秋桜(コスモス)|Cosmos bipinnatus
出典: メキシコ原産、キク科コスモス属の総称。18世紀後半にスペインに渡り、マドリッド王室植物園の園長だったホセ・カバリニス神父によって、kosmos(ギリシャ語で「秩序」「調和」などを意味す)と命名されました。日本へは、明治中頃に伝わり、秋の季語としても知られます。
出典: 出典: 赤のコスモス:花言葉は「乙女の愛情・調和」
力強い赤や紫のコスモスは、愛情をイメージさせます。
黄色のコスモス(キバナコスモス):花言葉は「野生的な美しさ・自然美・幼い恋心」
黄色のコスモスは、実は品種改良によって生み出された人工的な花です。人工的な花なのに
花言葉は「野性的」というのがおもしろいですね。
【黒】*移り変わらぬ気持ち*恋の終わり*恋の思い出*
出典:www.flickr.com(@TANAKA Juuyoh (田中十洋)) インスタでも人気の「チョコレートコスモス」ですが、花言葉には、さまざまなニュアンスが。贈る際は、ちょっと考えてから。
【青】*正義*誠実*勝利*悲しんでいるあなたが好き*
出典: リンドウ科リンドウ属の多年生植物。晴れた時だけ咲いて、受粉に不都合な雨の日はとじてしまいます。多彩な品種があり、葉が細長いホソバリンドウや、白い花をつけるシロバナリンドウ、ピンクの花を咲かせる園芸品種もあります。
リンドウの名は、中国で「葉は竜葵(りゅうき)に似ており、味は胆(きも)のように苦い」
という意味で竜胆(りゅうたん)と名づけたのが語源となり、日本で国語化してリンドウと
呼ばれるようになったといわれます。
「I love you best when you are sad(悲しんでいるあなたを愛する)」
「loveliness(愛らしい)」「intrinsic worth(固有の価値)」
*悲しんでいるあなたが好き*【青】い色が根拠なのだとか。
出典: 群生せず、1本1本、すっと直立して咲く姿に、“正義*誠実”の花言葉がオーバーラップします。
出典: 青いリンドウとは打って変わって可憐なイメージ。花言葉もずっと親しみやすい♪「
*思い*思案*柔軟な精神*柔らかな心*前向きな恋*
出典: マメ科ハギ属の落葉低木の総称。東アジアに広く分布し、日本では、秋の七草のひとつとして親しまれています。
“をみなへし秋萩しのぎさを鹿の露別け鳴かむ高円の野ぞ”(大伴家持)。万葉集では、最も多く読まれている花だそう。
出典: 落花した地上に、紫のじゅうたんができあがります。
枝垂れるフォルムは、滝のようなキャスケードブーケに使っても素敵です。
次の2種は、ハギに似ているけれど、贈るのはおすすめしません。
どちらも花言葉は*略奪愛*ストーカー*
命名の由来は下記をどうぞ。
【ヌスビトハギ】Desmodium podocarpum subsp. oxyphyllum
出典: 「ヌスビトハギ」。マメ科ヌスビトハギ属の多年草。
命名のいわれは諸説ありますが、鞘(さや)のカタチが盗人の“抜き足、差し足、忍び足”と似ているとされる説が有名。トゲトゲのある種子は、服やワンちゃんの毛について離れない“ひっつき虫”としてもおなじみ(^◇^)
【アレチヌスビトハギ】Desmodium paniculatum
出典: マメ科ヌスビトハギ属「アレチヌスビトハギ」。北アメリカ原産の帰化植物で、こちらもひっつき虫です。繁殖力が強く、本来の生態系を荒らすことから、各地で駆除の対象にされています。
桔梗(キキョウ)|Platycodon grandiflorus
出典: 東アジアに広く分布するキキョウ科の多年性草本で、八重咲きなど、さまざまな園芸品種があります。日本では、秋の七草のひとつとして、また、家紋の一つ・桔梗紋でも知られますね。
在来種は、年々減少し、環境省によって、絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
出典: 英語圏では、Balloon flowerと呼ばれているそう。
出典: 上記のメッセージを込めて、愛する男性に贈りましょう(^.^)
吾亦紅(われもこう)|Sanguisorba officinalis
出典: 東アジアからシベリア半島にかけて分布するバラ科・ワレモコウ属の多年生草木。すっと伸びた細い茎の上に、黒みのまさった赤い穂のような花がちょこんと載った独特なフォルムは、生花/ドライフラワーどちらにも存在感を発揮してくれます。
「われもこうありたい」とはかない思いをこめて名づけられたという。
また、命名するときに、赤黒いこの花はなに色だろうか、と論議があり、その時みなそれぞれに
茶色、こげ茶、紫などと言い張った。そのとき、選者に、どこからか「いや、私は断じて紅ですよ」
と言うのが聞こえた。
選者は「花が自分で言っているのだから間違いない、われも紅とする」で「我亦紅」となったという
説もある。
出典: 出典: 枯淡な味わいは、シンプルなインテリアによくなじむ♪
ダリア(和名:天竺牡丹/テンジクボタン)|Dahlia
キク科ダリア属の多年生草本植物の総称。高地メキシコ原産で、同国の国花です。18世紀にスペインへ渡った際、マドリッド王立植物園の園長だったカニバレス神父が、スウェーデンの植物学者Anders Dahl(アンデシュ・ダール)にちなんで名付けました。
一重や八重、ピオニーにポンポン咲き。 フォルムはいろいろあれど、贈るなら、次の色を
ゴージャスな姿は、18世紀のヨーロッパで大流行。現在までに3万もの品種がつくられてきました。
ご覧のとおりの華やかさ。おめでたいシーンなら、相手を選ばずに贈れます。
3つとも、完璧なフォルムのため、敢えてコメントはつけません(^^)
出典: 【ダリアの花言葉「移り気」に隠されたストーリー」】をご一読ください。
切り花にした時の注意点としては、日持ちがイマイチなこと。
水あげ方法などについては下記をご参考に。↓↓↓
【皇帝ダリア| Dahlia imperialis】*乙女の真心*
出典: 高さが数メートル(10mを越えることも)に達するため、木立(キダチ)ダリアとも呼ばれます。
見上げるほどの高さに咲きながら、淡いピンクの花が、少しうつむいて優しげに語りかけてくるような雰囲気に、花言葉がぴったりきます。
ススキ(芒/薄、尾花/オバナ)|Miscanthus sinensis
出典: イネ科ススキ属の植物。秋の七草の一つ「尾花」はススキを指します。お月見の晩に、豊穣と無病息災を願って、お団子と稲穂に見立てたススキをお供えする方もおいででは。画像は神奈川県箱根町・仙石原のススキ草原。
枝分かれした枝に、隙間なく小穂が密生する。
小穂の先から細長い刺が伸び、鉤のように曲がっている。
これを芒(のぎ)といい、薄(ススキ)の特徴である。
ススキの花が咲く様子がリアル案画像で確認できます。↓↓↓
“枯れすすき”なんて侘しいイメージで語られることもありますが、旺盛な繁殖力によって、アメリカでは、迷惑な外来種として駆除の対象になっているとか。
江戸時代から続く郷土玩具で、東京・雑司ヶ谷・鬼子母神の参詣みやげになっている「すすきみみずく」の原料でもあるのです。
*永遠にあなたのもの* 秘めた意志* 秘めた思い*
出典: 日本原産のユリ科の植物。山地の日陰や、庭の隅っこの湿っぽい場所に咲きます。花びらに、濃い紫色の斑点があるのが特徴で、鳥のホトトギスの胸の斑点と似ていることから名付けられたそう。
ちなみに、英語圏では「Toad lily(ヒキガエルのようなユリ)」と呼ばれるとか。これも、斑点ゆえ(+_+)
出典: 斑点のない白ホトトギスは、日本固有の品種。
山ガールさんなら、トレッキングの際、崖や岩場で出会い、エレガントな姿に見とれたことがあるかも。花言葉の由来は、晩夏から晩秋まで、数カ月にわたって次つぎに咲き続けることが理由とされています。
金木犀(キンモクセイ)|Osmanthus fragrans var. aurantiacus
出典: モクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹。」秋晴れが続く日に、どこからともなく甘く濃厚な香りが漂ってきたら、まちがいなく近くにはこの花が♪秋の季語で、市や区、町や村の木に指定している自治体も少なくありません。
出典: 出典: ナギナタコウジュ(薙刀香薷)|Elsholtzia ciliata
出典: 日当りのいい野原などで、“シソとミントを合わせたような”と形容される爽やかな香りを放ちます。シソ科ナギナタコウジュ属に分類される1年生草本で、花穂に花が一方向に向いてつくことから、ナギナタの名前が付けられたとか。
かつて、アイヌの人びとはハーブティーとして飲んでいたそう。草全体を乾燥させたものは、解熱や利尿など、民間薬としても使われています。
種を取って、自宅で栽培もできますよ♪
千日紅 (センニチコウ)|Gomphrena globosa
熱帯アメリカ・アメリカ南部原産。ヒユ科の春播き一年草。もとからカサカサとした感触で、乾燥に強く、色褪せもほとんどないことから、ドライフラワーに最適とされるのはご存じのとおり。ただし、色づくのは、花の付け根に付く苞葉(ほうよう)の部分です。
出典: 出典: 菊(キク)|Chrysanthemum morifolium
出典: 中国原産。キク科キク属の植物。日本の秋を象徴する花としておなじみですね。花言葉は、鎌倉時代初頭、菊の花の意匠を好んだ後鳥羽上皇が、「菊紋」を皇室の家紋としたことに由来するとか。
贈るなら、“黄色”は避けましょう(^^)
海の向こうでは、「軽んじられた恋」なんて花言葉もあるとか。
・紅色(赤色)の菊の花言葉:愛情
・白い菊の花言葉:真実
・黄色い菊の花言葉:破れた恋
・スプレー菊(スプレーマム)の花言葉:あなたを愛します
・寒菊(カンギク)の花言葉:けなげな姿
・寒菊(カンギク)の花言葉:真の強さ
※筆者註:寒菊の花期は12-1月頃となります。
日本で観賞用多年草植物として発展した品種群を和菊、
西ヨーロッパで育種されて生まれた品種群を洋菊と呼ぶ。
【ピンポンマム|Chrysanthemum morifolium】*君を愛す*私を信じて*
“マム”とは、菊の学名であるChrysanthemum(クリサンセマム、黄金の花の意)の略語です。
出典: ピンポン玉にも例えられる愛らしい丸さは、和・洋どんなフラワーアレンジにもぴったり。
出典: 吸水スポンジを使って作ります。和・洋、いろいろなアレンジできる♪
白い菊の花言葉は*真実*(^^)…
【スプレーマム|Chrysanthemum×morifolium】 *あなたを愛します*
出典: アメリカ原産。1本の茎ににぎやかに花を咲かせます。
茶の花(チャノキ)|camellia sinensis
出典: ツバキ科ツバキ属、高さ1mほどの常緑樹。日本茶や紅茶の原料としておなじみ、お茶の木に咲く花。
お茶の原料としては、花を咲かせるのはご法度とされ、皮肉にも、放置されたお茶の木に咲きます。見つける機会は少ないけれど、控えめに開く小さな白い花は、初冬の季語になっています。
秋に咲く花とその花言葉をご紹介しました。え、秋の七草のフジバカマや、ヒガンバナ、アキノキリンソウがない、ですって?はい、今回は、テーマがポジティブなだけに、ちょっと悲しげなものは、差し控えさせていただきました。花言葉が誕生した背景には、その時代を生きた人びとのさまざまな想いが込められて…。ご関心がおありの方は、ぜひ、お調べください*
出典: 秋の七草のひとつ、フジバカマの花。蜜は、千キロを旅する蝶・アサギマダラの大好物です。
メキシコ原産、キク科コスモス属の総称。18世紀後半にスペインに渡り、マドリッド王室植物園の園長だったホセ・カバリニス神父によって、kosmos(ギリシャ語で「秩序」「調和」などを意味す)と命名されました。日本へは、明治中頃に伝わり、秋の季語としても知られます。