日本のデザイナーが手がけた絵本たち
「ぐるんぱのようちえん」 西内 ミナミ (著) 堀内 誠一 (絵) 福音館書店
雑誌「an・an」や「POPEYE」「BRUTUS」などのロゴデザインを手がけたことでも知られる日本を代表するグラフィックデザイナー堀内 誠一さんの絵本作品は、現在でもロングセラーとして愛されている作品が沢山あります。同作者による「たろうのおでかけ」「くろうまブランキー」など、親子(ややもすると祖父母も含めて)数世代で親しんだ方も多いのでは。
こちらの「ぐるんぱのようちえん」では、引きこもるようにして暮らしていた象のぐるんぱが社会に出て働き、自分の居場所を見つけるまでが描かれます。見開きの左側に働く様子が、右側にはしょんぼり去っていくぐるんぱの様子が描かれる、という繰り返しのパターンは、こどもにもわかりやすくストーリーを伝えてくれます。
「はいくないきもの」 谷川俊太郎 (著) 皆川明 (絵) クレヨンハウス
「ぬりえ の 赤ずきん、くるみ割り人形、不思議の国のアリス」 渡邉 良重 (著) 安藤 隆 (著) リトル・モア
「立体で見る 星の本」 杉浦康平(著) 北村正利(著) 福音館書店
「いろいろバス」 tupera tupera(著) 大日本図書
世界のデザイナーズ絵本
「あおくんときいろちゃん」 レオ・レオーニ (著) 藤田 圭雄 (訳) 至光社
「あかいふうせん」 イエラ・マリ (著) ほるぷ出版
イエラ・マリはイタリアのデザイナー。こちらの「あかいふうせん」は字のない絵本。シンプルな絵から伝わる情報以上の斬新な感性&メッセージ性に驚かされます。シンプルを極めた素敵な表紙絵は、お部屋に飾っておきたくなる可愛らしさ。
絵本作家以外の職を持つ著者が手がけた絵本には、それぞれ独自の色が出ます。なんといっても情報を伝えるプロであるデザイナーが手がけた絵本からは、デザインのエッセンスが読み取れそうです。
ポスターのようなキリリと締まった紙面や、意外性のある演出、洗練された装丁など、見るべきポイントも変わってきそうですね。では、さっそくデザイナーが手がけた絵本たちをみていきましょう。