落ち着いた雰囲気の和室を、垢抜けたモダンな印象に
そこで、レトロなテイストの良さは程よく残しつつ、現代の生活にも馴染みやすい「モダンな和室」を目指してみませんか？お洒落なモダン和室のインテリアコーディネートを見ていきましょう。
和室を洗練空間にする3つのポイント
和とは対照的な、モダンデザインの家具を取り入れる
和室は直線を多用したデザインになっていることが多いので、配置する家具にも直線的なデザインを取り入れると、和室の静かで、整然とした雰囲気が際立ちます。
ベースカラーを考慮して、引き締め役の色を取り入れる
お部屋のカラーコーディネートを考えるとき、ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの三つをうまく配置していくのが大切です。初心者さんは、ベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%の割合を目指すとすっきりとしたまとまりのあるお部屋になります。
和室ではベースカラーとして畳や障子、襖といった淡い色味のものが多くなるので、アクセントカラーとしてぱっと視線を集めるものを持ってくるのがおすすめ。大きめのポスターを壁にかけると一気にお部屋が華やぎます。
アクセントカラーを決めて、いくつかリフレインのように繰り返すように見せるのもいいですね。額装した赤を基調としたポスターを飾ったら、テーブルの上には赤を使った小さなお花をアレンジすると、お部屋がきゅっと引き締まります。
ローインテリアで空間を広くみせる
和室はもともと座ったり、寝転がったりと視線を低くもってくるのが普通というお部屋。配置する家具もローアイテムを選ぶとしっくりきます。背の低いものを置くことで、お部屋も広く見えますし、圧迫感がなくゆったりとした雰囲気を作れます。
畳の上に直置きするようなタイプのソファや座椅子は、ずっと同じ場所にあると湿気がこもり、カビが生えやすくなります。ときどき、動かして風を入れるようにするのが大切です。こまめなお掃除で、すっきりと心地よい畳ライフが実現しますよ。
「モダンな和室」のコーディネート実例集
ソファーなど、モダンな家具を取り入れて
座布団ではなく、ゆったりとしたクッションソファーを合わせるのもいいですね。初心者さんでも取り入れやすいアイテムのひとつです。ふかふかの座面に座るのはもちろん、床に座ってよりかかることもでき、和室向きといえます。視線も低く保つことができ、窓から差し込む日差しを遮りません。
こちらはどっしりとしたローソファーとローテーブルのセットです。床の間のある、和室らしい和室に重厚感のあるソファーがよく似合っています。広い座面が畳のまっすぐなラインをきれいに見せています。深みのある茜色のカーペットがアクセントカラーになっています。
モダンなデザインで、存在感のある一人用の大きめソファーです。すっぽりと入って包みこまれるような安心感がありますね。背中側が低くなるデザインなので、圧迫感もありません。和室とモダンソファーが違和感なく馴染んでいます。
あぐら椅子とも言われる座面が広いローチェア。モダンなデザインを取り入れつつ畳を傷めないよう、脚先は丸みを持たせています。和室に馴染むようにデザインされた家具であることが分かりますね。木の背もたれが障子や和室の設えによく合っています。
カラフルな家具で目を惹くアクセントを
アクセントカラーを、家具そのもので作るのも素敵です。畳のナチュラルなイメージには、すこしくすんだような色味も合います。色数は多くしすぎず、ピンポイントで使っていくとごちゃごちゃした印象になりません。
こちらは椅子のファブリックに、深みのあるブルーをチョイス。そのほかに１本脚のカフェテーブル、小さなグリーンなどのナチュラルインテリアとあわせると、あたたかみのある雰囲気に。
ころんとしたフォルムが可愛い、イデーのアームチェア。レッドは和室には強すぎるかと思いきや、とてもよく馴染んでいます。コンパクトな大きさなので、畳の上にきれいにおさまっています。丸みを帯びた家具を使いたいときは、小さめのものを選ぶとバランスよく決まります。
パステルカラーでも、グリーンやイエローは畳と同じ系統の色合いなので、和室には相性がいい色味です。いくつか椅子を組み合わせておきたいときは、こうした色合いで選ぶと穏やかなイメージでまとめることができます。
まるで草原のようなグリーンを使ったソファには、似た色味のラグを合わせて。畳にソファだけでも合いますが、ラグを一枚敷きこむことで、ソファ前の空間が際立ちます。ラグの上にテーブルを置けば、畳に跡がつくのも防げます。
和のテイストの家具を、センスよく組み合わせて
竹や藤といった和風な雰囲気を持つ素材を使った家具なら、畳とも好相性。和の味わいを大切にしながら、モダンなテイストをアレンジできます。モダンな家具は使いやすさもよく考えられたものが多いので、現代の暮らしにも取り入れやすいですね。
和のイメージが強くなってしまいがちな座椅子ですが、デスクチェアのように使うことで、すこしモダンな雰囲気に。シンプルなデスクと組み合わせることで、ソファのように見せています。視線も低く集められるので、お部屋も広く見えます。
こちらの丸テーブルは脚がクロスしていて、スタイリッシュなデザイン。直線的なラインは畳のラインとマッチし、丸いテーブルは丸い座布団とマッチしてます。必要最低限の家具だけを置いた和室は、いろいろな使い方ができるので便利です。テーブルを端に寄せれば、お客様をお泊めするゲストルームにもなりますよ。
臙脂色の壁と襖のラインがなんともお洒落な和室です。壁一面を一色で塗ることで、お部屋の印象が大きく変わります。ふんわりと浮かぶ白い丸い和風ライトとの相性も良く、洗練された和の空間が出来上がっています。
小あがりの和室は洋室からの空間と続いた空気感を演出することができ、段差の部分自体をソファのように腰掛て使うなどフラットな和室とはまた違った良さがあります。テレビを置いたり、モダンな丸テーブルを置いたりして、和洋ミックスの空間にしています。
可愛らしいラタンの座椅子がモダンな雰囲気を醸し出しています。明るいホワイトウォッシュカラーが魅力的で、畳の空間にぴったり。
すこし高さがついているので、座りやすく、立ち上がりやすい便利な座椅子です。ましかくの琉球畳にもよく馴染み、コンパクトにまとまっています。
深みのある色合いがとても素敵なこちらのテーブル。実はカリモク家具とサントリーのコラボ商品で、ウイスキーの樽材を使っています。実際にウイスキーの樽とて使われていたホワイトオーク材にはウイスキーの染み跡もみられ、趣深い家具に仕上がっています。
このようなどっしりとしたモダンテーブルは、ナチュラルな畳の上で美しく決まります。
艶やかな光を反射する様子が美しい、丸みを帯びたローテブル。和室が凛として見えますね。
このモダンなローテブルは、水牛の革を使ったものだそう。ガラスの天板と雪見障子のガラス部分がうまくリンクしています。天然素材を使った家具は、使い込むほどに味わいが出て、畳と一緒に経年変化を楽しめます。
小あがりになった和室に設えられたのは、モダンな座椅子とローテーブル。昔からここにあるのが当たり前のような風情がありながら、デザインはとても現代的。明るく開けた洋室から続く空気感を感じながら、和室が持つ独特の世界観を保てます。
お洒落な家具で、和モダンな空間を実現して
なたが参考にしてみたい、モダンな和室はありましたか？
香りがよく、じかにごろんと寝転がることもできる畳のお部屋。せっかくならその良さを生かしつつ、お洒落な雰囲気のお部屋に仕上げたいですよね。ちぐはぐな印象にならないよう、ポイントに気を付けながら、モダンな家具を配置していってみてくださいね♪
一見すると和室には向かないようなモダンなデザインの家具。実は案外、和のテイストにも馴染むものなんですよ。
ファブリック系のものをチョイスすると、畳のナチュラルな雰囲気にもよく合います。また、フレームに木を使っているものを選ぶのもポイントのひとつ。