ピークディストリクト国立公園
広大な敷地面積を誇るピークディストリクト国立公園では、場所によって景色が全く異なります。農耕地や牧草地に向かない地域は、ヒースと呼ばれる背の低い草が生い茂る荒地となっており、荒涼とした風景が広がっています。
むき出しの岩肌と、切り立った断崖、荒涼とした大地が織りなす景色からは、大自然の美しさと同時に畏怖さえも伝わってきます。
果てしなく続く丘陵地帯は地平線が見えるほど広大です。緑豊かな農耕地、石造りの散策道、空に浮かぶ白い雲が織りなす景色は、私たちが想い描くイギリスの原風景そのものです。
ヤギや羊などの動物たちが放牧されている牧草地を歩いているとは、まるで絵本の世界に迷い込んだような気分を覚えます。
夜になると、ピークディストリクト国立公園内では満天の星々が煌めき、夜空はまるでプラネタリウムのようになります。光り輝く宝石のような星々があまりに大きく見えるので、手を延ばすと星に手が届くような錯覚さえも感じます。
ホープバレー
ホープバレーは、ピークディストリクト国立公園の北部と中部の中間地帯に広がる丘陵地帯です。
なだらかな丘陵地帯、緑豊かな牧草地、美しい小川、風情ある石橋、延々と続くフットパス(散策路)が織りなす景色は、絵画のような素晴らしさです。
ホープバレーを散策していると、所々で美しい池を見かけることがあります。波一つない静かな水面が、鏡のように周囲の丘陵地帯を映し出し、神秘的な雰囲気を醸し出しています。
キャッスルトン
キャッスルトンは、ピークディストリクト国立公園の北部と中部の中間に位置する村です。
キャッスルトンの村の中では、メルヘンの世界のようです。石造りの可愛らしい家々が並ぶ細い路地は、そぞろ歩きにぴったりです。
チャッツワース・ハウス
チャッツワース・ハウスは、16世紀に建てられたカントリー・ハウス(貴族の邸宅)です。邸宅を取り囲む美しい景色、広大な敷地、壮麗な邸宅は、度々映画のロケ地としても使われています。
チャッツワース・ハウス内部の豪華さには思わずため息が出るほどです。豪華な家具、趣向が凝らされた調度品、美しい絵画コレクションは、中世のイギリス貴族社会の豊かさを物語っています。
ライム・パーク
ライム・パークは、16世紀に建設された貴族の邸宅です。壮麗な邸宅は、エリザベス朝様式、バロック様式が入り混じっており、圧倒的な存在感を放っています。
ライム・パーク敷地内からは、ムーアを挟んでイギリスを代表する大都市の一つ、マンチェスターを見渡すことができます。
豊かな自然にめぐまれたピークディストリクト国立公園は、なだらかな丘が果てしなく続く美しい国立公園です。