魅力満載の舞台芸術!「ミュージカル」と「オペラ」を楽しもう!
出典: ときには、ワンランク上の大人の嗜みとして、「舞台」の魅力に触れてみませんか。“舞台を観る”というと、ニューヨーク、ロンドンなど、エンターテイメントの本場をイメージしがちですが、実は日本でも、毎日のように公演されていますよ。
「舞台」と一口に言っても、オペラ、オペレッタ、ミュージカル、バレエや歌舞伎などの古典芸能など……多様な形態がありますが、今回は二つをピックアップ。
“至高のエンターテイメント”とも言われる「ミュージカル」。そして、“最高の舞台芸術”と称される「オペラ」の魅力・楽しみ方をご紹介します。
出典: 「ミュージカル」はトップ俳優を多く輩出していることもあって、皆さんにもお馴染みかもしれませんが、圧倒的な美声とパフォーマンスなど…本質的な良さを改めて感じてみてください*
記事の最後には、初心者でも安心して劇場で過ごせる「観劇マナー」ガイド付き。
これまで「ちょっと敷居が高いかも…」と躊躇しがちだった舞台を、グッと身近に感じて楽しんでみてはいかがでしょう?
*「観劇ガイド ~歌舞伎編~」もあります。あわせてどうぞ。
いま世界が注目する舞台芸術のひとつとなっている「歌舞伎」。豪華な舞台装置に、絢爛な衣裳、そして情緒豊かな演目をより印象的に演じる歌舞伎役者たち――。そんな、観る者の心を虜にする要素が詰まっている伝統芸能です。今回の「観劇ガイド」では、日本が世界に誇る「歌舞伎」を取り上げます。「敷居が高い世界」と躊躇する必要はありません。喜怒哀楽など人間の本質を突き、心豊かにする「歌舞伎」の世界を、大人の嗜みとして楽しんでみませんか?
至高のエンターテイメント!「ミュージカル」観劇ガイド
出典: アメリカで発祥したミュージカルの歴史は、1927年にニューヨーク・ブロードウェイで上演された「ショウボート」が始まりといわれています。その後、数々の名作ミュージカルが生まれ、上演されてきました。
台詞とともに美しい旋律の楽曲にのせた歌唱、迫力のあるしなやかなダンス、一糸乱れぬアンサンブルが楽しめる舞台は、まさしく「最高のエンターテイメントショー」といってもよいでしょう。
また、ストーリーや登場人物の喜怒哀楽を分かりやすく表現した構成と演出で、観客の心を鷲づかみに。舞台と客席とが一体になるようなライブ感が、ミュージカルの最大の魅力です。
「オペラ座の怪人」(1976年初演/イギリス・ランカスター)*ケン・ヒル版
出典: パリ・オペラ座を舞台にした「オペラの怪人」は、“ミュージカル界最高峰のミュージカル”として、ミュージカル史を大きく塗り替えたロンドン発のミュージカル作品。ロンドンでの初演から間もなくブロードウェイでの上演も決まり、現在もロングランを記録する人気演目です。
圧倒的なストーリー展開と演出、キャストの技量と厚みのあるコーラス、一糸乱れぬダンスで、華やかなパリ・オペラ座を再現。そして、登場人物の心情を丁寧に表現した美しいストーリーは、初心者必見のミュージカル代表作品です。
「レ・ミゼラブル」(1985年初演/イギリス・ロンドン)
出典: 1985年にロンドンで初演された「レ・ミゼラブル」は、ヴィクトル・ユゴー作「あゝ、無情」を原作としたミュージカルです。ドラマティックな脚色を加えた臨場感あふれる美しい舞台は、ミュージカル史に残る名作といえるでしょう。
日本でも1987年に初上演されて以来、何度もロングラン公演になる大人気の演目。ファンからは、「レミゼ」の愛称で親しまれています。再演のたびに公開オーディションでキャストが選考されることも有名で、実力のある俳優陣によるハイクオリティーな舞台が上演されています。
「エリザベート」(1992年初演/オーストリア・ウィーン)
出典: 音楽の都・ウィーンで生まれたミュージカルの代表作として挙げられる、「エリザベート」。1996年に宝塚歌劇団で初演されて以来、ミュージカルの人気演目に常に選ばれるほど愛され続けているミュージカルのひとつです。2000年以降は、ミュージカルの聖地「帝国劇場」でも上演されており、上演のたびにチケット入手が難しい公演となっています。
美しい衣装、重厚な歌唱とコーラス、美しい旋律の楽曲など、近年のミュージカル代表作として人気が高く、ミュージカル観劇初心者の方にぜひ観ていただきたいミュージカルです。
早速観たくなったあなたへ*おすすめの『劇場』『劇団』をご紹介
100年以上の歴史を誇る『帝国劇場』@東京・丸の内
出典: ニューヨークのブロードウェイをはじめとする、世界各都市で上演されているミュージカルですが、
日本もまた、ミュージカル大国なんです。
初心者さんにおすすめしたいのは、100年以上の歴史を誇る『帝国劇場』です。一年を通して、さまざまなミュージカルの舞台が上演されています。
『帝国劇場』の歴史を紐解くと、伊藤博文、渋沢栄一、西園寺公望、坪内逍遥ら、日本の近代化に貢献した偉人たちの「世界に誇れる劇場をつくろう」という情熱から誕生した経緯があります。そして1911年の誕生以来、戦後に「屋根の上のヴァイオリン弾」「レ・ミゼラブル」「ラ・マンチャの男」など、数々の傑作の舞台となりました。まさしく、日本ミュージカルの殿堂です。
出典: 続いて、『劇団』をご紹介。
まず、初心者さんにおすすめしたいのが、ハイクオリティーのミュージカルを上演し続けている『劇団四季』です。歌唱、ダンス、芝居すべてにおいてトップレベルの俳優陣が最高の舞台を作り上げている、日本屈指のミュージカル劇団。
ブロードウェイミュージカルの名作をはじめ、「ライオンキング」や「リトルマーメイド」、「美女と野獣」など人気のディズニーミュージカルも多く上演しており、子どもからお年寄りまで、幅広いファンから支持されています。
100年以上の歴史を誇る麗しき男役の世界!『宝塚歌劇団』
出典: 1913年に設立された『宝塚歌劇団』も、5つの組が一年を通してミュージカルの舞台を上演しています。兵庫県宝塚市が本拠地ですが、東京にも専用劇場も構えています。海外で人気を博したミュージカルを国内初上演することも多く、日本ミュージカル界に確固たる地位を築いています。
宝塚歌劇団の最大の特徴は、団員がすべて女性であること。そのため、ミュージカルの男性役を「男役」と呼ばれる女性が演じており、美しき男性像を体現化した舞台は、「夢の世界」とも称されています。
ミュージカルの基礎ともなっているオペラ・オペレッタの歴史は古く、17世紀のイタリアに遡るとされています。もちろん、マイクもない時代だったため、声を豊かに響かせる独特の発声方法が確立され、音楽と歌唱のみで物語をすすめるオペラが生み出されました。19世紀に入ると、対話式セリフを盛り込んだオペレッタ(軽歌劇)が登場し、後のミュージカルへと発展していくことになります。
世界各国に歴史あるオペラハウスで上演されるオペラは、舞台芸術の中でも最高峰といわれる格式と歴史があります。
出典: 現存するオペラハウスのなかには18~19世紀に建築されたものもあり、建造物としても歴史的価値も高いことが特徴です。オペラ座の内装は、当時の技術を駆使して古き時代の華やかさと美しさを反映した豪華な装飾が施されており、一歩入った瞬間から別世界の空間に入り込んだ気分になります。
2階席以上はボックス席になっていることも多く、ゆったりとオペラを鑑賞することができるようになっています。
出典: オペラの魅力は、なんといっても、フルオーケストラによる生演奏!上演中は、舞台前に設けられたオーケストラの生演奏にのせて、出演者の圧倒的な美声が響き渡ります。臨場感あふれるオーケストラ演奏による、オペラがさらに情緒的に盛り上がっていく演出もお見事。
オペラは、一流歌手の圧倒的な美声と豊かな音色のオーケストラの「失敗が許されない、一発勝負の舞台」。だからこそ、観客はより大きな感動に心を揺さぶられるのでしょう。
オペラの代表作は、有名な音楽家が手がけたものも多数。そのため、誰もが一度は聞いたことのある名曲が劇中で流れることもしばしばありますよ。
・モーツァルト作 「フィガロの結婚」、「魔笛」
・ワーグナー作 「ローエングリン」
・プッチーニ作 「トゥーランドット」、「蝶々夫人」
・ロッシーニ作 「セルビアの理髪師」
・ヴェルッディ作 「椿姫」
・ビゼー作 「カルメン」
・オッフェンバック作「天国と地獄」 ※オペレッタ
いずれの演目も、オペラ歌手の圧倒的な美声が響く素晴らしい演目です。
ただし、オペラは日本語ではなく原語で上演されるため、観劇前に演目のあらすじを知っておくようにしましょう。登場人物やストーリー展開が分かっていると、オペラをより楽しむことができます。
早速観たくなったあなたへ*おすすめの『劇場』をご紹介
日本唯一のオペラ専用劇場がある『新国立劇場』@東京・初台
出典: 初心者さんには、ぜひ最高レベルの音響設計が施されている『新国立劇場』をおすすめします。実はオペラ専用劇場「オペラパレス」を、日本で唯一有する劇場なのです。
オペラ歌手の声が理想的に響く設計となっており、まるで楽器のような空間。魂に響き渡るような、オペラの神髄を感じ取ることができるでしょう。
初めてでも安心!「ミュージカル」「オペラ」観劇時のマナー
出典: 「ミュージカル」、「オペラ」観劇に正式なドレスコードはありませんが、せっかく非日常的な空間に行くのですから、いつもよりもオシャレをして劇場に行ってみましょう。劇場には、シンプルでありながらも「小洒落たオシャレ」をしている方が多いですよ。
「ミュージカル」観劇では比較的カジュアルな服装の方も多いですが、「オペラ」観劇ではセミフォーマル程度のドレスアップをしてみましょう。
髪型はボリュームのあるアップスタイルや帽子、大きなヘアアクセサリーなどはせず、後方席の方の視界を遮ることないように配慮したヘアスタイルを心掛けましょう。
出典: 劇場での立ち振る舞いに特別なルールはありませんが、上演中に大声で話したり、座席から前のめりになるなど、周囲の方が不快に思うような振る舞いは控えるようにしましょう。キャストの表情などはっきりと見たい場合や舞台から遠い席の場合は、劇場用のオペラグラスを準備しておくのがおすすめ。
また、劇場にスマホは持ち込むことができますが、「上演中は電源を切る」、「上演中の撮影や録音をしない」など、最低限のマナーは徹底して守ることが大切です。圧倒的な美声とパフォーマンスで繰り広げられる舞台の世界に、思いっきり浸ってみましょう。
出典: 「ミュージカル」の場合は2部構成、「オペラ」によっては3部構成になっている場合もあり、必ず幕間の休憩時間(インターバル)が設けられています。休憩時間は劇場内で自由に過ごすことができるので、座席はもちろん、ロビーでドリンクや軽食を楽しみながら寛いで過ごすことができます。劇場によっては、ロビーでワインを楽しむこともできることも…!
優雅な時を過ごしながら舞台の世界を楽しめるのも、舞台観劇の醍醐味ですね。
まとめ:「ミュージカル」と「オペラ」の異なる魅力を感じてみよう
出典: 初心者の方にとっては似ているように感じられる「ミュージカル」と「オペラ」も、一度観劇するとその魅力の違いは一目瞭然!ゴージャスな劇場を前にすると一瞬躊躇してしまうこともありますが、思い切って劇場に足を踏み入れてみると、そこは外界とは異なる非日常の世界が広がります。
まずは、気軽に楽しめる「ミュージカル」から観劇して、舞台の世界を身近に感じてみてはいかがでしょう。その後に、奥深い「オペラ」の世界にじっくり入っていくのもおすすめです。
ときには、ワンランク上の大人の嗜みとして、「舞台」の魅力に触れてみませんか。“舞台を観る”というと、ニューヨーク、ロンドンなど、エンターテイメントの本場をイメージしがちですが、実は日本でも、毎日のように公演されていますよ。
「舞台」と一口に言っても、オペラ、オペレッタ、ミュージカル、バレエや歌舞伎などの古典芸能など……多様な形態がありますが、今回は二つをピックアップ。
“至高のエンターテイメント”とも言われる「ミュージカル」。そして、“最高の舞台芸術”と称される「オペラ」の魅力・楽しみ方をご紹介します。