英語を楽しみながら勉強するには?
映画(洋画)を使った学習方法のメリット
英語の教科書の中にもストーリー性があるものがあり、楽しみながら学習することはできます。では、映画を使って学習することと何が違うのでしょうか?いくつかのメリットをご紹介しましょう。
メリット①「感情移入をしやすい」
例えば恋愛映画を観ている時には「こんな男性が恋人だったら」「こんな恋愛をしてみたい」と想像したり。頭の中でイメージしながら観ている時には、全身を使って映画を観ている状態になっていて、観たり聴いたりしたものが記憶の中により長く留まるそう。
すると、同じシチュエーションになった時に「あのときあの女優さんは何と言っていたかな」と思い出しやすかったり、覚えていたら口からポロっと出てくるなんてことが起こったりも。
メリット②「いろいろな人の英語が聴ける」
日本語もそうですが、英語を話す人が皆同じ話し方をするわけではありません。アメリカの人、イギリスの人、第2言語として英語を話すフランスやインドの人なども多くいます。
英語のテキスト内ではナレーションの人の正確な(キレイな)英語が聴けますが、映画ではたくさんの登場人物が。性別も出身国も肌の色も個性豊か。いろいろな人の生の英語を聴くことができ、リスニング力を鍛えることができます。
メリット③「シチュエーションが豊富!」
身近な生活を描いた作品もいいですが、映画には身分違いの恋、王族の暮らし、SF、ホラー、ファンタジーなどといった様々なジャンルがあります。自分の興味がある映画を観ることで、その分野の英単語を学ぶこともでき、またその世界の独特な言い回しなども一緒に勉強することができます。
映画で英語を勉強するには?
ただ観るだけじゃダメ
〈ステップ1〉まずは物語を把握する(日本語字幕)
〈ステップ2〉もう一度見直し、理解を深める(英語字幕)
日本語字幕で観たときに英語で何と言っているか分からない表現があっても、英語字幕とともに観ることで気付くことができます。習ったことがない単語でも雰囲気でつかめることもあるので、本当に分からなかった単語だけ辞書で引くようにしましょう。
字幕付き動画が見つけられないときには、セリフだけまとめてあるサイトを参考にすることもできますよ。
〈ステップ3〉字幕で見た単語を思い出しながら、セリフを集中して聴く(字幕なし)
さらに英単語や表現を頭にしみこませるために、もう一度字幕なしで映画を観ましょう。すると、「ここは、さっきこう言っていたところだ」とキャラクターが話し出す前にセリフが浮かぶことも。視覚と聴覚をフルに使って、映画の中の表現を身につけましょう。
音をしっかり聴きたいときにはスピーカーを使って映画を観るよりも、イヤホンやヘッドフォンを使うのがオススメです。
〈ステップ4〉キャラクターになりきってセリフを言ってみよう!(英語字幕でミュートに)
最後のまとめに、自分でもそのセリフを使ってみましょう。実際に喧嘩をしたり言い争いの場面を体験することは少ないかもしれませんが、映画のキャラに成り切って英語のセリフを言うことで、その表現が身につきやすくなります。
単に読むのではなく、そのキャラの発音と全く同じように言うことがコツ。ネイティブと同じような発音や発声に。特に口の形や舌の位置などにも注目し、恥ずかしがらずにできるだけ真似してみましょう。
映画を選ぶ3つのポイント
《ポイント①》自分の英語レベルに合う作品
《ポイント②》自分が興味のある分野の作品
自分の興味がある映画の方が集中して観ることができ、何度も楽しんで観ることができます。コメディ・ロマンス・SFなど映画のジャンルは幅広いので、好みの分野の作品をピックアップしましょう。
でも、興味がある映画がマニアックすぎて、いつかは使えそうだけど日常生活であまり使えないかもと思った場合は、日常生活を題材にした映画がいいかもしれませんね。『ホームアローン』のようなコメディーファミリーショーもオススメです。
《ポイント③》スラングがなるべく少ない作品
日本語で言う「ヤバイ」「超○○」といった表現は、多用するとあまり美しくはないと思いませんか?確かに言葉を習う上でこのような“スラング(俗語)”と呼ばれる表現を知っておくことも大切ですし、ネイティブの方たちも使っています。しかし英語があまり話せないのにこのような言葉ばかりを使っては、いざという時にこの表現しか出てこなくなってしまいます。
『バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズ』はスラングもあまり使われていないキレイな英語を聞くことができる映画の一つ。難しい専門用語も少なく、実生活でもセリフをそのまま真似して使うことができるのでおすすめです。
英語学習にオススメの3作品
『Kiki's Delivery Service(魔女の宅急便)』で知っている表現を確認!
ファンの方も多い宮崎駿監督の作品『魔女の宅急便』。何度も観て、日本語のセリフが頭の中に浮かんでくるという方も多いと思いますが、英語だったらどういう表現になるのでしょうか?
舞台がもともと西洋なので、英語であっても違和感はあまり感じないかもしれません。また、出てくる単語は中学生で習う英単語が中心なので、英語学習初心者さんはこの映画から始めては?
海外でも公開された作品なので、英語の吹き替え音声と英語字幕ももちろんあります。主人公キキの吹き替えは女優のキルスティン・ダンストが担当しました。
『The Terminal(ターミナル)』で主人公と一緒に英語を勉強しよう
トム・ハンクス演じる架空の国、クラコウジア出身の主人公がアメリカ・ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港に降り立ったところから映画が始まります。出国直後、自国にてクーデターが起きてしまったためにパスポートが失効。そのためアメリカへの入国もクラコウジアに帰ることもできなくなってしまい、空港で生活を始めるというストーリーです。
英語を話すことができない主人公はリーディングを新聞で、リスニングを自分の周りで英語を話している人から学びとり、スピーキングも語彙や使える表現が増えていくごとにみるみると上達していきます。羨ましいなと思う一方、一緒に英語の勉強を頑張ろう!と思える作品です。
『The Devil Wears Prada(プラダを着た悪魔)』で可愛い服を見ながら英語学習
女性が心踊られるのは、やはり恋とファッションに関してでしょう。この映画では両方楽しみながら英語を勉強することができます。さらに、仕事場で上司に対してどのように英語で接すればいいのかも学べる一石二鳥の映画です。
メリル・ストリープ演じる悪魔のような上司の下で働くアン・ハサウェイのキャラクターに共感を持ちつつ、映画を楽しむことができます。ストーリーが進むにつれ強い女性に成長していく主人公を見るのも、とても気持ちがいいですよね。
楽しみながら英語の勉強を
映画を使った英語の勉強方法をご紹介しましたが、いかがでしたか?「勉強するぞ!」と肩の力を入れすぎると疲れてしまい空回りをすることも。まずは、英語に耳を慣らすことから始めてみて。
例えば、友達と一緒に好きな映画を観てから、後日、改めて映画を見直して勉強するのもおすすめです。自分の好きなことから始めれば、自然と長続きするかも。いつかは、字幕なしでも好きな映画が観られるようになるといいですね。
勉強に使う道具といえば教科書とノート。でも机に向かって本ばかり読んでいる勉強では楽しくない…そんな時にオススメなのが、映画を観て楽しみながら英語を勉強する方法。
勉強をすると心構えなくても、ちょっとしたポイントにさえ気をつけて観れば、楽しみながら英語を学ぶことができますよ。