本場の味を美味しくいただく、《フランスパン》のたしなみを。
出典:www.flickr.com(@Dan Ruth) フランスなどのヨーロッパ諸国とって「パン」は、切っても切り離せない大事な主食。そのため街のいたるところにパン屋さんがあり、いつでもパンが⾷べられる環境となっています。
出典:www.flickr.com(@Alan Stanton) そこで今回は、そんな本場フランスでのスタイルを参考に、パンの王道《フランスパン》の美味しい食べ方について学んでみましょう。近年は⽇本でも本格的なフランスパンを楽しめるお店が増えたので、ぜひ、毎日の食卓に取り入れてみてください。
【バゲット】とは…フランス人にとっての“フランスパン”
実は、細⻑いハード系のパンをすべて「バゲット(baguette)」と指すわけではないんです。⼩⻨粉・⽔・⾷塩・酵⺟のみで作られ、重さは300〜400グラム程度。⻑さが70〜80センチのものが、⼀般的に「バゲット」と呼ばれています。ちなみに、バゲットはフランス語で「棒」の意味。ハリーポッターの杖も「バゲット」なんです。複数形(baguettes)で使うと、⽇本語の「お箸」の意味に。⾷べるだけではないんですね。
出典:www.flickr.com(@Adam McGuffie) 本場フランスの方にとって、パン=バゲット。バゲットは毎日の食卓に欠かかせないパンになっています。フランスの夕暮れ時には、こんなふうにかじられたバゲットを持って歩く男性の姿がちらほら…(笑)。帰宅途中のお父さんが家族の夕飯に買って帰ることが多いのですが、美味しそうなあまり、家に着く前についかじってしまうみたいなんですね。そんな微笑ましい風景が、フランスではいつもの日常として根づいているんです。
出典:www.flickr.com(@Boris Tassev) フランスでは、よく焼いた状態を指す「bien cuit(ビヤンキュイ)」が、美味しいバゲットだといわれています。パン屋さんに行ったら、全体的によく焼けており、焼きむらが少ないバゲットを選んでみてくださいね。ちなみにフランスのパン屋さんに行くと、よくこの言葉が行き交う場面に遭遇しますよ。
バゲットはとてもシンプルな材料で作られています。そのため、本当に美味しいバゲットは、バゲットそのものだけで充分美味しいのです。焼き立てを買ったら、まずはバゲットのみで味わってみてください。パリパリの外側と、ふわふわの中身を一緒に食べるもよし。もちろん別々に食べてみるのもよし♪
バターで、味わいを調整するテクニックも。バゲットには塩が含まれていますが、お店によってその塩加減は様々。物足りない時は有塩バターを、塩っけが強い場合は、無塩バターをつけるとバランスの良い味になります。
ちょっとお高いチーズでも、日常の食卓に並べて楽しむのがフランス流。パンもチーズも発酵食品なので相性がよく、味わい豊かになります。ワインとチーズとバゲットで、ちょっと贅沢な週末を演出してみるのはいかがでしょうか。
【バタール】とは…バゲットよりもずんぐりむっくり。
出典: バゲットを太く短くしたのがバタール。その語源(bâtard)は「中間の」という意味からきているそうです。姿形はちょっと違っても、バゲットと材料は変わりません。
バゲットと材料は近しいですが、形が太い分、中がしっとりとしているのが特徴。カットした時の断面が広いので、サンドイッチにうってつけですね。バターやチーズはもちろん、スモークサーモンや生ハムなどちょっとした塩気のあるものと、食感が楽しいシャキシャキ野菜と一緒にいただきましょう。
バゲット、バタール、カンパーニュ。フランスパンにはいろんな種類がありますが、似たようなものが多いので、パン好きさんでもその違いを分かる人は少ないはず。カリカリ、しっとり、風味や食事との相性など、それぞれの特徴を知れば、もっとおいしく楽しくフランスパンの世界が広がります♪
似たようで違うフランスパンの種類について知りたい方はこちら。カリカリ、しっとり、風味や食事との相性など、それぞれの特徴を知れば、もっとおいしいパンライフが広がります♪
【パン・ド・カンパーニュ】とは…まん丸な田舎風パン
「パン・ド・カンパーニュ(Pain de campagne)」とは、田舎風パンという意味で、このように丸い形をしているのが一般的です。バゲットほど皮が厚くはなく、フランスのスーパーではスライスされているものもよく売られています。
出典: カンパーニュは材料にライ麦を使用しているものが多く、やや酸味のある味わいを楽しめます。意外に、同じようにクセのある食材と相性が◎。酸味のあるマリネやヨーグルトと合わせても良いですよ。
日本では珍しいかもしれませんが、フランスでは焼き菓子などでおなじみの「栗の花のハチミツ」。こちらも香りにクセがあり、バターを塗ったカンパーニュと組み合わせると絶品ですよ。風味の強いジャムとあわせて、タルティーヌとしていただくのもオススメ。
カンパーニュとはパンの種類の一つ。古くフランスからある製法で、現在は色々なパン屋さんがオリジナルレシピを開発しています。噛めば噛むほどに広がる素朴な味わいは、一度食べたらやみつきに!今回は、そんなカンパーニュの基本のレシピやアレンジレシピ、さらには、いろいろな食べ方をご紹介したいと思います♪
フランスパンのひとつ、カンパーニュ。噛むほどに広がる素朴な味わいは、一度食べたらやみつきに!そんなカンパーニュの基本のレシピやアレンジレシピ、いろいろな食べ方はこちらから♪
【知ってるようで知らない】保存法&硬くなったらどう食べる?
出典:www.flickr.com(@Fredrik Rubensson) あくまでフランスパンは長期保存に適したものではないので、まとめ買いせず、できれば買ったその日のうち、あるいは2日間程度で食べきれる量を楽しむのがベスト。それでもすぐに食べきれないというとき、なるべく早く密閉できる保存袋に入れ、冷凍するとよいでしょう。
フレンチトーストがフランス語でパン・ペルデュ(Pain perdu)、“失われたパン”という意味で呼ばれていことをご存知でしょうか?食べ残って硬くなったパンはもはや別のもの。なので“失われたパン”なんですね。それゆえ、フランスではフレンチトースト=残り物というイメージになっていますが、食べ物を無駄にしない立派なエコ料理。朝食やおやつとして親しまれている国民食です。
伝統的なフレンチトーストのレシピ。フランス語ですが、下の方にわかりやすい動画があります。
ヨーロッパから伝わったと言われるフレンチトーストは、朝食や軽食、デザートとして日本でも親しまれ、子供から大人まで大人気。ちょっと古くなった食パンで手軽に作れるとあって、節約のうれしい味方でもあります。今回は、食パンを使った基本の作り方をはじめ、保存方法や便利な道具、人気のアレンジレシピなどをご紹介。お取り寄せの人気フレンチトーストにもふれていますので、ぜひチェックしてみてください。
ちょっと古くなった食パンで手軽に作れる“フレンチトースト”の保存方法、基本&アレンジレシピはこちらから♪朝食や軽食に、美味しいフレンチトーストを作って幸せな時間をお過ごしください♩
本場テイストのフランスパンを楽しめる、東京近郊のパン屋《6選》
そろそろフランスパンが食べたくなってきたのではないでしょうか?ここからは、東京近郊で買えるハード系のパンが美味しいパン屋さんをご紹介します。
出典: フランス国立製パン研究所教授のエリック・カイザー氏が手がけた「ルヴァン」という自然発酵種の天然酵母パンを楽しめるブーランジェリー。本家フランスでは「エリック・カイザー」というブランドで店舗を展開しています。日本では、輸入による品質悪化を防ぐため国内の小麦粉を使用しておりますが、それでも本場フランスを彷彿する味です。フランスの街中にあるようなクラシカルな佇まいも素敵。
出典: 「メゾン・カイザー」の魅力は、何と言っても“日本に合わせたパン”にしないところ。店内に並べられたパンは、どれもフランスにあるのと変わらないパンばかりです。小麦粉だけは日本のものですが、パンの製造においては本場さながら!
出典: メゾンカイザーのおすすめは、バゲットとクロワッサン。バゲットはさっぱりめでやや塩気が感じられますが、噛めば噛むほどコクのある味わいが口の中に広がります。朝食だけでなく夕食に出しても満足感を得られますよ。
出典: 1889年にフランスのリールで創業した、老舗のブーランジェリー。フランスの店舗と同じく、どことなくクラシカルな高級感が漂っています。
出典: 店内にはカフェスペースが併設されています。アンティーク調家具や調度品、市松模様の床など、伝統的なフランスのパン屋の内装を再現されているとのこと。木目のあたたかい雰囲気が心地良いですね。
出典: PAULに行ったら食べていただきたいのが、ハード系のほか、クロワッサンなど豊富なラインナップのサンドイッチ。レタス、トマトといったフレッシュな野菜に、チーズや生ハム、チキン、パストラミビーフなど…。インスタ映えもばっちり。
出典: 親しみやすい雰囲気の空間で、本格的なパンがいただける「メゾン・イチ」。メゾンカイザーで修行をされたオーナーが大田区西馬込にパン屋を開業したところ、口コミで「美味しい」と一躍話題に。そして、今の代官山へ移転されました。地下にあるというのも珍しいですよね。
出典: ちなみに店内は、今はなき西馬込店のスタイルを踏襲。デリ類をショーケース、反対側にパンを陳列する構成は、西馬込店に足を運んだことのある方なら懐かしいはず。オーナーのこだわりが感じられます。
出典: 北海道産小麦と液体天然酵母、発酵バターを使用してつくられる「メゾン・イチ」のパン。ハード系を中心に、キッシュやフルーツたっぷりのタルトなどが楽しめます。おすすめはバゲットで、先端のとんがり頭が絶妙にパリッとしています。噛めば噛むほど生地の美味しさが感じられますよ。
出典: 種類豊富なフレンチデリも人気です。なかでもこちらのパテは、バゲットと相性抜群。ワインと一緒にいただけば、まさしくフランス流の楽しみ方。もちろん、テイクアウトもできるデリもありますよ。
出典: 都内に5店舗(赤坂、紀尾井町、銀座、高輪、東山)を構えるAUX BACCHANALES。在日フランス人にとってはおなじみのフレンチレストランですが、ブーランジェリーもあるんです。フランス人の店員さんもよく見かける、本場の賑わいが息づくスポットです。
出典: 本場フランスさながら、シンプルなパンが多く置かれていることが特徴。もちろんここでパンを買って、併設のレストランで食べることもできますよ。なかでもバゲットは塩気が控えめで美味しいです。色々なアレンジにチャレンジしてみてください。
出典: ちなみにレストランでの一部メニューには、付け合わせとしてバゲットがついてきます。お肉料理やオムレツなどで、ソースに絡めていただくもよし。また、エシレバターを追加注文して、シンプルな味わいを楽しんでみても◎
出典: 一見すると、カントリー調の雑貨屋さんを思わせるような店構え。実は1984年創業の老舗のパン屋さんなんです。天然酵母にこだわり、不要な添加物はなし。まさしくシンプルなパンの美味しさを追求しているお店です。
出典: お店の中も、農村にあるパン屋さんみたいでかわいいですね。量り売りのパンもあり、いろいろな種類を少しづつ食べられるのもうれしいところ。
出典: シンプルなパンのほかに、全粒粉を使ったパイや玄米のキッシュも。フルーツや野菜など、旬な具材を楽しめますよ。
朝から焼きたての美味しいパンが食べられたら幸せだと思いませんか?ちょっと元気が無い日でも自然と笑顔になれそうです。今回は、そんなあなたの毎日に寄り添う東京都内の早起きパン屋さんをご紹介します。朝7時からオープンしているお店も沢山あるので、通勤前にも立ち寄ることもできますよ。今回は、イートインスペース、カフェ&モーニングメニューの両方揃ったお店も紹介しますので、是非ゆっくりと素敵な朝時間を楽しんでみてください。
朝7時からオープンしている東京のパン屋さん案内はこちら。朝から焼きたての美味しいパンが食べられたら自然と笑顔になれそうです。是非ゆっくりと素敵な朝時間を楽しんでみてください。
出典:www.flickr.com(@Garry Knight) いかがでしたでしょうか。ヨーロッパでは昔から主⾷として⾷べ続けられてきた、世界的に愛されるフランスパン。シンプルな材料だからこそ、素朴ならではの美味しさを楽しんで、魅力をもっと発見していただたらと思います。
フランスなどのヨーロッパ諸国とって「パン」は、切っても切り離せない大事な主食。そのため街のいたるところにパン屋さんがあり、いつでもパンが⾷べられる環境となっています。