおもちゃです。
樹種の違う木っ端がパズルのように詰めてあるので、一つ一つ出しながらそれぞれの違いを見てみましょう。全部出したら、積み木のように遊べます。 片付けるときには、形を合わせないと全部入らないので、パズルとしても楽しめます。
ご本人が撮ったHPの写真も素敵です!
スーパームーンと、ジューンベリーの花。
雪のにわとり。鶏の世話をしている妹さんと、鳥おたくのお父様が合作されたそうです。
賢そうなわんちゃんです。
こちらは、「Motoraji」さんが写真とデザインを担当している、信州薪窯パン野良屋のオリジナル壁掛けカレンダー「Noraya Calender」。はじめは趣味で作っていたそうですが、しだいにクチコミで広がり、今年で10年目を迎えるとのこと。毎年、四季を通じて撮影した沢山の写真の中から、季節感あふれる、よりすぐりの12枚を選び、「使いやすさ」にこだわったカレンダーです。HPで購入することができるので、気になる方はチェックしてみてください。
「Motoraji」 は、長野県伊那市でものづくりをする塩田素也さんの活動名で、自身のお名前(Motoya)と飼い猫の名前(Toraji)を合わせたもの。ものづくりを通して「暮らしの中に心地よさを生み出す」ことをコンセプトに、「どんなときも最高に居心地のよい寝床を見つける猫のような嗅覚を持ってものづくりをしたい」と、この名前にしたそうです。
ちなみに、ロゴマークのMはトラ猫の後ろ姿になってます。