PART1:「モヤモヤ」には必ず原因がある
感情を科学的に読み解く
「モヤモヤ」は脳から変える!
■『こころのもやもやを脳のせいにしてラクになる方法』加藤俊徳(WAVE出版)
心が「モヤモヤ」を感じている時、実はあなたの脳は止まっているかもしれません。本書では人の悩みの原因を「脳」の働きとしており、こんな悩みの時、脳はどんなふうに止まっていて、どうすれば動かせるのかなどを解説しています。逆に言えば、脳を上手に活用できれば悩む必要もなくなるそう。あなたの心に居座っていたモヤモヤも、一旦その責任を脳におしつけて解消していきましょう!
最適な処方箋が見つかるかも!?
■『文学効能事典 あなたの悩みに効く小説』エラ・バーサド、スーザン・エルダキン 著、金原瑞人、石田文子 訳(フィルムアート社)
本書は、心や体の調子が悪い時に役立つ処方箋のようなもの。ただし薬の代わりに、その状況にぴったりな本を紹介してくれるのが特徴です。処方箋を出してもらえる症状は、例えば「鍵がなくて家に入れないとき」「着ていく服がないとき」といった日常のワンシーンから、「腰が痛いとき」「歯が痛いとき」など病院を訪れたほうがよい場面、「現状に満足できないとき」「孤独なとき」といった心の状態など。今のあなたの心に一番近い症状を見つけて、ぜひその本を手に取って見てください。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
PART2:常に他人を気にするのをやめよう
心がすっと軽くなる老子の言葉
■『人生に、上下も勝ち負けもありません 精神科医が教える老子の言葉』野村総一郎(文響社)
自分は醜く、あの人はキレイだ。あの人は仕事ができるが、自分はできない…といった凝り固まった考え方を忘れて、心に真っすぐ受け入れてみてほしい言葉があります。それは、中国の思想家・老子の言葉。2500年前から変わらない、「いつも自分と他人を比較してしまう」「上下関係を決めておきたくなる」「自分だけが損をしている気がする」といった人間の本質に、深く突き刺さるものばかりです。読み終えた時には、あなたの心はずっと軽くなっているはずです。
「自分って、あの人に比べて…」と考えてしまうあなたへ
■『劣等感がなくなる方法』加藤諦三(大和書房)
自分の「モヤモヤ」が誰かを見ているときに生まれると感じた時、その正体は劣等感かもしれません。劣等感とは、自分が他人よりも劣っていると感じる気持ちのこと。家庭や学校、職場、SNSなど、私たちは誰かと接することで常に自分と他人との違いを感じています。そんな中で時に生まれてしまうのが、劣等感です。本書では、劣等感をそもそもどんな心理状況で抱いてしまうのか、どうすれば抱かずにいられるのかを解説。自分に対する理解が深まる1冊です。
女性としての生き方をつづるエッセイ
■『自分と他人の許し方、あるいは愛し方』三砂ちづる(ミシマ社)
本書は、日本の疫学者である三砂ちづるさんが人生をつづったエッセイ作品。女性が恋愛や結婚、出産、更年期と、年を重ねて生きていく中で、生や死、性などについて考えていくストーリーなのですが、彼女はそれを「喜び」として描きます。「親になることとは」「男女とは」「献身する相手がいるということとは」など、どの女性の胸にもしみる考え方の一つが示され、「モヤモヤ」に至らない心の在り方のヒントを教えてくれますよ。
PART3:強い思い込みが、あなた本来の力を抑えている
禅の教えを通して、悩みや不安をなくそう
■『心配事の9割は起こらない:減らす、手放す、忘れる――禅の教え』枡野俊明(三笠書房)
著者は、禅僧や大学教授、庭園デザイナーとしても活躍する枡野俊明さん。禅僧として数々の相談を受けて来た中で、その不安や悩みの多くは、ほとんどが思い込みや勘違い、取り越し苦労にすぎなかったことが分かってきたそう。余計な不安や悩みを抱えないために何が大切なのか、いわば「人生のコツ」をつづったのが本書です。禅の教えに絡めながら、分かりやすくシンプルな生き方を説いてくれます。
我慢しない生き方で心を楽に
■『斎藤一人 我慢しない生き方』斎藤一人、舛岡はなゑ(ぴあ)
モヤモヤしている、辛さを感じているという方は、何かに我慢しているのかもしれません。本書は、実業家の斎藤一人さんと、その弟子舛岡はなゑさんによる生き方を説く本です。2人は「我慢」という言葉が嫌いで、我慢をせずに生きること、成功することを追求してきました。その過程で培った、我慢しないための対処法や体験談を紹介。我慢から逃れて幸せを手にするための方法が書かれています。
ぜんぶ捨てることで人生がより豊かに
■『ぜんぶ、すてれば』中野善壽(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
日本の実業家・中野善壽さんの話を聞き、その内容をまとめた1冊です。不確実で厳しい今の世の中、どうやって生きていけばいいのか?と言う問いに、中野さんは「何も、必要ありません。ぜんぶ、捨てればいいんです」と答えます。その言葉の通り、中野さんは普段何もない生活を送っているそうで…。人生をより楽しむためのヒントが満載です。
PART4:自分に自信を持って現状を変えていこう
安定したメンタルを維持するためには
■『百年メンタル~心の調子をキープする言葉の取扱説明書』飯山晄朗(大和書房)
モヤモヤしたり悩んだりせず、安定した心を手に入れるためには、どんなことを心がければよいのでしょうか。その問いに答えてくれるのが、金メダリストを育てたこともあるメンタルコーチが手がけた本書です。メンタルをコントロールするための原則から、言葉遣いを変えるという具体的な方法まで、強いメンタルを手に入れる方法を解説してくれます。安定した心を得たい方は必見です。
自己肯定感を高めるための実践法
■『「自己肯定感低めの人」のための本』山根洋士(アスコム)
人から評価される時や失敗続きの時など、「モヤモヤ」とした感情が沸き起こってくるのを感じたことはありませんか?それは、自分への自己肯定感が低く、すでに「心のクセ」になってしまっているせいかもしれない、と本書は説きます。無意識下で思い込んでいるため、まずはそれがどんなものかを発見し、なおしていく「エクササイズ」が必要なのだそう。心を柔軟にし、自分自身を受け入れられる方法を実践的に学べる1冊です。
周りの目が気になるあなたへ
■『嫌いな人がいる人へ 自分を知って生きやすくなるメントレ』
周りの目を気にしてしまう自分や、自分のことが嫌いな自分を、少しでも変えたい!と思ったら、ぜひ本書を手に取ってみてください。著者はメンタルトレーナーの古山有則さん。今どんな状況・状態でも全員に価値があるとし、自分と向き合うための方法や自信の持ち方、コミュニケーションの方法などをジャンルごとに解説しています。自分を顧みるのを手伝い、冷静にしてくれる1冊です。
PART5:自分の気持ちを解放しよう
頭の中を言葉で表現する方法
■『頭の中を「言葉」にしてうまく伝える。』山口謠司(ワニブックス)
「モヤモヤ」は、言葉にできないからこそ表現が難しい感情です。そこで大切なのは、頭の中を整理してから言語化すること。本書では、「可視化」「言語化」「伝え方」を3つのポイントとして、「自分の考えを言葉にして、うまく伝えるシンプルな技」を丁寧に解説しています。言いたいことを文章でも会話でもしっかり伝えられるようになれば、輪郭のなかった自分の気持ちも分かってくるはずです。
あなたの気持ちに当てはまる言葉は?
■『気持ちを表すことばの辞典』飯間浩明(ナツメ社)
日本語の中には、私たちの感情を表現するために多種多様な言葉があります。本書では、会話中はあまり使われない、小説や歌詞などにも登場するさまざまな言葉を網羅。「感情のことば」「行動のことば」「体のことば」とテーマごとに厳選しており、自分の気持ちに近いところから、その気持ちに合った言葉を探すことができます。やさしいタッチの挿絵とともに、あなたの気持ちを言い表すぴったりな言葉を探してみてくださいね。
かつて押し込めていた夢を追いかける
■『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』ジュリア・キャメロン 著、菅靖彦 訳(サンマーク出版)
自分の気持ちが凝り固まって、うまく出て来てくれない時には、昔やりたかったことを思い出してみるのもおすすめです。本書では、かつてやりたかったのに挫折した方、できるはずないとあきらめた方に向けて、「ずっとやりたかった」創造的な生き方を実現するための具体的方法論を解説。今からでも挑戦してみたいという方にぴったりな1冊です。
■『「感情」の解剖図鑑: 仕事もプライベートも充実させる、心の操り方』苫米地 英人(誠文堂新光社)
自分の感情がなぜ、どんなふうに生まれるのか考えたことはありますか?本書では、「幸福」「名誉心」「期待」「怒り」「不安」「緊張」といった感情について、脳科学・社会学・人類学など様々な観点から解説。そのうえで、感情を自らコントロールするための方法を紹介しています。自分自身について深く知ることにも繋がる1冊です。