「越後妻有(えちごつまり)」ってどんなところ?
「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」とは
農業を通して大地とかかわってきた「里山」の暮らしが今も豊かに残っている越後妻有で、「人間は自然に内包される」を基本理念としたアートを道しるべに里山を巡る新しい旅は、アートによる地域づくりの先進事例として、国内外から注目を集めています。
6つのエリアで楽しめる約200のアート作品は圧巻
見逃せない「秋会期」の見どころをチェック!
今年は、
10月28日(土)29(日)、
11月3日(金祝)、4日(土)、5日(日)、11日(土)、12日(日)の7日間です。
はじめて訪れる方におすすめのエリアと主要作品をご紹介するので、参考にしてみてくださいね。
《十日町エリア》まずはここからスタート!
芸術祭の情報をチェックできる「越後妻有里山現代美術館[キナーレ]」
見た目は普通のトンネルですが、実は、人がちょうど通れるほどの高さになっています。遠近法が巧みに計算されたたアート作品を、体で体感してみて。
お子さまも一緒に楽しめる「絵本と木の実の美術館」
絵本作家・田島征三さんの作品。廃校になった真田小学校がこの作品の舞台。実在する最後の生徒3人が主人公となり、空間を使った絵本のように構成されています。
11月11日(土)18:00~20:30には、「ナイトミュージアム」を開催!光や音の演出に加え、「おせなかさん」に扮した子どもたちが、夜の空間絵本を案内してくれます。
人気作品が特別公開「最後の教室」
教室だった空間には、「人間の不在」をテーマにした作品が並びます。かつて子どもたちの声が響いていた教室に思いをはせながら鑑賞してみて。
高く積み上げられた椅子や机。今は使われることのなく、少し切ない気持ちになってしまいますが、ぼんやりと射す光に、未来への希望も感じます。
《松代エリア》自然と融合した野外作品がたくさん
自然に溶け込むダイナミックな造形美 草間彌生「花咲ける妻有」
数多くの野外彫刻を手がけてきた草間彌生さんが「私のお気に入りのナンバーワン」と語るこちらの作品。自然豊かな松代の景色に溶け込む、ダイナミックな姿は必見です。
目の前で作品鑑賞をするのはもちろん、「まつだい駅」のホームからそびえる姿を鑑賞するのも◎鮮やかな造形はどこから見ても生命力にあふれています。
幾重もの仕掛けが重なる壮大なアート作品 イリヤ&エミリア・カバコフ「棚田」
越後妻有を象徴する「棚田」を作品の一部として作られた作品。
棚田に配置されている彫刻は農作業をする人々の姿をかたどっていて、手前にぶら下がっているテキストは伝統的な稲作の情景を詠んだ「詩」になっています。展望台となっているバルコニーから見ると、詩と風景、彫刻作品が融合して1つの作品になる感動をぜひ体感して。
宮沢賢治の名作に思いをはせる 白井美穂「西洋料理店 山猫軒」
色鮮やかな8枚の扉が空間を区切る不思議な作品。実は、宮沢賢治の名作『注文の多い料理店』を具現化したもの。
客に対する注文の言葉がつづられた扉をくぐると、物語の世界に迷い込んだような気になります。
大迫力の色鉛筆を見上げる パスカル・マルティン・タイユー「リバース・シティー」
太い柱に吊るされた大きな鉛筆は存在感たっぷり。色とりどり、長さも違う鉛筆は、よく見ると世界の国々の名前が書かれています。
作品を下から見ると、さらに迫力満点!色んな角度から、アートな世界を感じてみて。
棚田を眺めながらほっとひと息「越後まつだい里山食堂」
カフェタイムには、オリジナルのスイーツも人気。鏡張りのテーブルに映る空など、フォトジェニックな写真を撮るのも忘れずに。
- 住所
- 十日町市松代3743-1 まつだい農舞台 2F
- 営業時間
- [月]
10:00 - 16:30
[火]
定休日
[水]
定休日
[木]
10:00 - 16:30
[金]
10:00 - 16:30
[土]
10:00 - 16:30
[日]
10:00 - 16:30
■ 営業時間
ランチタイム 11:00~14:00(L.O)
ティータイム 10:00~16:30(L.O)
■ 定休日
「大地の芸術祭」期間中は無休
- 定休日
- 火曜日、水曜日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
《中里エリア》自然を通して新しい発見を
自然の偉大さを感じる 内海昭子「たくさんの失われた窓のために」
風を受けて揺れるカーテンを見ていると、里山の偉大さや美しさがよりいっそう際立ちます。
ロンドンと妻有を繋ぐ リチャード・ウィルソン「日本に向けて北を定めよ(74°33’2”)」
見えない人の気配を感じて アン・ハミルトン「Air for Everyone(エアーフォーエブリワン)」
かつて板金屋が暮らしていた空家に、ベルやベルを空に飛ばすための不思議な道具をつくっている職人を想定した仕事場を創った作品。ベルの音で集落と家をつなぎ、見えない人々の気配を感じさせるインスタレーションです。
芸術祭の余韻を楽しむ「宿泊施設」も要チェック
アート作品に泊まれる貴重な体験「光の家」
「光」をコンセプトにした作品で知られる世界的なアーティスト、ジェームズ・タレル氏の作品。幻想的な光に体が包み込まれるような感覚になる作品ですが、鑑賞はもちろん、宿泊できる施設としても人気です。
「光の館」の特徴は、屋根がスライドして天井が開くということ。四角く切り取られた窓から見える空は、さまざまな色や表情を見せてくれます。空気の澄んだこの地域ならではの、美しい空を感じてみて。
幻想的な雰囲気を醸し出しているのは、なんと浴室。湯船に身体をゆだねると、まるで別世界のような光に包まれます。
電話番号/ 025-761-1090
廃校になった学校を再利用!「三省ハウス」
1958年に建てられて以来、大切に守られてきた木造校舎が、宿泊施設として生まれ変わった「三省ハウス(さんしょうはうす)」。かつて教室だった空間に、ベッドや食堂が設けられています。
小学生の頃を思い出すような食堂。みんなでわいわいと食卓を囲み、宿泊者の方との交流できるのも、三省ハウスの魅力です。
三省ハウスの楽しみのひとつは、集落のお母さんたちが愛情を込めて作ってくれる、越後松之山の家庭料理。地元で採れた里山の恵みに、お腹も心も満たされます。
電話番号/ 025-596-3854
はじめて訪れる方はバスツアーもおすすめ♪
「大地の芸術祭の里 日本三大渓谷清津峡の紅葉と絵本と列車をめぐる旅」日帰りバスツアー
この秋は、ちょっと足を伸ばして自然の中のアートに癒されて♪
都会では体験することのできない自然の雄大さや、息を飲むようなアート作品の数々に感動すること間違いなし。
秋の旅行を考えている方は、ぜひ足を伸ばして訪れてみてくださいね。
シ・ハイ(施海)「森林梦境 森の夢」
制作年:2015 ※公開終了