紙は最も身近で色々な事に使われる素材です。折り重ねれば丈夫で、立体にも平面にも自由自在。優しい手触りには温かみがあります。そんな紙の可能性を追求するプロジェクト「かみの工作所」では、インテリアとしても活躍する素敵なアイテムをたくさん作り出しています。

1963年に東京都立川に出来た紙の加工と印刷の会社が「福永紙工」です。下町の工場として、50年以上の歴史を積み重ね、培われた紙製品の加工技術は他にないクオリティを誇っています。そんな福永紙工が、多くのデザイナーや建築家たちと協力し、その斬新な発想を形にしていくプロジェクトが「かみの工作所」です。

特殊な紙への印刷技術。そして、折ったり、切り抜いたり、すじを付けたり、といった加工の技術。印刷工場の技術力と、デザイナーの新しい発想とたゆまぬ実験的精神が合わさって、紙の可能性を追求した面白い製品がぞくぞく世に生み出されています。

まるで線だけで描いた３Ｄ画像のように見えますが、実はちゃんとした立体になっているんです。

上から見ると、まるで重なり合う花びらのようです。こちらは菊の花をモチーフにした作品。思わずため息が出そうな美しい模様が見られます。

細いネット上に切り込まれた紙で作られた空気の器は、広げ方によって様々な形状に変化します。薄くて軽いのですが、立体になるとピンと張りが出て自立します。そのデザイン力の高さから、2014年には新・現代日本のデザイン100選にも選ばれました。

オブジェとして逆さに置いたり、本当の器のように物を入れて使うこともできます。こちらは器の形に立ち上がると富士山になる印刷が施されている仕掛け。模様やメッセージが浮かぶ遊び心も満載です。

びっくりするほど細い線も切り抜く技術があればこそ。空中をゆらゆらする『風海月』は、細く繊細な線を紙だけで作り出しています。

細く長い脚のくるくると、落下傘のような形のふわふわの二種類があります。長い脚のカールした形が、とても綺麗です。

製品の状態は、ご覧の用にペチャンコ。本当に紙だけで出来ているなんて、驚きですよね！

この、小物を置いて飾るのにぴったりのシェルフも紙製です。A3サイズの紙でできていて、お部屋の壁の何処にでもとりつけられます。

図の通りに折って、マジックテープで留めるだけでシェルフの形が作れます！　紙は折ることで強度が増し、物を載せても大丈夫な耐久性を得ることが出来るんです。壁への取り付け画鋲でとめるだけ。アイディア次第で使い方はさまざまです。

画像からはまるで普通の椅子みたいに見えますが、こちらは実際の椅子の5分の1サイズのミニチュアです。

組み立ては一枚の紙を折って差し込むだけの簡単さです。インテリアとして小物を乗せたり、好きなものを座らせてあげましょう。棚の上の小物類も、こうして置くだけで部屋が散らからず、まとまって見えます。

メッセージを書いてテーブルに置いたり、プレゼントに添えてみたり。紙だからこそ出来る使い方は無限に広がります。

テープフックはその名の通り、紙テープのようなフックです。壁にぶらさげている様子は、引っ掛けるのではなく貼り付けているようで、何だかとても不思議な感じ。

使用しているのはクラシコトレーシングという半透明の紙。紙テープのくるんと丸まる形をフックのデザインに取り入れました。鍵などの小物なら十分重さに耐えられます。その便利さと見た目の可愛さにびっくりしてしまいますね！

TINTはドライフラワーのための紙の一輪挿しです。これも元々は一枚の紙から出来上がっています。光が当たると内側と外側の色が混じり合って、きれいなグラデーションを見せてくれます。

底面は4角形、8角形、16角形の三種類で、その形によって色の見せ方は変わってきます。それもしっかりとした折り曲げ加工で整形されているからこその美しさなんです。

GREEN×RED / BLUE×YELLOW / BLUE×ORANGEの三種の色の組み合わせがあるので、お部屋のイメージに合わせてチョイスしてみて下さい。

固定観念では思いつかなかったようなデザインは、私たちに紙の新しい可能性を教えてくれます。ちょっと不思議だったり近未来だったり、そんなクリエイターの視点を感じて、日常に新鮮な感動を加えてみましょう！まだまだステキなアイテムがたくさんあるので、是非公式サイトをのぞいてみてくださいね。