飛鳥大仏(飛鳥寺)
~日本最古の仏像、時の流れに思いを馳せる~
釈迦三尊像、救世観音、百済観音像(法隆寺)
~聖徳太子ゆかりの法隆寺で、たおやかな表情の仏像たち~
釈迦三尊像
法隆寺の本尊として金堂中の間に安置されている釈迦三尊像は、聖徳太子の等身像として作られたものだが、完成したのは太子の死後1年経った623(推古三十一)年である。作者は飛鳥仏と同じく、渡来系の仏師鞍作止利である。
救世観音
国宝観音菩薩立像(救世観音)は八角円堂で知られる夢殿のご本尊で秘仏として長い間人目ん触れず過ごしてきた仏像です。
飛鳥時代に造られた樟の木の一木造りです。像178.8cm、下地は漆を塗り、白土地に金箔を押している。保存もよく、いまなお金色燦然と、当初の漆箔が輝いています。
独特の体躯の造形を有し(体躯がやや扁平で、S字状のポーズ)、杏仁形(アーモンド形)の目や古式な微笑みをたたえる表情は神秘的で、手にはすべての願いがかなうという宝珠を持っています。
百済観音像
菩薩半跏像(中宮寺)
~世界三大微笑の一つに、癒される~
奈良大仏(東大寺)
~大仏の代名詞:奈良大仏の大きさに包まれる~
奈良大仏
阿修羅像(興福寺)
~多くの人を魅了する「阿修羅像」ファンクラブ会員数2500人以上~
薬師三尊像、聖観世音菩薩像(薬師寺)
薬師寺は「法相宗[ほっそうしゅう]」の大本山です。
天武天皇により発願(680)、持統天皇によって本尊開眼(697)、更に文武天皇の御代に至り、飛鳥の地において堂宇の完成を見ました。その後、平城遷都(710)に伴い現在地に移されたものです。(718)
現在は平成10年よりユネスコ世界遺産に登録されています。
薬師三尊像
金堂内の白大理石須弥檀[しゅみだん]上に、中央に薬師瑠璃光如来、向かって右に日光菩薩[にっこうぼさつ]、向かって左に月光菩薩[がっこうぼさつ]がお祀りされています。薬師三尊のおわします内陣は長和4年(1015)に撰述された薬師寺縁起で「瑪瑙[めのう]を以て鬘石となし、瑠璃[るり]を以て地となし之を敷く、黄金を以て縄となし、道を堺し蘇芳[すおう]を以て高欄[こうらん]をつくり紫檀[したん]を以て内陣天井障子となす」とあり、まばゆいばかりの様相でした。まさに浄瑠璃浄土の世界です。
聖観世音菩薩像
東院堂は、養老年間(717~724)に吉備内親王[きびないしんのう]が元明天皇[げんめいてんのう]の冥福を祈り、建立されました。奈良時代は現在地の東側に建てられていましたが、天禄4年(973)の火災で焼失しました。現在の建物は正面7間、側面4間の入母屋造本瓦葺で、弘安8年(1285)に南向きで再建されましたが、享保18年(1733)に西向きに変えられました。高い基檀の上に建つのは、水害・湿気を避けるためであり、鎌倉時代後期の和様仏堂の好例です。堂内には、白鳳仏を代表する国宝 聖観世音菩薩が安置され、その四方は鎌倉時代の四天王像が守護しています。
歴史あるアート作品に触れる
「お寺」を巡り、歴史あるアート作品である仏像の美しさに触れ、癒しを求める奈良の旅をご案内してきました。心惹かれる仏像はありましたでしょうか?この記事で興味を持たれた仏像があれば、是非、一度会いに行ってみて下さい。今の自分にヒントを与えてくれる何かが待っているかもしれません。
今回ご紹介した6か所のお寺は、こちらです。
飛鳥寺は、596年に蘇我馬子により建立された我が国最初の仏教寺院です。火災により当時の伽藍は残っておらず、現在の建物は江戸時代に建てられたものです。