大事なことを教えてくれる、絵本作品をご紹介
「あおくんときいろちゃん」
「あおくんときいろちゃん」1959年(日本語版は1967年:至光社)
レオ=レオニのデビュー作となったこちらの絵本はレオニが孫のために描いた絵本です。
あおくんときいろちゃんは親友同士。ある日ハグをしたらみどりになってしまって・・・色だけの紙面から、賑やかな声が聞こえてくるよう。シンプルな形、シンプルないろが奏でるシンプルなストーリーは、愛とは何か?という哲学を教えてくれます。
※筆者撮影
「スイミー」
レオ・レオニの著作の中でも特に人気なのが「スイミー」。1963年出版(日本語版は1969年:好学社)
訳は谷川俊太郎さん。
数々の権威ある賞を総なめにしました。
仲間の赤い魚たちの中で、一匹だけ黒いスイミーが、冒険を経て大活躍するお話。スイミーの目に映る世界の美しさ、恐ろしい現実に対抗する知恵など、子供に聞かせたいポイントがいくつもあります。
レースのわかめやスタンプされた魚たち、様々な技法で描き分けられたユーモラスな背景なども見応えがありますよ。
※筆者撮影
「フレデリック」
こちらは「フレデリック」。1967年出版(日本語版は1969年:好学社)
まきばの近くの石垣に住む5匹ののねずみたち。その中の一匹がフレデリックです。人間のいない牧場は麦一つなく、4匹のねずみは食料を蓄えるのですが、フレデリックが集めたのは「いろ」や「ことば」・・・厳しい冬の最中、食料も乏しく寒さの厳しい中、フレデリックの集めたものたちが披露されます。
作中の詩が素敵です。生活に本当に必要なものとは何か、そのヒントをくれる、眠たげな眼のフレデリックが愛おしい一冊です。
※筆者撮影(左はペーパーバックの英語版)
「アレクサンダとぜんまいねずみ」1969年発行(日本語版は1975年:好学社)
国語の教科書で読んで夢中になったという人もいるのでは?「フレデリック」に続く、ねずみが主人公の絵本で、家に住み着いたねずみと、その家の子供のおもちゃであるぜんまいねずみのウィリーの友情を描きます。人間に追われながらたくましく生きるアレクサンダと、人に可愛がられて過ごすウィリー。立場の違う2匹の友情と、その結末に優しい気持ちになれます。
デコレーションペーパーや新聞紙のようなおしゃれなコラージュも必見です。
※筆者撮影
「シオドアとものいうきのこ」1971年発行(日本語版は2011年:好学社)
これまでご紹介してきた本が、勇気や知恵、想像力や優しさに溢れた「良い子の絵本」だとすれば、この本は反面教師の本と言えるかもしれません。怖がりやで逃げ足の速いねずみ・シオドアは実は仲間にバカにされていました。ある日偶然「ものいうきのこ」に会ったシオドアは、一計を案じるのですが・・・。
※筆者撮影
「マシューのゆめ」1991年(日本語版は1992年:好学社)
貧しい家庭に生まれたねずみのマシューは、将来何になりたいのかはわからないけれど、「世界を見たい」と思っていました。
ある日クラスで行った美術館で、様々な絵を見るうちに、「ここには世界がまるごとある」と感じます。それからマシューが描き始めた絵とは・・・。
絵を描くという仕事の醍醐味、楽しさ、やりがいが伝わる作品。幼少期、レオニはコレクターの叔父の影響でピカソやクレーの作品に身近に触れていたそうです。この絵本の作中の美術館でも、セザンヌやピカソ、スーラ、クレーなどを連想させる作品が並びます。
※筆者撮影
「あいうえおのき」
「あいうえおのき」1968年発行(日本語版は1975年:好学社)
あいうえおのきには、文字たちがのびのび暮らしていました。ある日突風による恐怖で一箇所に固まる文字たちに、虫が教えてくれたのは言葉を作ること。
「なにか だいじな ことを いわなきゃ だめだ」という作中のセリフは、文字データに溢れた現代に生きる私たちにも大切な何かを示唆してくれます。そのあと文字たちが作った「だいじな一文」には、戦争で亡命せざるを得なかったレオニ自身の、後世への訴えが込められています。
※筆者撮影
スイミーの世界を再現したカフェへ行ってみよう!
「絵本と珈琲 ペンネンネネム green」大阪店
- 住所
- 大阪市北区豊崎3-6-4 上野ビル 3F
- 営業時間
- [月]
09:30 - 15:30(L.O. 15:00)
[火]
定休日
[水]
定休日
[木]
09:30 - 15:30(L.O. 15:00)
[金]
09:30 - 15:30(L.O. 15:00)
[土]
09:30 - 16:45(L.O. 15:30)
[日]
09:30 - 16:45(L.O. 15:30)
[祝日]
09:30 - 16:45(L.O. 15:30)
■ 営業時間
①9:30~11:15
②11:15~12:45
③11:45~13:15
④13:00~14:30
⑤13:30~15:00
⑥14:45~16:15
⑦15:15~16:45
- 定休日
- 火曜日、水曜日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999 /¥1,000~¥1,999
レオ=レオニのイラスト入りグッズも追いかけてみよう!
スイミーの素敵なグッズたち
フレデリックの可愛いグッズたち
レオレオニ のポスターも人気!
全シリーズ揃えたくなるレオレオ二のグッズ
いかがでしたか?
人気絵本作家レオ=レオニの魅力あふれる絵本たちを追いかけてみましたが、お気に入りの一冊は見つかりましたか?
大人になってから読み返して見ると、意外な発見があるかもしれませんよ。ぜひチェックしてみてくださいね。
名作「スイミー」や「フレデリック」で世界的に知られる絵本作家・イラストレーターのレオ=レオニ。ベストセラー絵本の数々を世に送り出し、日本では国語の教科書にも登場するのでおなじみですね。