山岳都市/城下町/クラフトのまち・松本
何か大きなものを建築する際、全国各地から各方面の匠が集められ、彼らがそのまま
その土地に住みつき、職人の街を形成する、といった地域歴史がみられますが、
松本もまた、しかり。江戸時代は、松本も匠たちがたくさん居住する城下町でした。
そして戦後には、柳宗悦の唱えた“民藝運動”による、活発な工芸制作の歴史もあります。
蔵のまち・中町通りにさまざまな店があります
女鳥羽川から一本入った、千歳橋から大橋あたりまでの通りの両側には、白壁やなまこ壁の
土蔵を持つ店が多く見られ、独特の趣ある雰囲気を作り出しています。江戸時代から
度重なる大火から守るために考え出された文化が今に引き継がれています。
ちきりや工芸店
丸山太郎氏デザインの包装紙は現在も使われています。モノトーンのコントラストの美しさにファン多し。
coto.coto(コトコト)
2011年秋にオープンした、ギャラリーを兼ねたセレクトショップです。
感性の、ちいさなアンテナおおきく広げて
楽しいこと、素敵なものをキャッチします。
「楽しむ、暮らしとアート。」
常設展示されています。
「バスにのっていけばいい」樋勝朋己 銅版画 .
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悲しみ、寂しさ、笑い・・・
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そんな日々のすべてを包み込んで
「大丈夫だよ」と言っている。そんな暖かい絵です。 .
2017年8月に開かれた『月日工藝. ・・なつのかたち・・』から。
神奈川県箱根町に拠点を置く「月日工藝」は、ジュエリーのオーダーだけでなく、リフォーム、修理までも請け負う金工工房。“泡のかたち、波のかたち、夏を想わせる様な、真鍮やシルバーアクセサリーをはじめ身の回りの道具がならびます”by coto.coto。
2016年 9月『ぺブル印房「日々の結晶』展から。
「ぺブル印房」は香川県に拠点を置き、和紙やリネンコードからアクセサリー、壁装飾、はんこなどを制作する工房です。
クラフト 陶片木(とうへんぼく)
陶片木の胡麻すり鉢。
以前の窯元の方のものは残念ながら購入出来ませんでしたが、
こちらもステキなすり鉢でこれから活躍してくれそうです☺︎
これは3年ほど前に買ったマグカップ
毛彫り状に掻き取った文様が美しい
今宵はこれで焼酎の湯割りをちびちびと
Wood Arts & Crafts GRAIN NOTE(グレイン・ノート)
2階のギャラリーでは、毎年9月に「グレインノート椅子展」を開催。2017年には23人の作家さんが出展しました。
※1月から3月中旬は指田さんの椅子が常設展示されています。
1946 東京都杉並区に生まれる。
1970 東京都立大学理学部物理学科卒業
1976 松本職業訓練校木工科入学
1977 松本民芸家具協力工場加藤木工入社
1981 独立、ベロ工房設立
1982 「4ウッドワーカーズ展」(松本井上ギャラリー)
1983 軽井沢にて、家具の店「デニス」を4人で開店(「グレインノート」の前身)
1984 松本にて、「グレインノート」を4人で開店
「クラフトフェアまつもと」の企画に参画
1985 「クラフトフェアまつもと」に参加
僕の場合は、クリ、サクラ、ナラに種類も絞っています。その方がイメージが定着しやすいし、
慣れた材料だと信頼できるから、結果的に冒険もできる。それに半材が出ないから、
無駄も極力出さずに済む。座面にロープや綿を使うことはあるけれど、それ以上には広げたくない。
専門性がある方が、間口は狭いが完成度は高くなると思うんです。いろんなことに手を出すと、
かえっていいものは出来なくなる。
*ひとやすみ・・・
【松本民芸家具】に触れながらお茶の時間を。
いずれも松本民芸家具を配し、クラシックな雰囲気に包まれたお店です。
【住所】長野県松本市中央3-3-10
【TEL】0263-32-0115
【営業時間】
4~10月[月~日] 8:00~18:00
11月~3月
[月~金] 9:00~18:00
[土・日・祝] 8:00~18:00
朝食営業、ランチ営業、日曜営業
定休日
年中無休
松本民芸家具のショールームものぞいてみよう
暮らしの中で愛される手作り家具を実際に見ることができます。
見ているだけで 手仕事の温かみを感じる美しいデザインに魅了されます。
日本人に合ったサイズなのも良いですね。
見てしまうと、欲しくなるものがたくさんありました。
中町通りのすぐ東。国道143号沿いに
cafe&select amijok (アミジョク)
松本市中町はずれの小さなcafe&select shop。
人が出発し、出会い・繋がりが生まれるきっかけとなる場所でありたいと思うのです。
こだわりの珈琲と地域の優しい食材を多く取り入れた muffinやごはんメニュー、
日本の作り手による永く寄り添える生活雑貨たち を取り揃えています。
おいしいマフィンがあります。ごはんもあります。
あと「玄米珈琲」という、玄米を焙煎して出した珈琲があります。珍しい。
さて、店内へ入ると、本と雑貨がありました。
NORAHという「これからの暮らし」について書いてある本が気になりました。
土・発酵・クラフト、一見関係ないようなものがリンクしている。
松本駅エリア
ぎゃるり灰月(かいげつ)
木・陶・ガラス・布など、さまざまな素材の暮らしの道具を扱っています。松本駅から北東へ400m。PARCOのお隣、高美書店のあるビルの2階に。
内部が見えにくい台形の布バッグはベージュ、グレー、イエローなどなど5色。2サイズあり、大きなほうはA4サイズが入ります。
うつわを冷めにくくしてくれる、信州ならではのコースターも♪
優しいフォルムのランタンは、“静けさを楽しむ”をテーマに開催されたガラス工芸作家・目片千恵さんの展示作品のひとつ。(2017年10月)
宮城県利府町で制作を続ける市岡泰(いちおかやすし)さんの作品を展示。(2017年9月)
2017年11月上旬には、和歌山県高野山麓で作陶を続ける沖康史(おきこうし)さんの作品が展示されます。
市街地から30分ほど。民藝好きさん必見の館です
松本民芸館
柳宗悦氏の民芸運動に共鳴した「ちきりや工芸店」(前出)店主・丸山太郎氏が1962年、私費を投じて創設しました。
松本駅からバスで30分、「松本民芸年館口」で下車、歩いて2分ほど。
松本民芸館は、故丸山太郎氏が「民芸をみるたしかな目」で優れた民芸品を蒐集され、
昭和37年(1962)に独力で創館しました。「無名の職人たちの手仕事で日常品」であるものに
美をみる民芸の心が、丸山の「美しいものが美しい」という書によく表れています。
(中略)
昭和58年(1983)に松本民芸館の土地、建物を含め、約6,000点にも及ぶコレクションが
松本市に寄贈されました。松本市では丸山の遺志を継ぎ、市立博物館附属施設として
運営をしています。
かわいい玩具やままごと道具、美しい手まりなどもたくさんあるんですよ♪
十二支の郷土玩具。
マトリョーシカみたいな、松本民芸館の可愛い子たち
彩色が美しいメキシコの木製玩具。元気のよい鳥さんですね。
電柱を埋設し、なまこ壁を生かした景観となっています。