世界的な画家の人生に、想いを馳せてみませんか
その有名な絵画の世界に、画家たちの人生や考え方を知ることから、鑑賞のアプローチしてみませんか。
画家の生き方を知ると、作品鑑賞の味わいも一層深まる
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
「画家の生涯」を描いた、おすすめの小説
フィンセント・ファン・ゴッホ
「たゆたえども沈まず」著者:原田マハ
ポール・ゴーギャン
「月と六ペンス」著者:サマセット・モーム
「月と六ペンス」は、イギリス文学を代表する小説家、サマセット・モーム(1874‐1965)の代表作。作家である「私」の視点を通して、ゴーギャン(1848 -1903)をモデルとした男性、チャールズ・ストリックランドの生涯を描きます。
証券会社で働いていたストリックランドは、家族を捨て、仕事を捨て、画家を目指し、最後は南太平洋の島で人生を終えます。美を追求し続けたストリックランドはハンセン病に侵され、失明し、それでもなお、芸術を渇望していくのです。
幸せとはなにか、芸術とはなにかということを考えさせてくれる1冊。
画家が愛した「食事」のエピソードから、素顔に迫る
クロード・モネ
「モネ 庭とレシピ」著者:林綾野
「モネ 庭とレシピ」では、モネのジベルニーの家、庭の様子、そして彼の作品などを紹介。
そして見応えがあるのが、モネが残したレシピノートから再現された料理の数々です。ネギとジャガイモのスープ、農家風ニンジン、ポークチョップのフォワイヨ風といった料理のほか、栗のガトー、グリーンケーキといったデザートも*
モネのこだわりを持った暮らし、そして彩り豊かな食卓を知ることができますよ。
フィンセント・ファン・ゴッホ
「ゴッホ 旅とレシピ」著者:林綾野
ゴッホがどこに住み、なにを食べていたか、美しい写真とともに教えてくれるユニークな1冊です。ゴッホの絵を配しながら、カニのクロケット、タルトタタン、チコリのグラタンなど26点ものレシピが載せられています。
オランダやイギリス、ベルギー、パリ、南フランスなど、ゴッホと一緒に旅をしている気分が味わえます。さらりと読めるので、ゴッホにあまり関心のなかった人にもおすすめです。
ヨハネス・フェルメール
「フェルメールの食卓」著者:林綾野
こちらの本の表紙の作品「ミルクを注ぐ女」など、窓から部屋に差し込む光の描写で世界中の人々を魅了する、ヨハネス・フェルメール(1632 -1675)。
フェルメールの人生の歩みや当時のオランダの状況や暮らしぶりなどを通して、フェルメールと彼が生きたその時代を知ることができる1冊です。
17世紀に出版された本をヒントに、牡蠣のシチュー、ひき肉のローストレモンソース添え、パンプディングといったレシピを再現しています。さらに、ヘーリングの燻製プレート、マスタードスープなど現代オランダのレシピも11品も紹介。
豊かなオランダの食文化に心がときめきます。
「人の証言や手紙の記録」から、画家の人生を浮き彫りに
パブロ・ピカソ
「青春ピカソ」著者:岡本 太郎
パブロ・ピカソ(1881-1973)と、日本を代表する芸術家・岡本太郎(1911-1996)。実は、接点があったことをご存じでしょうか。
岡本太郎はフランス留学時の1937年、パリ万国博覧会のスペイン館で、ピカソの大作「ゲルニカ」と出会い、大きな衝撃を受けます。そして、岡本太郎の創作に大きな影響を与えることとなるのです。本書では、芸術の革命思想を持つ岡本太郎ならではの視点で捉えられたピカソの姿、そしてピカソ絵画が描かれます。
両者は友人関係ではなかったそうですが、岡本太郎は自分の心をとらえたピカソに会いにアトリエを訪ね、ピカソ本人との対話を叶えています。その時の様子も紹介されています。
「マイ・グランパパ ピカソ」著者:マリーナ・ピカソ
天才芸術家・ピカソの孤独と、その人生の周りにいる人たちとの愛の葛藤について考えさせられる1冊。
誰もが知る巨匠であるピカソですが、激しい気性の持ち主。本書は、孫娘マリーナ・ピカソから見た、ピカソの姿がわかる回顧録です。
マリーナの家族を、ピカソは徹底的に拒絶。ピカソの埋葬二日後に、最愛の兄が自殺を図ったことは、マリーナの心を決定的に打ちのめすことになりました。その後、14年にもおよぶカウンセリングで心を取り戻す軌跡が綴られています。
アンリ・マティス
「マティス 画家のノート」著者:二見 史郎
絵画だけではなく、彫刻や切り絵など、多彩な作品を手掛けたマティス(1869-1954)。この本は、マティスのインタビューや「ジャズ」や「ダンス」についての手紙、デッサンや色彩の覚書、対話など、マティスの言葉を集めて作られたもの。実に幅広い事柄について語られています。
寡黙で知られたマティスの心の内をリアルに読み解くことができる1冊です。
絵でわかりやすく、画家の人生を紹介する本
フリーダ・カーロ
「わたしはフリーダ・カーロ:絵でたどるその人生」著者:マリア・ヘッセ
20世紀を代表するメキシコの女流作家、フリーダ・カーロ(1907-1954)。眉毛に特徴のある自画像を数多く残したことでも知られていますよね。
本書では彼女の波乱に満ちた人生を、マリア・ヘッセさんのイラストで描いています。
生まれつきの障害や、二度の事故、画家であるディエゴ・リベラとの結婚、そして事故に起因する流産、トロツキーやイサムノグチとの恋など、ドラマチックな人生に立ち向かい、傑作を生みだした人生は実に魅力的。フリーダの絵を見に行きたくなりますよ。
アンリ・ルソー
「アンリ・ルソー」著者:ミシェル・マーケル/イラスト:アマンダ・ホール
フランスの素朴派の画家として知られるアンリ・ルソー(1844-1910)。
ずっと画家になりたかったルソーは、40歳を超えて、独学で絵を描き始めます。評論家たちはルソーの絵酷評し続けましたが、ルソーはめげることなく、自分自身の道を歩き続けます。
植物や動物を愛し、シンプルに、描きたいように描き続けたルソーはやがて、ピカソに認められます。
この絵本は幻想的な絵を描くルソーの絵に似たタッチのイラストで綴られており、子どもと一緒に読むのもおすすめ。
子どもが関心を持ったら、本物のルソーの絵を見に、美術館に行ってみるといいですね。絵本のような世界に子供たちもきっと、わくわくしてくれますよ。
「たゆたえども沈まず」は作家であり、キュレーターでもある、原田マハ氏のフィクション小説。フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)とその弟のテオが主人公です。
時は1886年。パリで活躍する林忠正という美術商との出会いで、売れない画家であったフィンセント・ファン・ゴッホの運命が大きく変わり始めます。画家の兄を支える弟テオと、林の片腕の加納重吉の4人が織りなす物語。史実と想像を交えながら描かれており、ゴッホの人生が鮮やかに浮かび上がってきます。