蔵王は、宮城県と山形県の県境にある連峰です。ここでは独特の気象条件が重なり、世界有数の大きさを誇る「樹氷」を数多く目にすることができます。特におすすめとなるのは、山形県側にある「蔵王ロープウェイ」からの眺めです。眼下に広がる樹氷原と白銀の山々が織りなす景色は、一生忘れることのできない感動を与えてくれることでしょう。

蔵王の樹氷は夜間のライトアップも施されます。もこもことした姿から「モンスター」とも呼ばれる樹氷が漆黒の闇夜を背景に浮かび上がる様は幻想的で、日中とは異なる表情を見せてくれます。

上杉雪灯篭まつりは、山形県米沢市に鎮座している上杉神社とその周辺で開催される冬の祭典です。一面銀世界になった雪化粧した神社境内には約300基の雪灯篭がずらりと並び、約1000個の雪ぼんぼりの中からはロウソクの柔らかな光が揺らめいています。

福島県南会津郡下郷町にある大内宿は、江戸時代における会津西街道の宿場町です。茅葺屋根の民家が街道沿いに立ち並んでいる大内宿は、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。およそ500メートルにわたって、すっぽりと雪に包まれた茅葺屋根の民家が整備されている街道を歩いていると、まるで日本昔話の世界に入り込んだかのような気分を味わうことができます。

江戸時代は宿場町として栄えた大内宿では、毎年冬になると「雪まつり」が開催されます。住民の手によって造られた雪灯篭に燈された灯かり、茅葺屋根の民家の窓から漏れている明かり、降りしきる雪が織りなす景色は、まさに冬絶景そのものです。

茨城県にある袋田の滝は、四季折々で美しい景色を見せてくれる日本三大名瀑の一つに数えられている滝です。この滝は、冬季になると滝が真っ白に凍結して「氷瀑」となります。まるで、ここでは、時間が止まってしまったかのような不思議な冬絶景を見ることができます。

埼玉県秩父市にある「三十槌の氷柱（みそつちのつらら）」は、奥秩父にひっそりと佇む冬絶景です。岩壁から、鋭い氷柱が幾本にも連なっている様は、まさに大自然の畏怖さえも感じさせてくれ、迫力満天の景色に出会うことができます。

世界遺産に登録されている五箇山は、富山県南砺市にある『合掌造り』と呼ばれる茅葺屋根の民家が軒を連ねる集落です。五箇山は日本有数の豪雪地帯としても知られており、雪の重みで家屋が押しつぶされないように屋根が急勾配になっているのが特徴です。

のどかな里山風景に合掌造りの茅葺家屋が点在しており、そのうえを雪が覆いつくしている様は、私たちがイメージする古き良き日本の原風景そのものです。

岐阜県の山間部にひっそりと佇む白川郷は、自然に囲まれた「合掌造り」と呼ばれる茅葺屋根の家屋が軒を連ねる小さな集落です。ここは豪雪地帯であるため、冬になると、一面の銀世界が現れます。

白川郷では、冬季になると例年、合掌造りの民家のライトアップが施されます。しんしんと、降り積もる雪の中、漆黒の世闇を背景に雪に包まれた民家が浮かび上がる幻想的な景色は、私たちが想い描く「日本の昔話」の世界そのものです。

石川県金沢市にある兼六園は、日本三名園の一つで金沢市の特別名勝に指定されています。降り積もる雪の重みに耐える為、樹木には「雪吊り」が施されます。

雪化粧した美しい日本庭園の景色を眺めていると、まるで水墨画の世界に入り込んだような錯覚を感じることができるでしょう。