布選びはハンドメイドの最初のお楽しみ
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ハンドメイドで何か作ろうと考えた時、最初のワクワクはなんといっても布選びですよね!どんな布にしようかな?色はどっちにしようかな?とっても楽しい時間です。そんな布選びをする時に気を付けること、見ておくべきポイントを覚えましょう。
【はじめに】『布はく』と『ニット』の違い
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布の種類というと、綿やポリエステルなど素材の違いを思い浮かべる人が多いと思いますが、同じ素材を使っていても『布はく』と『ニット』の2つに大きく分けられます。まずは『布はく』と『ニット』の違いについて触れておこうと思います。
布はく(ふはく)
布はくとは、縦糸と横糸の2本の糸を交差させて織られた、織物の総称です。
特徴
・伸びない
・形崩れしにくい
・糸と糸の密度が高く、通気性が低い。一方、保温力が高い
・シワになりやすい
・形崩れしにくい
・糸と糸の密度が高く、通気性が低い。一方、保温力が高い
・シワになりやすい
代表的なアイテム
ジーンズ/Yシャツ/ハンカチ/トートバッグなど
ニット
ニットは1本の糸を編み上げて作られた編み地の布です。セーターのような編み物だけでなく、Tシャツ地のような伸縮性のある布地もニットと呼ばれます。
特徴
・伸びる
・着用や洗濯で形崩れしやすい
・通気性が良い
・シワになりにくい
・着用や洗濯で形崩れしやすい
・通気性が良い
・シワになりにくい
代表的なアイテム
Tシャツ/スポーツウェア/ベビーウェア など
『ニット』を選ぶ時は要注意!
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ニット布地を選ぶ際に注意してほしいことが1点あります。洋服など伸縮性が必要なアイテムを作る場合、直線縫い用のミシンではなくロックミシンが必要になってくるのです。直線縫いミシンだけで作れるレシピがある場合でも、針や糸はニット用を使う必要がありますので、用意を忘れないように気をつけましょう。
素材と厚みに注目!上手な布の選び方
布を選ぶ際に押さえておくべきポイントは、素材と厚みです。ここからはハンドメイドによく用いられる『綿』『麻』を中心に、素材の特徴と選び方のポイントをお伝えしていきますね!
①綿(コットン)
まずはハンドメイドに用いられる布で最もポピュラーな素材、綿(コットン)をご紹介しましょう!綿(コットン)とは、木綿の種から取れる綿(わた)を紡いだ糸を織って作られる天然の素材です。
特性
吸水性、通気性に優れており、衣類に適しています。肌触りも柔らかく、素肌に触れるアイテムにも安心して使用できるのが嬉しいところ。また加工が容易なため、様々な色や柄・厚みの布が豊富に揃っているのも魅力の一つです。熱に強い点も扱いやすいポイントで、アイロンがけがしやすい、摩擦の多いアイテムに使用できるなどのメリットが挙げられます。
注意点
万能に見える綿ですが、扱いに注意が必要な点も。ひとつは、縮みやすい性質を持っていることです。洗濯するとかなり縮んでしまうことがあるため、ハンドメイドに使う際には前もって一度水通しをしておく一手間が必要になります。ふたつめは、シワになりやすい所です。洗濯するけれどアイロンが難しい、そんなアイテムには不向きだと言えるでしょう。
詳しい水通しの方法はこちらをチェック!
初心者さんにおすすめ!最初に選ぶならこんな布
綿は縫いやすく色々なアイテムに使用できる、まさにハンドメイド初心者さん向けの布と言えます。そんな綿の中でも、最初に縫うならまずは薄すぎず厚すぎないものを!巾着袋やシャツでよくある厚みをイメージして選ぶと選びやすいかもしれません。
まず作ってみたいおすすめアイテム
ちょっとこぼれ話〜オーガニックコットンってどんな綿?〜
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綿の中でも“いい綿”の代名詞とも言えるオーガニックコットン。どんな綿か知っていますか?オーガニックコットンとは、3年以上農薬や化学肥料を使っていない農地で栽培された綿花を使って作られたコットンなんです。農地だけでなく、働く人の環境にも基準がもうけられており、国際認証機関が定められた基準に従って認証しているというから驚きですね!
②麻(リネン)
雰囲気のある風合いと扱いやすさで、ハンドメイドの材料としてすっかり定着してきた素材が『麻(リネン)』です。丈夫な繊維を持つ植物・麻を原料に作られた天然素材で、世界中で長く愛され続けています。
特性
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麻の最大の特徴は、なんといっても綿の4倍とも言われる給水力です。夏の衣類のイメージが強いのはそのためでしょう。また吸い取った水分が蒸発するのも早いため、シーツや布巾などに使われることも多い素材です。一方、繊維の内側に空気を含んだ麻布地は寒い季節には体の熱を逃がしにくいため、夏以外の季節にもストレスなく着用できるところが気に入っているという人も多いかもしれませんね。丈夫でニュアンスのある風合いは、バッグなど小物の材料としても人気です。
注意
麻を使う時気をつけておきたいのが、色落ちです。素敵な色が多いカラーリネンですが、残念ながら麻には染料が定着しにくい特性があります。水濡れや摩擦で色が落ちたり移ったりすることがあるので、濃色の麻をバックなどに使うのは避けた方が無難でしょう。洋服の場合は洗濯を重ねるごとに色落ちが落ち着いてくるので、しばらく洗濯に気を付けることで対応することができます。
初心者さんにおすすめ!最初に選ぶならこんな布
リネンを選ぶ際には、織の密度に注目を!粗く織られたものは形崩れしやすく、縫いにくさの原因になることも。縦横斜めに軽くひっぱってみて、織目が乱れないものがおすすめです。また、麻ってチクチクするのでは?と感じている人も多いのではないでしょうか?布によって繊維のチクチクが気になるものが多いのも麻の特徴です。実際に手にとって触れて選ぶことができればそれが一番ですね。
まず作ってみたいおすすめアイテム
ちょっとこぼれ話〜日本でも麻って取れるの?〜
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最近、国産のリネンをよく見かけるようになってきました。でも、日本で麻の栽培ってできるんでしょうか?残念ながら、答えはノーです。麻は比較的寒い地域で育つ植物です。その上連作により土地が痩せるため、広い土地で輪作する必要がある植物なんだそう。原産国表示は最終的に製品を作った場所になるので、糸を輸入して国内で織ったリネンを『国産リネン』として販売していることが多いようです。
③綿麻(コットンリネン)
綿と麻の良いところをそれぞれ取り入れた混紡素材も、手に入りやすくハンドメイドに人気の素材です。混紡といっても綿と麻ですので、正真正銘の天然素材。綿の肌触りの良さ・染色しやすさ、麻の丈夫さ・風合いの良さをそれぞれ活かしたバランスの良さが魅力です。
特性
綿の柔らかさと麻の爽やかさを併せ持った扱いやすい布地です。綿と麻の混紡率によって風合いにバリエーションがあり、作りたいアイテムやイメージにより合った布を選ぶことができるのも人気の理由のひとつでしょう。天然素材同士の混紡で水洗い・アイロンにも強く、使い込むことによって生まれるナチュラルな表情が多くの人に好まれています。
注意
とりたてて大きな欠点のない優等生な布地ですが、やはり綿の性質を受け継いで縮みやすくなっています。ハンドメイドに使う場合は水通しをしてから使用するようにしましょう。
初心者さんにおすすめ!最初に選ぶならこんな布
全体的に品質が安定しており、縫いやすい布地が多いのが綿麻です。素晴らしいですね!初心者さんは避けた方がいいのは、緩く織られた布地でしょうか。麻の混紡率の高い布の中には、ときおり緩く織り上げた布が見られます。迷った時には、ランチョンマットにしても大丈夫か?と想像してみてください。ランチョンマットにしても問題ないと思える布地を選べば安心ですよ。
まず作ってみたいおすすめアイテム
ちょっとこぼれ話〜実は日本の定番素材!?〜
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綿麻混紡、いいとこ取り、ハイブリッドというと、なんだか新しい素材のように感じますが、綿麻布地は昔から日本人に馴染みのある布なんです。そう、綿麻布地の定番アイテムといえばなんと着物!シワになりにくく涼感のある綿麻素材は、夏の着物や作務衣の素材として日本人に親しまれてきました。
④キルティング
最後にご紹介するのは、通園バッグでおなじみのキルティング布地です。ふっくらと綿が入った厚手の布で、みなさんよくご存知かと思います。綿が入ることで厚みを感じますが、布自体は普通地を2枚合わせているだけなので針通りも良く縫いやすい布地です。
特性
2枚の布を縫い合わせてステッチをかけているため、丈夫さがチャームポイントです。破れにくく形崩れをしにくいため、子どもの通園通学用バッグにもってこい。厚みがありながらも軽い所も通園バッグに最適と言えるでしょう。
注意
キルティングとは綿を挟んだ2枚の布を縫い合わせた形状を呼びます。キルティングを選ぶ際に忘れがちなのが、布の素材のチェックではないでしょうか。キルティングといっても素材はそれぞれの布によって異なります。綿なら縮みやすい、化学繊維なら毛玉が出来やすいなどの素材ごとの特徴はそのままですので、選ぶ時には素材にも注目してみましょう。
初心者さんにおすすめ!最初に選ぶならこんな布
キルティングと聞いて思い浮かべるスタンダードなデザインのひとつに、ダイヤ型のステッチが入ったデザインがあります。このダイヤ型のキルティング、ダイヤの大きさに大きく分けて2種類あることをご存知ですか?マス目が大きい『半針』と、マス目が小さい『全針』の2種類です。『半』より『全』が小さいなんて、なんだかこんがらがってしまいますね……。どちらを選ぶかは好みでOKなのですが、マス目が小さい方が縫うのが容易なので、初心者さんは全針のものを選ぶのがおすすめです。
まず作ってみたいおすすめアイテム
ちょっとこぼれ話〜好きな布でキルティング布を作れる!〜
どうしても選択肢が狭くなりがちなキルティング。キャラクターやチェックじゃない柄が使いたい……、そう思うこともあるでしょう。そんな時には好きな布を自分でキルティングに仕立てて使う方法も!自分だけのオリジナル布地で、愛着もひとしおです。
さあ、手芸店に行ってみましょう!
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手芸店に並ぶ布、布、布……!たくさんありすぎて結局選べずに帰ってきた経験、誰にでもあるのではないでしょうか。布の基本を覚えたら、次からはたくさんの布もちょっと違って見えるかもしれませんね。さあ!手芸店にでかけましょう!