ヴェネツィアとは?
7世紀末から18世紀末いた1000年もの歴史を誇るヴェネツィア共和国の首都であったヴェネツィアの街並みは、中世の面影を色濃く残しています。迷路のように張り巡らされた運河は、街並みの美しさを引き立てています。
車の乗り入れが禁止されているヴェネツィアでは、現在でも船が公共交通手段として活躍しています。運河に浮かぶ無数ボートや水上バスは、日が暮れると街燈に照らされ、夜のヴェネツィアが持つ幻想的な雰囲気に華を添えています。
ヴェネツィアは、仮面舞踏会発祥の地でもあります。毎年春頃にヴェネツィア・カーニバルが開催され、街の中は、華やかな衣装と仮面をまとった人々で賑わいます。
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ヴェネツィア本島での見どころ
サン・マルコ広場
ドゥカーレ宮殿、サン・マルコ寺院、鐘楼などヴェネツィアを代表する歴史的建造物に囲まれたサン・マルコ広場は、ヴェネツィア観光における玄関口です。
「世界で最も美しい広場」とも称されるサン・マルコ広場は、夜になると日中とは異なる趣となります。数世紀もの間、人が歩き続けピカピカに磨き上げられた石畳の広場が、街燈の灯りをうっすらと映し出し、サン・マルコ広場は幻想的な雰囲気に包まれます。
サン・マルコ寺院
福音記者・聖マルコに捧げられたサン・マルコ寺院は、壮麗な外観で訪れる人を魅了します。金色のモザイク装飾が施された白亜のドーム形屋根は、見どころが集中するサン・マルコ広場でも格別の美しさで、訪れる者を圧倒します。
サン・マルコ寺院内部の豪華さは、思わず息を呑むほどです。金とガラスモザイクの装飾が施されたドーム状の天井と壁は、黄金色に輝いており、ヴェネツィア共和国が歩んできた煌びやかな歴史を物語っているかのようです。
ドゥカーレ宮殿
8世紀に築かれたドゥカーレ宮殿は、アーチ状の回廊を持つビザンツィンスタイルの建築物です。海洋都市国家であったヴェネツィア共和国の総督邸であったドゥカーレ宮殿は、イスラム建築の影響も受けており、建物の随所に緻密で繊細な装飾が施されています。
ドゥカーレ宮殿最大の見どころである「大評議の間」の豪華さは、ヴェネツィア共和国の富を象徴しています。天井に描かれたティントレットの傑作「天国」は、油絵としては世界一の大きさを誇ります。
カナル・グランデ
S字を描くように流れるカナル・グランデは、ヴェネツィア最大の運河です。
カナル・グランデには、ヴェネツィア市民の交通手段として欠かせない水上バス、小舟のほか、観光客を乗せたゴンドラが行き交っています。街の中を悠然と流れるカナル・グランデ、両岸に軒を連ねる風情ある建物、水上を行き交う無数の小舟が織りなす景色は、まるで海に浮かぶ宝石箱のようです。
リアルト橋
カナル・グランデに架かるリアルト橋は、16世紀に架けられたものです。「白い巨像」とも呼ばれるリアルト橋は、風情あるヴェネツィアの街並みに華を添えています。
ゴンドラ
運河の上を行き交う無数のゴンドラは、ヴェネツィアの風物詩でもあり、ヴェネツィア観光におけるハイライトとも言えます。現在のゴンドラは、観光用のものとなっていますが、かつては市民の交通手段として欠かせなかった重要な乗り物でした。
ため息の橋
ドゥカーレ宮殿と、牢獄を結ぶひときわ目立つ白い大理石の橋は、「ため息の橋」と呼ばれています。かつて、ドゥカーレ宮殿で有罪判決を受けた在任は、この橋を渡りながら牢獄へ向かい、橋の窓から美しいヴェネツィアの景色に別れを告げながらため息をついたことから「ため息の橋」と呼ばれるようになりました。
ヴェネツィアの歴史は古く、その起源は5世紀まで遡ります。アドリア海に面した干潟に築かれたヴェネツィアは、大小合わせて118もの島で構成されています。中世になると、ヴェネツィアは地中海貿易の交易地として発展し、海洋都市国家ヴェネツィア共和国の首都として煌びやかな歴史を歩んできました。